このレビューはネタバレを含みます▼
やっと単行本化!待ってましたーーー!
一気読みできて嬉しい!バラ売りを買っていた方には申し訳ないけれど、これは一冊にまとまってから読んだ方がいい。
絵の透明感と丁寧さが抜群に素晴らしい。2人でいる時の構図もとても上手い。唇が触れられる距離にいるのに触れずにいて、でも息づかいや体温は感じてしまう切なさ。もう、ふぁーーっ…切ない…って感じ。
前半、暗めの画面が多いのですが、後半に行くにつれほんのり明るく陽がさしていくような画面が増えていきます。2人の未来を暗示させているかのようですね。
雨の音を聞いている佳澄を、少し離れた場所で見ているボロボロの千夏に心臓を鷲づかみされました…
2人のプチ逃避行での夜がまた美しかった。
いわゆる、BLの「そういう」シーンはほぼ有りませんが、個人的にはむしろそれが良かった。十分に色っぽい。ホントに美しいです。
ほぼラスト、お互いの瞳の中にお互いが写りこんでいるのが見えます。これもまた神作画ですね。
千夏の父親が案外あっさり退場したり、そんな世界からどうやって抜け出したかとか細かいツッコミどころは確かにあるとは思います。
これは救済ものとして、孤独で恐ろしかったお互いの「夜」に触れて進む2人の心情を読んでいくストーリーだと思いますので、そちらに比重を置いて読みました。
最後までドキドキしながら切なくなったりハラハラしたりキュンとしたり、とても楽しめました。
オマケページもその後の2人がチラリと見ることができてホッコリしました。
2巻感想。
今回は酔ってしまったカスミがチナツにエチをおねだりするショートストーリー。甘々でした。
とにかく画力の高さに惚れ惚れします。2人の体のラインとかすごくキレイ。チナツの手の筋や腹筋の描き方なんてピカイチです。
全ページ眼福でした。
ささやかで平凡だけど、それが2人にとって最大の幸せなんだよね…。