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今月(6月1日~6月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • キミが獣になれるまで 【電子限定特典付き】

    紫能了

    ゾクゾクする視線の先の桃
    ネタバレ
    2026年5月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いいですなあ、オドオドしていた男が覚醒しドSになる姿。圧倒させる獣の視線が素晴らしくゾクゾクする。
    この目になら従いたくなってしまう、自分はやはりドMかもしれん。
    強めのSMに目が行くが、愛する者のために自分を変えることはできるのか、というテーマが根底にある。
    そこがしっかり描かれているからこそ、読後は何とも幸せな気持ちに。

    SMどころか先生の画力がまた暴力的なのだ。
    視界に入るのはイケメンと美ボディばかりでムチを打たれたような衝撃。
    そして昴の桃尻。
    あれはもう尻ではなく果実である。
    叩けば果汁が飛び出しそうだし(実際に何か飛び出している…)。
    桃の旬は短い。
    だがこの作品であればいつでも極上の桃を味わえるのだ。

    ところで、脇役の先生方は何者なのだろう、関係性が大変気になるので、あの2人だけで1作品読みたいところ。
  • メンズアンダークリニック

    紅蓮ナオミ

    結局重要なのは愛
    ネタバレ
    2026年5月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ナオミ先生にしてはいつもより少し大人しめかな…と感じてしまう、何とも欲張りな自分。
    しかし読み返すと細かいところが気になって癖になる。

    「俺は早ろう(NGワード…)だ」
    …冒頭からこのインパクト。
    こんな書き出しをぶつけてくるBL作家様、そうそういやしない。
    しかも主人公がやや黒タートル、あれはやっぱりあのCMを意識しているのだろうか……と妙に気になってしまう。
    今回の舞台は、悩める男性のためのクリニックなのだ。

    そして美人先生。
    ズボンは脱いでも、治療中は決してTバックを脱がないという謎のこだわり。
    この先生の妙な冷静さがジワジワきてたまらない。
    治療が進むにつれて、野口の服のチョイスが変わっていくのも良い。
    言葉にしないが自信の表れか。

    短編ながら怒涛の展開でビックリするが、お致しには相手に対する愛情が大切なのだ、と重要なことを訴えている作品。

    BOY'Sピアスさんが休刊になってしまって残念だが、ナオミ先生らしい作品を、いつまでも楽しみに待っています。
  • 僕らの青春は歪んでいる【単行本版】

    飴玉舐め子

    歪みに綻びが生じた時
    ネタバレ
    2026年5月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ SNSでよい歪みっぷりの2人を見て、気になった作品。
    ゾクゾクするような結城の見下したような座った目と、大きな目に涙をいっぱいに浮かべた糸井、このキャラがとても魅力的。
    いじめの首謀者といじめられっ子という関係なのに、実はドSとドMで裏で付き合っている、という設定も楽しみでしかない。

    2人だけの世界を楽しみ、青春を謳歌していた彼ら、初っ端から良い振り切りっぷりである。
    先生の容赦無さが、商業ということでややマイルドに感じたが、よく構成が練られている。
    題名の「歪んでいる」はこの2人を指すのだと思っていたが、読み進めるうちに、いじめる者、その世界を壊す者、家族、と、登場人物全員を指しているのだと感じた。
    (そう考えると、モブ男がかなりのキーパーソンなのでもう少し良いあだ名を…とも思ったが、最後はやはりモブとして消えたので、あれが合っているのか笑)

    均衡が崩れ、2人だけの世界に綻びが生じた時、歪に噛み合っていた関係はどんな音を立てて軋むのか。
    その先に待つのが破綻か、あるいはさらに歪で強固な結びつきなのか。
    自分のような歪みきった人間には考えつかない、青春的なラストだった。

    そしてこの可愛い子ちゃんは誰だ!?となった描き下ろしがとても良かった。
    先生の独特の絵柄を活かしたキャラが本当に魅力的。
    この可愛い子ちゃんをもっと見たい。

    最後に…飴玉舐め子先生は、一体何の飴玉を舐めていらっしゃるのか…とても気になる今日この頃。
  • せんせいの金曜日【単行本版】

    ダヨオ

    均衡の崩れた余白に想像が止まらない
    ネタバレ
    2026年5月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ レビューを拝見してずっと気になっていた作品。
    構成が上手く、最初の試し読みから最後までずっと面白かった!

    花村が気が強く、ウジウジせずに前に進んでいく姿には、幼少期の出来事を悲しい思い出にせず、バネにして努力してきたのだな、とグッときた。
    個人的に、花村少年の消防団や漁師のポスター描写が刺さった。
    あれはかわいかったなあ、大事にとっていたのだろう。
    先生の設定が細かいところまで行き届いており、感服した一コマ。

    そして何より目が座っていて意地悪そうにみえて優しく、美筋肉や国宝までも携えた男…時田…。
    彼は両利きなのだろうか。
    たまに左手でペンを持っていたり、おいじりしている描写があり、体育教師という職業柄、手先まで鍛えられているのかもしれない…などと想像するのも楽しかった。

    時田に「がんばれ」と自分も言われたい。
    そのためだったら何でもしよう、などと思っていたが、まさかの大好物、イケメンが必死になる姿まで拝めるとは!
    後半の展開には小躍りしてしまった。
    この2人は出会うべくして出会ったのだな。

    恋愛、エロ、シリアスにさせすぎないちょっとしたギャグ、と非常にバランスが取れている作品であった。
    …だが、唯一均衡が崩れていたのは白塗りのライトセーバー修正。
    花村と比べると時田の国宝は明らかに塗り面積が広く、コマ全体が白くなっていたのには笑ってしまった。
    実物を拝めなかったのは残念ではあるが、これは想像の余白があるということか。
  • 明日の朝はキスしたい

    村上左知

    幼馴染の尊さにニヤニヤ、撃沈
    ネタバレ
    2026年5月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 勝手に闘病中の村上先生応援企画と思って読んだが、これは好きなタイプ。
    幼馴染の両片想い、もう何度も読んでいるテーマだが、何故こうも栄養価が高いのか。

    すれ違い、勘違い、そのたびに積み上がるもどかしさと愛しさ。
    かわいい2人に読んでいてニヤニヤが止まらず、端から見れば今日も安定のキモさで自分に衝撃。

    お互いを大切にしたいがゆえに踏み込めない、その不器用な優しさがまた良い。
    黒髪&前髪長すぎ男子も好きなので、大河のビジュアルにホクホクしていると、突如として現れた刺客、セクシー金髪?ホクロ男子。
    左目の下のホクロなあたりで吸い寄せられてしまった。
    この曲者が物語にほどよいスパイスを加えて、いい意味で油断できない。

    そして何より大河。
    朝起きられない、などとのたまっていた男が、ちゃっかり早起きまでしてしまって。
    成哉の子供の頃のセリフの通りなんだろうな。
    好きな人とは1秒でも長く一緒にいたい、という2人にまたニヤけてしまい、最初から最後までキモい自分に撃沈してしまった。
  • 福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました

    日野晶/花柄

    先生方のタッグが素晴らしい
    ネタバレ
    2026年4月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 心の汚れた自分では、まず手に取らないかわいいタイプの作品。
    レビューを拝見して読んでみて良かった。

    ひとりぼっちだった忍に異世界でできたかわいい家族達。
    ゲームのシュミレーションのように生活レベルがアップし、友達が増え美味しそうなご飯を一緒に食べる様子にわくわく。
    バターの優しい香りががこちらまで漂ってくるようだ。
    かと思えば、ロングヘアーの褐色イケメンであるクリシュが髪を縛る…そんなちょっとしたご褒美も用意されている。

    こんなかわいいファンタジーもたまにはいいな、などと思っていたが…。

    原作を拝読していないのでこちらを読んだ感想しか言えないが、先生方の伝えたいメッセージがよく表現されている。
    特に苦境に立たされた時の心の持ち方、これには中年である自分も感銘を受けた。
    1巻の最後の忍の言動には感動してしまい、思わず目から液体が出そうに。

