このレビューはネタバレを含みます▼
コミック大賞の候補になっていて読みました。
泣きました。
そして、知識にもなりました。
自分のペットが切り刻まれるのとか嫌だし、たぬきとかでも可愛そうだと思いますが、
主人公たちが命に真摯に向き合ってることもあり、嫌な感じはしませんでした。
むしろ共感する場面が結構あって、泣きました。
でも、お涙頂戴だけでなく勉強にもなりました。
コミック大賞では他の作品も読んでみようとした時に投票ボタンを押してしまい、こちらの作品に投票できなくなってしまったのがとても残念でした。
最終巻ではエゾシカとヒグマが出てきますが、エゾシカに殺されたヒグマとそのエゾシカを殺したヒグマは親子だったという設定。
単にヒグマが肉食に傾倒していただけではなく、母親を殺された恨みでエゾシカを襲った可能性もあることを示唆していたのではないでしょうか。(そのエゾシカは母親の匂いの残る頭蓋骨を角に刺したままだったので。)
野生動物にも心があることを考えさせられます。
一年ほど前だったか、人間の車に体当たりしてくるヒグマがニュースになっていたりしましたが、あのヒグマも人間もしくは同じ車に家族が轢かれた恨みがあったのかもしれないと思いました。
動物を単に無垢なものとして捉えるでもなく、かといって単に恐ろしく排除すべきものと捉えるのでもなく、動物の心に想いを馳せてみることを考えさせられる良い作品だと思います。