尾を振るイヌと張り子トラ
」のレビュー

尾を振るイヌと張り子トラ

ぐりだそうむ

泥臭いけどかっこいい

ネタバレ
2022年10月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 試し読みで見てから、単行本化を楽しみにしていた作品。
とある田舎の陰湿な世界の中で頑張って生きている寛太と、寛太に執着している涼平のお話。
自分のみっともない姿を見せないように必死に隠してきた寛太が、精神的に限界がきて涼平にすがってしまうシーンは、すごく切なくて心がえぐられた。
寛太は一見弱くてヘボく見えるが、泥臭いけど誰かのためにまっすぐに向かっていく生き様がかっこいい。
寛太を愛してやまない涼平は、寛太のことになると一変。目がすわった表情がたまらん。そして、寛太の液体や匂いが付いたものばかり収集する変態…
シリアスな面に、こういった涼平の変態ぶりなどの笑いが加わることで、バランスが取れていて読みやすかった。
あとは、唾液が…色々な場面でエロかったです!

ぐりだそうむ先生の描く泥臭いガテン系のお話や、力強い絵がすごく好み。
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