    これからどうなるのだろう…と思っていたが、予告を見て楽しみしかない。
  • 喫チン室で吸わせて

    紅蓮ナオミ

    中毒性が心配
    ネタバレ
    2026年4月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 心待ちにしていたナオミ先生の新作!
    もうポイントが無いが、我慢などできるはずがなかろう。

    自分はタバコは吸わないが、喫煙室では素性を知らなくても顔なじみの人ができるという。
    そんな、タバコ吸わせてください、のトーンで吸ってしまえる、「喫チン室」のお話。

    まず、最初の1ページ。
    何故こんなアイデアを思いつくのだろう。
    ここで今回の先生の世界観が明らかになり、あっという間に心を鷲掴みにされてしまう。
    ちゃんと喫チン室マークまであるではないか。

    そして、バカバカしい内容かと思いきや、構成もしっかりしている。
    よく冒頭からここまで持ってくるよなあ。
    何とも切ない恋愛模様に胸を燻されてしまった。
    そして、そこから斜め上を行く方向性に仰天するまでがお楽しみ。

    色々と掛け合わせる先生のセンスもうまい。
    諸々突っ込んでいるのに、最後のコマで「そこから!?」となり、喫煙室あるある、そこも良かった。

    ただ…中毒性があるだろうから、1日1本で止められなくなってしまうのではないか。
    そこが心配。
  • ダークツーリズム~竹若トモハル短編集

    竹若トモハル

    瑞々しい感性に溢れる短編集
    ネタバレ
    2026年4月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 先生の初期の短編集だろうか。
    5話、118頁。

    個人的な好みは、浜辺に浮かんできてしまった深海魚をモチーフにした「ふかい海 碧いさかな」。
    周りの音が聞こえない、閉ざされたふかい、ふかい深海で静かに泳いでいて欲しいと願う。
    ラストはどちらなのか、読者に委ねられる「撥条のない機械人形」。
    自分は無理やりハッピーエンドに持ち込むタイプだが、あぁ…どうだろう、雛鳥が示唆しているようで気になってしまう。

    その他にも怪しげな色気に惑わされそうな怪談系など、バラエティに富んでおり、やや技術は若い印象ではあるが、瑞々しい感性で描く世界観が素晴らしい。
    星いっぱいに輝く夏の夜の宇宙を眺めているようにワクワクしたり、結末を考えて悶々としたりと、まさに題名通り、色々な意味で暗い世界へのツーリズム。
    心が広がる作品集だった。
  • なつめさんは開花(ほころ)びたい

    マミタ

    読者を幸せにしてくれる、さすがマミタ先生
    ネタバレ
    2026年4月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 愛あるお致しについて熱弁したのがいけなかったのだろうか…前作のレビューが知らぬ間に行方不明に…涙。
    今作も至高のお致しシーンに胸が熱くなったが、書きたいのをグッと我慢した。

    読んでみて、さすがマミタ先生と言いたくなる。
    何故だろう、読んでいると自分が主人公になったような気になるのは…先生の描く攻め様は読者を尽く幸せにしてくれるのだ。
    むさ苦しかった見た目もメガネを外した途端、もう自分を迎えに来てくれた王子様にしか見えない。
    コウはチャラそうに見えて誠実、イケメン、ロン毛のラフな縛り髪、細身のスーツを着こなすスタイルの良さ(コートなど着なくていいんだ、君は!)、そして何よりナツメさん(自分)を心から愛している。
    こんな彼に自分は相応しくない、非の打ち所がないな…と落ち込むが、人間らしい一面もあり一安心。

    向上心のあるナツメさんも、好きな人に寄り添いたい、大切にしたい、という気持ちで(斜め上ではあるが)努力する様子は、自分には足りないところなので見習いたいものだ。

    それにしてもお致しシーン、愛が溢れ出ていてやはり素晴らしいな…ほとぼりが冷めたら書いてしまい、また行方不明になるかもしれない。
  • 今から推しを脅します【コミックス版】

    サキラ

    修正不要の色気に衝撃
    ネタバレ
    2026年4月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 修正は真っ白、だがそんなことはどうでもいい。
    R18は絶対出してくれると信じていたが、我慢できなかったのだ。

    サキラ先生と言えばガチムチ。
    ふくよかな雄胸にバキバキの腹筋、背筋から臀部、太腿に流れる素晴らしい肉体美。
    それに加えて不良ロン毛が髪を縛っているという、奇跡のようなビジュアル。

    一体どうやって着ているのだろう、とにかく雄胸と腹筋がくっきり見える服を着させがち。
    夢のようなポリスコスチュームなどもあり、エッチな動画配信者Asteroに釘付けである。

    一方で、裸族青木は少々押されぎみな印象。
    時折見せる彼の変態&Sっ気がとても良かったので、もっと彼の弾けぶりも見たかったなぁ。

    ご褒美を詰め込んだような展開で、エロと雄胸メインかと思いきや、予想外にハートフルだった。
    Asteroのリミッターが外れたような奔放さは、自分を軽く扱っていたからか。
    彼の未来が明るく安心した一方で、所々でサキラ先生の、感動場面にエロを放り込むという技が光っていて笑ってしまった。

    ところで…Asteroは確かにエロかった、だがそれに劣らないのが野菜である。
    とんでもない色気を発しているのだ。
    野菜なので修正不要なのもじわる(そりゃあ白塗りでは何だかわからなくなるか)。
    こんなの普通のBLではほぼ見ないので、衝撃だった。
    しばらくきゅうりを直視できないな。
  • 好きになってくれますか【電子限定おまけ付き】

    ほむらじいこ

    カットの合間のおしぼりのような熱
    ネタバレ
    2026年4月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いつも恋愛が上手くいかない、イケメン好きのハルがフラッと入った美容室。
    そこで始まる三角関係。
    ブリっ子が得意で尽くすタイプのハルが、自然体で隣にいられるのは一体誰だろう。

    慎吾は確かにイケメンだが、なんと言っても自分の推しはジョージ。
    髭&ロン毛のむさ苦しさ満載で登場するが、溢れ出る包容力でイケオジぶりが隠しきれていない、いい男なのである。
    イケオジの髪縛りも良いものだな。

    健気だけでは終わらない、気が強く自分の意志をはっきり言葉にできる表情豊かなハルも魅力的である。

    決してドラマチックなストーリーではないが、掛け合いが楽しいし、例えるなら温おしぼり?を顔にかけられたような温かさ。
    読んでいるこちらもホッと一息つくような作品だった。

    しかし、1箇所だけ心臓が驚いたシーンが…。
    修正が塗りつぶしていない枠だけタイプなので形が丸わかりなのだ。
    tkb自慢のハルにフォーカスを当てていると思いきや…
    予想外にボロン、と出てきた小ジョージの凶器ぶりに、思わず声を出しそうになってしまった。
    さっきまでのおしぼりの癒しが、「熱ッ」と変わった瞬間であった。
  • 【単話】花緑青【サマー・ボーイ・ブルー】

    遠野みやこ

    青ではない、ターコイズブルー
    ネタバレ
    2026年3月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ サマーボーイブルーの同人誌。
    紙の本がすぐに売り切れていたようなので、電子化は大変ありがたい。

    29ページのうち、実質25ページくらい。
    冒頭8ページまで、青苦くも美しい、薄く埃がかかったような時代感で好み。
    まさに表紙のターコイズブルーで、本編のような青春を切り取ったような雰囲気がとても良い。

    …と思っていたら、おや?
    誰だ勝手にゴングを鳴らしたのは。
    急に少しこなれたお致しが始まってしまった。
    いや、イチャイチャ自体は良いのだ、むしろ自分にはご褒美である。
    ただ、この2人に求めていたのはそこじゃないんだ…、イメージと少し違うな、という気持ちも正直あり、珍しく戸惑う。

