どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。
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どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。

六つ花えいこ/vient

人間に馴染んでいくのもいい

ネタバレ
2022年10月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2巻で完結なんでしょうか?
乱立しすぎた転生物や悪役令嬢物と一緒にされがちな中世ヨーロッパを思わせる世界を舞台にしたファンタジーですが、中身はさほど気を衒わず主人公ロゼの日記を覗いているようなストーリーです。
文章がお上手で、湖の静けさ、テーブルや小屋の埃っぽさ、惚れ薬で湧き上がる恋心、お屋敷の様子から衣装、食べ物に至るまで目の前で見ているのかと錯覚する程、見事に表現されています。
ロゼも人間と深く交流して来なかったという背景のおかげでありがちなカマトトっぽさがなく、持ち前のウブさも違和感なく受け入れられます。魔女としての誇りは持ちながらも人間が抱く感情を少しずつ理解していき、自分でも感じるようになっていく姿に感動しました。
惜しむらくはハリージュのあんた呼びです。急になぜ?テンポも悪くなるし柔らかさがなくなって冷めるー。甘すぎないようにでしょうか。いつもロゼって呼んでほしい。結婚式後に変わるのかと思ってたけど式後の様子はないし。
ロゼのハリージュ押しの姿勢が最後まで徹底していたのと王子に腹パンされたことへの意趣返しをきっちりしたところが気に入ってます。
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