このレビューはネタバレを含みます▼
インド神話なども織り交ぜた壮大なファンタジーです。
グロいシーン(内臓飛び出たり)がハンパなく多いのですが、不思議と不快感はないです。
主人公の八雲は、齢300歳の少女?“三つ眼妖怪パイ(=さんじやん)”に命を救われ、パイの妖力により不死身の肉体を得ます。
そして、パイの 「人間になりたい!」 という悲願を叶えるため、二人は『人化の法』を探す旅に出ます。
“さんじやん”のルーツを探れば探るほど謎は深まる一方で、何故だか二人の前に次々と敵が立ちはだかり、物語はとても複雑に絡み合っていきます。
登場人物がとても多く長編なので、話が脱線してるのでは…?と不安になりましたが、根気強く読み進んでいくと多くの伏線がつながりスッキリしました。
さまざまな出会いと二人を待ち受ける過酷な試練のなか、八雲の逞しく成長していく姿、二人の真っ直ぐな想いと深い絆がステキです。
人類の存亡を左右するラストはとても感動的でした。
読み終えると暖かい気持ちになります。
以前は途中で読むのを断念したのですが、今回最後まで読んで良かったです。