    しかし、ラスト3ページがとても良い。
    一気に純文学の気配をまとってくる。
    愛する者と絵の具のように完全に混ざり合いたい2人。
    でも物理的にも精神的にもそれはできない。
    だからこそ触れ合い、重なり合い、少しでも近づこうとお互いを求めるのだろう。
    その切実さが胸に残り、先ほどまでちょっと違うな…、などと言っていた自分は黙ってしまった。

    ちなみにおチンも弁えているのか、縁取りやトーンで輪郭ははっきりしているのに、どこか肉々しさは抑えられていて上品。
    ただ一箇所だけ、神々しく光り輝いているのは、クライマックスだからだろうか。
    毛もある、だが毛も空気読み。
  • 恋をするならひれ伏して

    ハルモト紺

    夢のチケット、続編に歓喜
    2026年3月14日
    夢の世界、現実に疲れた自分を逃避させることができる、そう、良質なBLさえあれば…。
    ハルモト先生は自分のようなこんな中年もプリンセスにしてくれるのだ。
    日々満員電車に揺られてくたびれている自分に届いた招待状(電子購入)でいざ、夢の舞台へ…。

    きちんとアイロンをかけたシャツとスーツに身を包んだ2人がとにかく美しく、社交会の会場に紛れ込んだような錯覚に陥る。
    奇をてらわず、丁寧に物語を紡ぎ、お互いの想いをぶつけたところで終焉へ向かう。
    美人とイケメンで眼福ということに加え、2人の熱に当てられたのか、半透明でほぼ機能していない神修正にも大満足。
    何でこんな素晴らしいチケットを読まずに積んでいたのだ、バカ者!
    ああ、夢よ終わらないでくれ、まだ踊れていないんだ…。

    しかし現実は残酷である。
    舞台が終わりページを閉じた途端、目を覚ますと自分は相変わらずの中年。
    満員電車に揺られ、夢の余韻で頭がいっぱいのまま、コンビニで買った唐揚げを頬張りビールで流し込む(身体に悪いと思いつつもやめられない)。

    ああ腰が痛い、などと思いレビューを拝見していたら、続編!?
    先生はまた夢のチケットを用意してくださるのか。
    次は踊れるように唐揚げは止めて待機します。
  • 真夜中は相思相愛

    村上左知

    ヒモ男の居住権
    ネタバレ
    2026年3月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 村上先生の優しく穏やかな作風に魅力を感じる。

    ヒモ男である留以が拾われたのは、黒髪メガネの会社員、貴明宅。
    彼らが2人で過ごす夜と、それぞれの日中の顔の対比が興味深い。

    留以は出ていかないために体を使おうとする訳だが、攻守をこう持ってくるところに先生らしい優しさを感じる。
    出て行かせたくない貴明との攻防を微笑ましく見守った。
    大学生でサラッとヒモができてしまう留以の魔性ぶりに反して、貴明はあまり多くを語らない。
    そのため色々判明していく事実に、そんなことを考えていたのか、となる。
    もう真夜中でなくとも、2人は関わり合って生きていくのだろう。
    自分はフェチではないが、貴明は黒髪メガネ男子なので、好きな方には刺さるかもしれないな。

    短編ではDKの爽やかな恋の始まりが読め、心の腐った中年の自分にも一瞬だけ春が来たような気がした。
    三寒四温の温だけだったが…。

    村上先生は最近体調を崩されているようなので、過去作を読んで復活されるのを待ちたい。
  • 【18禁版】僕は君だけのもの【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】

    薄井いろは

    良平の虜。オマケページで眠れなく
    ネタバレ
    2026年3月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「俺しか知らないカラダ」の続編。
    24ページ目、通序盤では白塗りで1本だけだと思っていた、というレビューを拝見し迷わずR18を購入。

    もうすっかり俺様な良平に夢中。
    「クソッ」何度このセリフを聞いたことか。
    悠馬が可愛すぎて予想外のことを口走ってしまい、そんな自分に驚く良平の姿を見てはニヤニヤしてしまった。
    これこれ、これが見たかったのだ。

    しかし悠馬はいつまでも健気…。
    付き合いが長いんだから、もう少し打ち解けて自己主張していても良いのでは?という気持ちもあるが、これはこれでいいのである。
    何故ならば俺様の良平が、悠馬の意図を汲んで自分から歩み寄る様が見られるからだ。
    どれだけ愛し合っているんだ、この2人は!

    愛のあるお致しをこれでもかと見せつけられて満足ではあるのだが…1つだけ。
    オマケページのあのゴム以外の布が吹き飛んだ紐のようなパンツ!
    あれは前側はどうなっているんだ。
    そこだけが気になる…脳内パンツシュミレーションが終わらず、昼も夜も眠れない。
  • 【18禁版】俺しか知らないカラダ【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

    薄井いろは

    太いのは眉毛だけではない
    ネタバレ
    2026年3月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 良平、お前の良いところは立派なチンとその太眉だけだ!
    導入部分ではそう思っていたが、これが先生の策略だったとは…。

    まずはR18が読めることへの感謝を。
    いろは先生の素晴らしい描写に加えて白海苔、90%くらいの解像度である。
    良平のsiriは配慮されてか半ケツにとどめられているが、なかなかの美尻。

    体からの始まりなので、もちろんお致しシーン満載ではあるが、その致しの雰囲気が徐々に変化していく様子が興味深い。
    石黒は黒髪でイケメン、普段はシャツのボタンをピッチリ上まで留める純粋で真面目なタイプなのに、良平によって開花していく色気が凄まじい。
    しかし致し中も健気を忘れない!
    もっとワガママ言っていいんだぞ、と心配になってしまう。

    当初は「抱いてやってもいいけど〜」などと鼻であしらっていた良平が、石黒の溢れ出る健気さと色気に調子が狂い、「えっ?お前この俺と付き合わなくていいのかよ!?」と、どんどんハマって本気になっていく様子が最高に面白かった。
    彼は好きな子には真面目で誠実なのだ。
    結局、立派だったのはチンと太眉だけではない。
    情も、恋も、全部太かった。
  • お憑かれさま、黒瀬くん【単行本版】

    たこまっちょ

    読者も成仏
    ネタバレ
    2026年2月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ レビューを拝見して気になった作品。
    かわいい幽霊に心惹かれ、コメディかと読み進めるも、
    こちらがデビュー作!?
    画力もさることながら、細かく練られたストーリー展開には驚く。
    幽霊が見える結真の真っすぐで大きな魅力的な目、その表情がくるくると変わっていく様子には目が離せなかった。

    そして結真を慕う叶糸、彼の高校生とは思えない落ち着きとスパダリ具合に格の違いを見せつけられて凹む。
    非常にいい男なのである。
    しかも水泳部のため引き締まった肉体。
    人間ができていない自分にとっては、隼人のくだりが煮え切らずモヤモヤしたが…。
    しかし、あの後悔があってからの現在に繋がっているのだろう。

    ところで、先生の美しい絵に加えてホクロまであった。
    だが、先生の絵は緻密なので、ホクロがあまり目立たず霞んでしまう問題が。
    ホクロ好きとしてはそこがやや残念ではあったが…。
    ああっ、きちんと活用してくださるシーンがっ!!
    この場面ばかりは叶糸、よくやった!
    これで自分も…満足して…成仏で…きま……す…………。

    あっ、危ないっ、作中の幽霊より先に、読者の自分が成仏しかけるとは思わなかった。
    まだホクロが見たいので性懲りもなく戻ってきたが、高校生とは思えない色気のあるお致しを見て、結局最後は見事に成仏してしまった。

    合掌。
  • 君に恋するはずがない

    須坂紫那

    まるで自分を見ているよう
    ネタバレ
    2026年2月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ まるで腐活中の自分の姿を見ているようだ…。
    北王路の推し活には共感の嵐。
    さすがにリアルサイン会には行ったことがないが。
    夜な夜なファンレターを書いている描写がいじらしい。

    そしてわざとらしいアクシデント(よく転ぶ笑)が出てくるのだが…。
    要所要所で出てくるので、北大路にとって転ぶことはまさに七転び八起き、転機となっているのだろう。
    もはや様式美。
    このドタバタが作品に華を添えていて面白かった。

