このレビューはネタバレを含みます▼
表題作はヤ◯チンの木野光がEDとなり居酒屋でヤケ酒を呷っているところに、やたら調子のいい関西弁の男が近づいてきます。ゲイらしきその男にホテルに連れ込まれ、どうせ無駄だと思っていたら奇跡の復活、木野は行為を中断して丁寧にお礼を言ってとっとと姿を消します。唖然とする男•岩倉大地の前に1週間後、再び木野が現れて「もう一回入れて」とお願いしてくるのでした。H先行で色々とすっ飛ばした愚か者二人がリスタートする楽しいラブコメです。『轟木の春』『二ノ宮の空』男子高に通う轟木はたまたま見たゲイ動画に触発されてそのテの噂に事欠かない二ノ宮と付き合い始めます。男とヤってみたかっただけの轟木は、噂ばかりが先行していた二ノ宮が実は未経験なのだと知り、申し訳なく思うと同時に二ノ宮とちゃんと付き合いたいと考えるのでした。『猫やサオダケと僕』『僕とサオダケの恋』通学路にある神社で黒猫と仲良くなったリョウは、ある日、猫はいなくて代わりにおっさんをヨシヨシすることになってしまいます。サオダケと名乗るおっさんは意外な身軽さで、リョウはサオダケは猫ではないかと考え始めます。単行本『僕とサオダケの日々』の前日譚にあたるこの2編は、おっとりした大人不思議ちゃんなサオダケと、ピュアッピュアDKのリョウちゃんが醸し出す独特のユルい空気感が尊いです。エロ直前、BLならではの萌えを堪能できます。