すごいものを読んだ





2022年10月18日
設定もストーリーも秀逸、すごいものを読んだ気分になりました。口述筆記しながら久住の心情がしっかり読み取れるうえ、この口述筆記と想像や妄想をうまく絡めた展開がなんとも官能的でえろい。読者が一般的に疑問に思う点も久住がしっかり確認してくれていて、木島のキャラ、そして作家という職業イメージが諸々の説得力を持たせています。破滅的な行動からの涙には木島の素の柔らかいところをさらけ出したように感じ、一際印象深いシーン。描き下ろしの文字が好き、声が好きというやり取りも本編から感じ取れる描写があって、構成や作品力の高さに感嘆。ひとつひとつの描写やセリフが深いです。

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