    少女漫画好きを隠していた北王路が活き活きと目を輝かせる様子を見ていて、自分の秘密を打ち明け、共感してくれる相手がいるというのは幸せだろうなあ、と感じた。
    だが、コメディの裏に隠れて先生が本当に描きたかったのは、有馬ではないだろうか。
    自分を出すのは勇気がいるし、閉じこもって拒絶するのは傷つかずに楽かもしれない。
    それでも踏み出せたら何かが変わる。
    有馬のお姉さんのような心で彼を見守ってしまった。

    よくある同期ものではあるが、王道ではなく「え?」という驚きもあり新鮮。
    完全に先入観で読んでしまっていた…須坂先生にはやられました。
  • 傍らの君を、ただ乞い願う 合冊版

    乙吉

    先生の遊び心が面白い
    ネタバレ
    2026年2月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 本編は大正時代の執着ホクロ金持ち男子貴臣が、美しく儚げな摂也に執着し愛憎にまみれるお話。

    当て馬が出るたびにジト目で観察&欲望スイッチが入ってしまう貴臣、「あっ、出た!」GPSも無い時代に天晴である。
    だが他の登場人物が大人なため、そこまでドロドロとした感じではなく読みやすい。

    貴臣のポエミーな心の葛藤がダダ漏れなので、作者様が描いていて恥ずかしくなってしまったらしい。
    心のバランスを保つためか(?)巻末で貴臣をイジりまくるのである。
    これが笑えて、もっと読みたくなってしまった。
    乙吉先生は面白い方なんだろうな。
    この貴臣を想像して本編を読み直すと変わった印象になり、何とも愛しく感じてしまう。

    すぐにはだける着物や、フンドシも大変よろしかった。
    このストーリーのスピン元が「貴方の傍らに、ただ僕は居たいのです」になるとのことなので、こちらも読んでみたい。
  • こたえてマイ・ドリフター

    大島かもめ

    ドリフターを留まらせる錨
    ネタバレ
    2026年1月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 時代の波に翻弄された男達。
    ニューヨークで出会ったエリオットとリンチェ。
    衣装も、2人も、致しも何もかもが美しいのだが、かえってそれが暗い過去や不安定さを際立たせていて辛くなる。

    何度か読んでもしっくりこず、何か見逃していないか?とレビューをためらっていた。
    そんな中、ラストの右足を引きずり左目に障害を負ったリンチェの姿が目に留まる。
    そう言えば彼の養父もまた足を引きずり、左耳に障害があった。
    同じ半身に異なる障害。
    この対比は何だ。
    養父は人の声が届かない孤立から堕ちてしまっていた。
    だが、リンチェは残酷な現実を見ながらも、愛する者に恥じない自分でいたい、という選択をした。
    同じ傷を負ってはいるが閉じた人生と、自ら選んだ人生の対比になっているように感じた。

    ではエリオットはどうだろう。
    幾度となく訪れるリンチェのピンチを傍観することしかできなかった彼が、最後に見せた覚悟。
    リンチェは愛があったから清らかでいられたが、エリオットは愛があったから汚れることを選べたということか。

    ドリフター(漂流者)だったリンチェを、この世界に繋ぎ止めたのはエリオットという錨。
    血と混沌の中を漂ってきた彼らが、最後に辿り着くのは荒海ではなく陸であってほしい。
    海の見える家で、ただ静かに生きていてくれたら、そう願わずにはいられない。

    真面目な作品なので書くのが憚られるが…
    修正は真ん中に1枚海苔なのでほぼ見えるが、あっさり象徴型のため、邪な気持ちにならず作品に没頭しやすくなっている。
    美しい2人のビシッと決めたオールバックが崩れて、ソックスガーターやラフな髪形になってく様も素晴らしかった。
  • 2055【単行本版】

    三月えみ

    希望に輝く海【描き下ろしは必見!!】
    ネタバレ
    2026年1月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 単話で読んでいたが、描き下ろしがあると知り買ってしまった。
    散財してもう小遣いが残り少ないが…いいのだ…このシリーズが好きすぎて、三月えみ先生には踏まれても良いと思っている。

    単話で読んでいた時は年代順ではなかったため、通して読むとまた印象が変わった。
    2055年の儚く切ない幕開け。
    そこから技術が進歩していくのは必然だが、時代が進むにつれ、むしろ科学では説明しきれないことが沸き起こってくる。
    ニューオーダーはそれを「ノイズ」と言うが、自分には奇跡に見えて、数々の切ない過去が未来に希望を繋げているのかと思った瞬間、鳥肌が立った。
    この沸き立つような生命の力は何なのだろう。
    進化してもなお、人間らしい思いは排除されず確かに受け継がれていくのだ。

    そして、とにかく生命の起源でもある、海の描写が印象的で素晴らしい。
    まず冒頭に描かれている海。
    夕方の海なのか?これから終焉に向かうような薄暗さを感じさせていた。
    だが最後はどうだろう、星空に浮かぶ半月だ。
    満月の完全な光ではないが、闇に負けてもいない。
    確かに続くものだけが残った状態で、しかも輝きが海に反射している。
    まるでストーリーの流れを象徴するようで、三月先生…!となってしまった。

    どのキャラも好みど真ん中、だし(不適切ワードに引っかかってしまった…涙)、必見の描き下ろしに加えて単話にはなかった設定解説までついて心は満月。
    やはり先生には踏まれても良いのでついて行きます。
  • ピンキーナイトメア

    なれはてちゃん

    調和のとれたフルーツポンチ
    ネタバレ
    2026年1月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ビジュアルよし、エロよし、おバカよし!
    非常に勢いのある作品だが、作者様のデビュー作品だろうか。
    好きなものばかり集めたのだそうだが、不思議とどれも喧嘩することなく見事に調合がとれている。
    カラフルでポップ、甘いフルーツポンチのようだ。

    サキュパスお決まりのゴムのように張り付いた衣装では飽き足らず、極限まで布を減らした謎衣装、偶然を装った謎のtkb見せ…。
    そこから魅せる身体の描き方が本当に上手い。
    個人的好みとしては少々腹筋が仕上がり過ぎるかな(完全に嫉妬)、と思ったが、ムッチリした雄胸やプリンとした臀部から続く足の筋肉が素晴らしく、足の裏の指先までこだわっていると感じた。

    エロメインのストーリーかと思っていたが、おバカがポップにしていて下品すぎず、作者様のセンスを感じる。
    八重歯のかわいい立花がギャンギャン言いつつも、素直にエッチで難易度の高いミッションをクリアしていく。
    こんな素直でかわいいおバカはなかなかいないだろう。
    そして被害をこうむる宿敵、周防がとにかく美!
    黒髪イケメン、弓道部、高身長、美ボディに加えて、業務用の牛タンまで…天は二物を与えず、と言うが、それはあんまりだ!(嫉妬)
    想像していたよりかわいい恋愛模様にもニンマリしてしまった。
    ホクロ男子綿井氏のビジュアルも最高なので、今後もっと登場して欲しい。

    容赦の無いライトセーバーの修正となっており、周防の物が立花の言質のみで確認できなかったことだけが心残り。
  • MW(ムウ)

    手塚治虫

    欲望の果ての破滅
    ネタバレ
    2026年1月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 手塚先生こんな作品も描かれていたのか!
    カラー版も同じ値段で買えるが、コミックスの雰囲気が味わいたくてこちらを購入。

    とある島で起きた惨事、そこで生き残った2人の少年はいつしか神父と、妖艶な男性となっていた。
    彼らの身近に起きる怪奇な事件から始まり、行方不明になった化学兵器、政府の隠蔽、在日米軍問題まで繋がる社会派作品。
    性的マイノリティに対する描写もあり、当時として相当な意欲作ではないかと思う。

    神父になり美知夫を悪の道から救うことを贖罪として生きる賀来、賀来が神父を辞めることへ異常な執着を見せる美知夫。
    美知夫は手段として己の体も誰彼構わず使うので、正直胸くそ悪い気持ちになる部分もあったが、彼をそうさせてしまったのも、かつての賀来なのか。
    残虐な犯行の数々には目を背けたくなるが、一方の存在が他方を生かしている不安定な愛の関係に目が離せなかった。
    ラストは「してやった」感が強いが、バランスが崩れ今後どうなってしまうんだろう、と心配になってしまう自分がいる。

    ところで、1巻では思いがけずビアズリーの「サロメ」のオマージュが登場する。
    ビアズリー好きなので、まさか手塚先生のサロメが見られるとは。
    突然のサロメに驚きつつも喜んでいたが、彼が挿絵をしたオスカー・ワイルドのサロメは、同性愛や倒錯的と知られていたとも聞く。
    先生は作品の象徴として、この引用を行ったのだろうか。
    欲望の果ての破滅が切り離せないこの物語には、読後はあのサロメが良く似合っていたと感じた。

    使われなくなった兵器が戦後も人を悪魔に変えてしまうという皮肉さや、救われて欲しいと願う人が救われない理不尽。
    何とも虚しくなるその容赦の無さも、この作品の魅力だと思う。
  • 兄ちゃんの話

    池玲文

    「兄ちゃん」の顔
    ネタバレ
    2026年1月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 自分も兄がいる。
    大好きな兄が、男の子が好き?
    小さな男の子だった史嵩が大人になり、兄である嵩大を自分の恋人に紹介するまでの物語。

    誰かを愛し相手を尊重し大切にする。
    メインである兄のかわいい恋愛ストーリーはもちろん、そこに絡ませてくる家族模様、自分の価値観を揺るがされた時にどう対応できるか?という描写がまた素晴らしかった。
    個人的に「誰かに大事にされた記憶」という描写に心を掴まれて頭から離れない。
    介護や看病をする者、される者、相手を思うが故に辛くなる気持ちに胸が苦しくなった。
    しかし、一方で、誠実でありたいという美しさに背筋がピンとなる。

    最後は恋人のななくん視点。
    家族からの目線、恋人からの目線。
    我々が見ているのはごく一面、その人にしか見せない顔がある。
    ななくんの前では嵩大は「兄ちゃん」の役割を降りれるのだ。

    「あ〜、素敵なお話だった」などと安心していたら、最後は予想外にはじけていて、度肝を抜かれた…さすが池玲文先生。
    2026年、まさかの初おチン。
    今年は少し曇っているのか、雲にぼやけるライトセーバー系、遠目ではあったが、新年からめでたい物を拝めるとは。
    自分は兄に対して史嵩のように振る舞えるだろうか、と自問していたが、今年もおチンを追い求めたい、という思いになってしまった。
  • 空と原[完全版]

    中村明日美子

    追われる幸せという選択肢も
    ネタバレ
    2025年12月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「同級生」のスピンオフ、ハラセンが主人公。
    同級生とは異なり、先生と生徒がテーマ。

    ハラセンは基本的に自分の気持ちより理性を大事にしてしまう(もしくは作者様からタイミングという名の邪魔が入る)し、できたとしても絶対的な2人の間には入り込めないし、読者さんから「幸せにして欲しい」と要望が多かったのだとか。
    自分もそんな思いで楽しみにページをめくった。

    彼の過去の刺すようなイケメン姿にドキッとさせられた。
    今でもたまに髪を上げたり髭によりイケオジぶりを発揮しているが、実際には15歳の生徒に振り回されて、焦っているかわいさも。
    彼には追われる方が幸せなのかもしれないな。

    ところで、ハラセンの過去編から出て来たもう一人の先生、彼も決して悪人ではない。
    ないのだが……決断力が壊滅的で頭を抱えてしまった。
    本人は魔性の魅力で人を虜にするので、周囲の人生が悲しむことに。

    過去と現在を比較する必要があったとは承知しているが、個人的にはもっとハラセンにフォーカス当てて欲しかったなあ。
  • 卒業生[完全版]

    中村明日美子

    色褪せない輝き
    ネタバレ
    2025年12月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 学生時代にふざけて廊下を走り回っていた時の笑い声や差し込む光。
    「羅生門」、高校の授業で習い、芥川龍之介にドはまりしたなあ。
    しかもあまりにイケメンで衝撃を受けたんだった、なんて、この作品を読んで自分の学生時代の輝きも蘇らせて貰った。

    飲むものが炭酸からホットコーヒーに変わった。
    「同級生」の秋の季節を引き継いだ、高校3年生の冬から始まるストーリー。
    学生時代のほんの一瞬を切り取った物語ではあるが、全てのエピソードが愛おしく、強烈に輝いている。
    2巻はあっという間、気がつけば春を迎えていた。

    あの日恋に落ちた2年の教室で、2人だけの卒業式。
    もう同じ学校で時間を過ごせなくなる焦りや不安に押しつぶされそうになるも、一生懸命に気持ちをぶつけて、受け止め確かめ合う2人の姿に感動。
    思わず涙が出てしまい、この時間の2人については何も言えなくなってしまった。

    制服を着たまま下から見上げる教室の天井は、「同級生」という階段を登りきった彼らを別の世界に進めていく。
    もう同じ制服で一緒に歩くことはないのだ。
    最後に制服で廊下を並んで歩く堂々とした姿が人混みに消えていく様子を、卒業アルバムを閉じるようにして見送った。

    …ところで、自分の疑問であった、草壁の髪形がちょっとしたエピソードとして取り上げられており、嬉しくなってしまった。
    謎は明らかに。
    …なるほど、そうか、あの髪形は自分には無理である。
    まさか諦めの後の希望から、そう来るとは思いもしなかった(笑)
  • 同級生[完全版]

    中村明日美子

    炭酸がシュワシュワ弾ける
    2025年12月27日
    名作と言われて気になっていた本作。

    いいなぁ。
    炭酸がシュワシュワと弾けるような、甘酸っぱくて躍動感ある感じ。
    高校の同級生2人が恋に必死になり、流れる汗が溜まってしずくになる様子。
    モダモダというより、ド直球で投げられるボールを真正面から受け止める感じが、読んでいてとても清々しく気持ちがいい。
    だが一方で、余分なものを省いた独特の描写が輪郭を柔かくし、まるでペットボトルの液体越しに覗いているような曖昧さも感じさせる。
    彼らの世界はもう自分には過ぎ去り手の届かない時間なので、そう思うのかもしれない。
    同じ背丈の2人、肩を並べて歩く様子が輝いていて何とも眩しい。

    ストーリーは爽やか(ノー致し)なのに、色気を感じるのはやはり先生の絵柄や描写のせいだろう。
    特に七三ストレート黒髪メガネで切れ長の瞳を持つ佐条、彼の俯きがちで下げられた目線、隠された秘密があるように感じられて大変よろしい。
    その佐条の下げられた目線を、上に向けさせてしまう草壁が何ともカッコよく頼もしい。

    今の時代は問題かもしれないが、音楽教師のハラセンもいい仕事をする。

    ところで草壁の植物のツタのようにピョンと飛び出る毛束、あれはパーマなのだろうか。
    自分はくせっ毛なのだが、あんな風に洒落た感じにならず、それどころか朝は大爆発するので、ちょっと憧れる、うらやましい。
  • slip【ペーパー付】【電子限定ペーパー付】

    epaule

    2イケオジの破壊力
    ネタバレ
    2025年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ イケオジ…
    イケオジと聞けばつい手に取ってしまう自分ではある。
    普通は1作品に1イケオジであるが、こちらはタイプの違う2オジを掛け合わせて大変な破壊力。
    そしてエロス満載のお致しで始まるストーリーに迷わず即購入。
    学生時代の友人であるよわい40の実令と拓也が再会。
    こんなの「そういう予感」しかない。

    表紙の雰囲気から大人なストーリーかと思いきや、なかなか拗らせた純愛ぶり。
    こちらは先生のデビューコミックとのこと。
    ストーリーは王道で、個人的にテンポが少し合わず、もう一押し欲しかった気持ちはあるが、画力が素晴らしく、そして何よりイケオジ2人の色気が半端ない!

    ゴムパッチンならぬネクタイパッチン、首元だけボタンを留めたシャツからボロンと覗くムッチリしたオジ達の雄胸…。
    パーマ髪の間から覗く愛おしげな眼差し、シャツガーターに腕ガーター?、ウツボカズラのようなパンツ…。
    先生が雄胸、ガーターベルト、布少なめパンツに情熱を向けているのがよくわかる。

    残念ながら修正によって小さいオジ達はライトセーバー系の白塗りで拝めやしないが、塗り忘れたのか、一瞬ブラックホールが修正の目をかいくぐって顔をのぞかせる。

    もうこれはイケオジのバイぶる(不適切ワードに引っかかってしまった…涙)である。
    2人の真似をしたら自分もイケオジになれるだろうか。
    いや、あのパンツは厳しいか…イケオジへの道はまだ遠い。
  • レンズ越しの恋心

    いちい いち

    レンズを撃ち抜く、刺さるような視線
    ネタバレ
    2025年12月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ノンケに恋する健気受け…大好物の予感しかせず試し読みで即購入。
    おまけのグッズにしては大きいキーホルダーだな…と思っていたら、そういうことか。
    カメラのファインダー越しに切り取るだけだった古淵の姿、それがいつか直接視線が絡まるようになり、とうとう直に体の熱に触れる、という、堪らない展開に転げ回ってしまった。

    応援したくなる健気な町田はもちろん、古淵の切れ長の目がいい…レンズを撃ち抜き、刺さりそうな視線に読んでいるこちらもドキリとしてしまう。

    黒髪にピチリとした黒タートルを着せたり、先生の感性が大変な好み。
    もちろん致しも素晴らしい。
    体の描き方が上手く、愛情も色気も溢れている。
    古淵の、よくやく町田に触れたという待ちに待った高ぶりなのだろう、tkb周りにべったり残る唾液でよく表現されていたし、最中に町田が下腹を意識するあたりは…エロというより感動してしまった。

    このような豊作ぶりにホクホクしていたが、スピンオフ2話には切れ長の目を更に引き立てる、黒髪ホクロ男子まで登場!!
    こちらも普段の姿からは想像できない色気が爆発しており、大豊作。

    …何故今まで先生の作品を読んでいなかったのだろう、バカ者!
    シーモア限定BOOKも、よくあるお致し満載のボーナストラックかと思いきや…2人の今後を決定づけるような感動的ストーリー。
    ここにこれを持ってくるとは…先生の魅力と実力に脱帽。
  • キスは捜査のあとで【ペーパー付】【電子限定ペーパー付】

    すう

    大好物、前髪重め愛重め
    ネタバレ
    2025年12月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いや〜、下まつげ長めで目が座った前髪重め&愛重めな男が、好きな人をジッと狙う様は、いつ見てもいいものなのです。
    普段敬語なのに、たまに出てくる執着まるだしなタメ口も大変よろしい。
    その相手が超鈍感だとなお良し。
    更には大好物のザマア展開からの必死になる姿まで。
    まあ正直なところ、新しい価値観を受け容れるのは難しいよなあ、それがマイノリティとなれば余計に…と思っていたら理由はそうじゃない!?
    彼が皆から好かれる理由がわかる気がした。
    そんなザマア展開からラストにかけての畳みかけがとても上手かった。

    さてさて、お楽しみ。
    どんなお致しかと思いきや…表紙のカツ丼や物が飛んでいるような楽しい感じで笑ってしまった。
    この作品は、総じて2人の楽しい掛け合いと、スピード感のある展開で、終始読んでいるものを夢中にさせるのである。
    レビューを拝見して気になっていたが、電子コミック大賞ノミネートも納得。

    あー、楽しかった、と最後に安心して閉じようとしていたところ…脈絡もなく出てきたホクロイケメンは誰なのかっ!?
    彼をどうか深掘りして欲しい…、ホクロ好きの寿命を延ばすと思って…。

    あと地味にさいたまのケーキ事情が参考になる。
    アカ◯エは某先生も推していたから有名なんだろうな、食べてみたい。
    あーし呼びの同僚はナイスアシストなので、たくさんお土産を買い与えていただきたい。
  • 太郎 DON’T ESCAPE!

    mememe

    自分も捕まえて欲しい
    2025年12月1日
    たっ、太郎〜っっ、とうとう捕まえたっ!!
    冒頭からキモくてすみませんが、叫ばずにはいられない。
    以前、1話を試し読みしてからハートを射抜かれ、何度も繰り返し読み、頭の中が太郎、太郎、太郎でいっぱい。
    続きが気になり掲載されている雑誌も購入していた。
    そんな訳で待ちに待った単行本発売に歓喜。
    BL初心者はもちろん、お致し無しではちょっと…という猛者でも満足できる、最高にかわいくて悶え死ぬような幸せなお話なので、ぜひ読んでみて欲しい。

    内気なため、親友の高校デビューにより疎外感を抱えていた太郎のもとに現れた着ぐるみ男。
    怪しさ全開と思っていたが…その正体には目を疑ってしまった。
    全4話から構成されているが、太郎視点、着ぐるみ視点が見られるので、色々と判明する事実に胸を撃ち抜かれていちいち悶えてしまう。
    ストーリーも、展開もとても上手い。

    また、キャラが魅力的で、特に太郎のくりくりとした目に溜まる大粒の涙、真っ赤になる照れ顔、すぐに消えてしまう逃げ足の早さ、これには小動物のような可愛さがあり、自分も甘やかしたくなってしまった。
    着ぐるみ男も最高にカッコいいが、太郎にだけ赤面するギャップがまた良い。
    逆に、彼になら甘やかされたい。
    逃げるから捕まえて欲しいと願うが、きっと彼は自分を追ってきてはくれないだろう…。

    それはともかく、果たして着ぐるみ男は逃げる太郎を捕まえることはできるのか!?
    こんなに可愛くて続きが気になる作品は久しぶり。
    mememe先生、まだ続きますよね?
    楽しみにしています。
  • 温泉で秘密のお泊り、241回目

    未散ソノオ

    癒しの温泉
    2025年11月19日
    温泉大好きなので、レビューを拝見して単行本になったらすぐ読もうと心に決めていた。

    昔、温泉の床で滑り尻を打撲したことがある。
    そこは肌がツルツルになる温泉であった。
    床でさえもツルツルにする温泉、やはり湯の効能は素晴らしいのである。

    しかし、こちらは、そんな湯の効能は二の次で、週末の男2人旅を楽しむ物語。
    20年来の気心知れた関係。
    のんびり湯に入り、とりとめのない会話をして、旨いものを食べ、浴衣でお致し。
    ゆるい感じかと思いきや、たまにのぼせ上がる表現もあり、心拍数が上がる。
    つかず離れずの距離感が大変心地いい。
    きっと2人の関係は、この世に温泉がある限り続くのだろう。

    石田のメガネは曇り止めをしているのか、2人はのぼせて倒れやしないのか、続きが気になるところ。

    ちなみに自分がのぼせて倒れた時は、何故かチョコレートを食べさせてもらい、すぐ回復した。
    これを書いていて、酒を飲んで倒れたこともあったし、自分にとって温泉は癒しではなく試練のような気がしてきた…。
  • HOUSE

    奥田枠

    真の支配者は誰か
    ネタバレ
    2025年11月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 振り上げられた手に叩かれる肌。
    それが紅く染まる時、宿る感情は何か。

    時代は昭和あたりだろうか、田舎のとある一族の物語。
    読んではいけない本をこっそり開いた感覚で、障子を開けた先に見えた世界にゾクゾクしてしまった。
    支配する者と支配される者の悦び。

    一見、龍彦が支配される者のように見えるが、半端な支配では彼を満たすことができず、彼の欲は無意識のうちに絶対的な支配者であった父を破滅の道に追いやってしまっている。
    龍蔵も龍彦のために家に戻っているし…真の支配者は誰なのだろう。
    龍彦、恐るべし。

    龍蔵の堂々とした立ち振舞も素晴らしかったが、やはりMVPは龍彦だな。
    くるくると変わる表情や、行動が突き抜けていて最高であった。

    奥田先生の描く、昭和日本の影のような世界観がとてもいい。
    ダーク路線をもっと読みたい。
  • 紅に啼く夜

    椛嶋リラコ

    怜様に跪きたくなる
    2025年10月26日
    会社員の松原がSMバーに連れられて行き…というストーリー。
    普通のサラリーマンが新しい世界に溺れていく姿を背徳感なく読めたのは、圧倒的な先生の画力と、美しく造り込まれた世界観のせいだろうか。
    オシャレなSM。
    そしてとにかくSである怜様のカリスマ性がすごい!
    読んでいるこちらも怜様にうっとり、跪きたくなってしまう。
    直接的ではないが致しシーン、お縄などの小道具も一体となり、まるで芸術的な絵画を眺めているようだった。

    ページをめくってちょっと驚いたのが、修正。
    おチンに大量の細海苔が張り付いており、思わず数えてしまった。14枚。
    修正はせねばならないが、何としても地を出したいという気概を感じた。

    そして、ずっと松原の首元の2連のホクロが気になっていたのだが、初めて見るホクロ活用にホクホクしてしまった。
    怜様…私めにまでホクロご褒美…ありがとうございます…
  • 郵便屋さんが拾った恋

    ほど

    撫でたくなる、くせっ毛だけで癒し
    ネタバレ
    2025年10月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 決してドMなのではないが、普段は高く振り上げられた鞭に打たれるような、刺激的な作品を求めてしまう…。
    しかし、癒し…癒しが欲しい…世知辛い毎日、そんな時もある。

    泣いている女の子きっかけで、高校生の圭太が出会った郵便局員の藤田。
    出会うことで、お互いの寂しい心の隙間に、ホッと温かいミルクが染み渡るよう。
    ちょっとした日常を切り取った、ふんわり柔らかい作品に優しい気持ちになる。

    藤田はちょっと距離感近いなと思ったが、しかし、笑顔の裏に割と切ない過去を持ってるので、そのせいか?
    彼の体の傷の大きさが、受けた痛みに比例しているのかもしれない。
    タイトルの主語にも納得した。

    柔らかい作風ではあるが、たまに来る、恋する者のドキドキする場面にニヤニヤしてしまった。
    寝ている者の、顔を眺めて赤面するのは大好物。
    致しはオンリーワンだが、キッス(この表現がしっくりくる)が大変よろしかった。

    それにしてもこの2人のくせっ毛ときたら、これだけで癒し。
    特に圭太のほわほわ毛。
    これから新天地に飛び立つ、風に揺られるたんぽぽの綿毛のようだった。
    思わず撫でたくなったが、三浦に悪いのでグッと我慢。

    番外編、電子限定描き下ろしもかわいい2人が見れて(藤田の同僚グッドジョブ!)満足。
  • No.99:人間玩具

    池玲文

    粒ぞろい、文学的な作品集
    2025年10月19日
    池玲文先生の、少し昔の短編集。
    先生といえば立派な「ブツ」という印象があったが、これらの作品は文学的、かつ世界観がどれも素晴らしく、絵の描き込みも素敵で本当に好み。
    表題作の「人間玩具」が読んでみたくて購入したが、どの作品も粒ぞろい。

    特に「黄金島」に心惹かれた。
    まだ自分達が何者かもわかっていない少年2人の、切ない葛藤や恋だけでなく、神の使いと言われる巨大な黒鳥の存在が物語に深みを加えている。
    片方の翼を失くした黒鳥の運命は、一体何を表しているんだろう。
    余韻が大変素晴らしかった。

    他には大好物のホクロまで出てきて、バラエティに富んだ作品の数々に驚かせられるばかり。
    全編少年メインで甘酸っぱく胸がキュッとなるが、油断していると色気にやられる。
    最後までページをめくる手が止まらなかった。

    先生の描くエロもブツもイケオジもおバカも好きだが、またこういった作品も描いて欲しいなぁ。
  • アンダーグラウンドホテル SPELL ON YOU【単行本版】

    定広美香

    シャバはいいが、やはり求めてしまう
    ネタバレ
    2025年10月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 終わってしまった…。
    単話で追っていたが、単行本も購入してしまった。

    今作は地味にセクシーなノースリーブ多め、シャバはいいなあ、と思っていたが、またしても日の光が入らない地下刑務所に逆戻り。
    事件ばかりでヒヤヒヤ(わくわく)してしまったが、結局ブレないソードとセス。
    「太陽の下で輝いていて欲しい」のセリフに絶対的な深い愛を感じていたが…。
    ソードの嫉妬によるお痛は健在で、それを喜んでいるセスの姿は「あ〜、これこれ」と、執着もの好きには最高であった。

    今回シリーズ一気読みし、人物の相関図を再認識。
    改めてこんな面白い作品を生み出してくれた定広先生に感謝。
    これで2人の物語は完結だが、薄幸の美人ノーマン、ゴーストティミー、罪深いイケメン蜘蛛男エリーのその後も読みたい。
    先生、続きをよろしくお願いします。
  • 今夜23時 コインランドリーで、同期のアイツと

    南志都

    先生の描く赤面顔推し
    2025年10月14日
    TLはあまり読まないジャンルで、今回も電子コミック大賞ノミネートされていたので何気なく読んだのだが…この柔かくて優しい絵柄、BLの「後悔先にた(不適切ワード…)ちまくり!?」が感動的で素晴らしかった、南志都先生ではないか!

    口喧嘩ばかりしていた同僚の百瀬と由良。
    ひょんなことからカブカブというカバブタ?のキャラクター繋がりが発覚、お互いに違った面を発見していくのだが…。
    憎たらしいキャラだった百瀬が、由良のことで顔を真っ赤にする様子はいつまでだって見ていられる。
    2人がカブカブ推しならば、自分は先生の描く赤面顔推し。
    しかも百瀬、中身が良い!
    いいぞ、由良を幸せにしてやってくれ、と謎の目線になってしまった。
    そしてかわいいながらもエロではしっかり見せてくるのは流石だなあ。

    最近漫画を読む気が失せていたのだが、温かく楽しい気持ちにさせてもらった。
    それにしても、知らない間にこんなに話が進んでいたのか…大変なる不覚。
    単行本にまとまってくれないだろうか。
  • キミはともだち【R18版】

    ミタロウ

    友情の裏の恐怖に震える
    ネタバレ
    2025年9月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ これはいかん…倫理観はさておき、短編ながら展開が上手くて恐怖に震えてしまった。

    鍛え上げられた肉体に、穏やかで性格もよさそうな親友の雄介。
    そんな彼を寝かせている間に好き放題してしまおう、という欲望まるだしのストーリー。

    陽介の欲望が暴走して、なかなかの変態っぷりを発揮している。
    好きな子のリコーダーを舐めるようなキモさで、起きないのをいいことに…。
    段々と行為がエスカレートしていってしまう。
    その間に直前の2人のメッセージのやりとりを流してくるのだが、これが本当に効果的。
    親友ヅラしていたのにこんな卑劣な裏切りをして…と思わせてくる。
    どんどんと狭い路地に入っていってしまう感覚で、止めろ止めろとハラハラし、迎えた最後が恐怖でしかない。

    この後、一体どうなったんだろう…。
    正直に打ち明けたら結果は違ったのだろうか、友情について深く考えてしまった。
    雄介のプロフィールを知るとまた辛くなる。

    雄介はがっしりした肉体に、もちろんむっちりボクサーパンツ着用。
    リアル描写なので毛もモサモサしており、ムワッと湿気のある男臭さ。
    作者様、筋肉も毛もお上手だが、ホクロもお好きなのだと思う。
    頬、おチンどころかブラックホール付近までホクロを纏っている。

    許されない行為なので思うところはあるが、倫理観を取っ払って恐怖に直面したい方はぜひ。
  • カラオケ行こ!

    和山やま

    下手だが歌いたくなる
    2025年9月21日
    下手なのに、好きだからどうしても歌ってしまう曲、あるよなあ。
    自分の歌はジャイアン級なので、人様に聴かれるカラオケは大の苦手。
    よって「カラオケ行こ!」などと明るく誘われても行かないのだが…。

    映画を観て、原作が読んでみたくなった。

    作者様の作品は初めてだが、センスあるなあ。
    クスッとさせるストーリー展開、テンポも良く、あっという間に読み終えてしまった。
    顛末に向けての後半の流れは最高で、コメディなのにエモーショナル、グッときてしまった。

    狂児(アイラインをひいているような目が魅力的)をはじめ、こんな茶目っ気があり愛しいヤクザ達はいるだろうか。
    現実のヤクザの抗争が全てカラオケバトルだったら面白いのに…。

    それにしても聡実くん、中学生なのに肝が座っている。
    小心者の自分に分けてほしい。
    彼を見習って、次回カラオケに誘われたら断らずに、某曲にチャレンジしてみようか。
  • 一途なふしだら

    たらふくハルコ

    先生とは好みが完全一致
    ネタバレ
    2025年9月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 試し読みで大好物のホクロに加え、褐色ムチムチボディ前髪長すぎ男子の晴生に釘付け。
    しかも性に奔放な彼が、密かに一途に、幼なじみの陽を思い続けるいじらしい受け!?…初読み作者様ではあるが、好きなものが一致する気しかせず。

    蓋を開けたところ、褐色ボディに短パン、パーカー、むっちりボクサーパンツを着させられる晴生に加え、やはり髪長めの陽には髪を縛らせているし…宝箱とはこのことかと歓喜。

    幼なじみ同士は今や王道かもしれないが、自分なら恥ずかしくて死んでしまいそうな「あっ!!」という家政婦は見た展開もあり、また、晴生の細かい設定が切なく、陽、幸せにしてやってくれ!と思わずにはいられない。

    奇跡のビジュアルである晴生だが、現実にいそうなタイプで、リアリティがあるんだよなあ。
    たらふく先生の描く空気感がそうさせるのか、アンニュイな色気がムワッと香っていて、モテるのもわかる気がする。
    いつもはそこらの男に押さえ込まれていた晴生の手を、陽ががっしりと繋ぐ様子が大変よかった。
    …裏表紙の晴生の手を握っているのは、陽か!?泣ける…
    髪サラサラの陽も、付き合う相手を大切にするいい男。
    加えてキャラ設定が上手いのか、Tシャツとジーパンが妙にしっくりきていて、似合わない自分は悔しくて歯ぎしりしてしまった。

    先生とは好みが合いそう(ちなみに自分はたらふく食べてしまうタイプ)なので、別の作品も読んでみたい。
  • FAVORITES フェイバリッツ

    mememe

    なんかいい、このテンポ
    ネタバレ
    2025年9月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 河内くんが推しの松本くんに認知されてからの、DKのわちゃわちゃした普通の日常をただ愛でるお話。

    友情でも愛情でもない、フェイバリッツか。
    お互い自分を持ち、リスペクトし合う一定の距離感が素敵である。

    試し読みでは関西弁のノリについていけるか不安になったが、杞憂であった。
    2話で見事に爆笑。
    毎回オチや小ネタが上手いので、2人から目が離せなくなりあっという間に読み終えてしまった。
    漫才のようにテンポよく終始楽しいが、漫研部の話には感動してしまった。
    他人が一生懸命していることは決して笑い飛ばしたりしないし、あるがままを受け容れる。
    その懐の深さはなかなかできるものではない。
    新入部員2人も魅力的で、特に創作に目覚めたリキヤの作品は引続き読んでみたいところ。

    こちらが先生の初コミックとのこと。
    先生のお人柄が表れているのだろう、登場人物が(必要悪はあるが)良い子ばかり、よい具合に力の抜けたふんわり優しい雰囲気で、読んでいて大変心地がよい。

    ビジュアルもモデル並みのイケメン揃いで眼福ではあるが…いつもかっこよく前髪を決めている河内くんが、入浴後に髪がペタンとなっていたところが個人的に大変なツボ。
  • 蜘蛛の男【単行本版】

    あるくジョー

    蜘蛛は益虫か害虫か
    ネタバレ
    2025年9月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 蜘蛛が好きである。
    害虫を食べてくれるし、同居も大歓迎。
    あるくジョー先生に加え、タイトルに「蜘蛛」とあっては読まずにはいられない。

    海外マフィアを題材にしたハードボイルド大人系。
    先生の描くスッとした線、特に切れ長の目元が超絶好み。
    ウイリアムの下まつ毛と、ナインのじっとりとした真っ黒い目がたまらん!
    ナインのこの目…自分の大好物である狂った執着ものかと思いきや、意外な事実に「してやられた」感あり。
    一定の人物の顔を出さないのには何か理由があるのだろうか。
    モブだからか?と思ったが、そうではないらしい。
    最初はナインが蜘蛛なのかと思ったのだが、真っ黒な顔面に目だけがギラリと光っていて、こちらが真の蜘蛛なのか、と色々と考えてしまった。
    しかし、こっちの毒蜘蛛は好きではないので、容赦なく新聞紙で退治したいところ。

    最後は少し駆け足に感じてしまったので、個人的にはもう少しじっくり読んでみたかった。
    名前から大天使ガブリエルかと思ったので、自分はラスト前向きに捉えていたが、レビューを拝見すると別の見方もあり、なるほどと面白い。
    まだ糸が散りばめられていそうだなあ。

    お致し描写は直接的でなく少なめだが、シチュエーションもあり、大変な色気。
    特にウイリアムの華奢な腰は必見。
    暗闇の使い方も効果的で素晴らしいし、改めて先生の実力を思い知らされた。
  • ユア・マイ・メディシン

    朝飯

    おかわりをお願いしたい
    2025年8月30日
    朝飯先生の大ファンなので、商業デビュー作、楽しみにしておりました!
    先生は可哀想でかわいい人物描写が大変お上手。
    最後に幸せにしてくれるものの、そこに至るまで結構ハードな内容が含まれるので、本作はどんなストーリーが興味津々。

    なにやら悩みを抱えている「うみくん」が、大人のネットカフェで明るいお兄さんに出会うところから始まる。
    暗い影のある感じ、でもそれだけで終わらせない。
    迷い苦しんでいる人が光を見るようで、最後には「それか〜!」となり、温かく、クスッと口角が上がってしまった。
    短編ながらスパイスが効いている。
    誰でも治せないものを抱えて懸命に生きている。
    この2人が今後どう歩んでいくのか、おかわりをお願いしたいところ。

    スキンシップは多くはないが、変に邪魔することなくストーリーに集中できるので、本作はこれでいい。
    個性を感じる絵柄(顔の赤らめ方が好み)も雰囲気に合っていた。
    王道を持ってこず、先生の良さが活かされていて大変満足。

    ただ、直接的ではないが少々痛々しい描写がある。
    同じような悩みの方が前向きに感じる内容ではあるが、感受性が強い方は自重したほうがよいかもしれない。
    (自分は全く気にならなかったが)
  • ROMEO BLANKET

    わたなべあじあ

    自分も重複購入してしまった…
    2025年8月23日
    こちらの内容は「ROMEO」本編の4巻におまけ以外載っているので、購入の際はご注意を!
    レビューに書いてくださっていた方がいたのに、重複購入してしまっていた…。
    こちらのほうが4巻より前に発売されているから仕方がないが、今後は間違う人がいないように、注意書の追記を依頼した(書影の下のビックリマーク)

    内容は愛とエロス+子供のかわいさ×2+タッセルエロ+短編ながら輪廻や宇宙を感じたお話+おまけ①②、という構成。

    あじあ先生の描く肌は水分を十分に含み、むっちり吸い付くよう。
    特に光陽のお尻はとんでもない弾力を感じる。
    細部は割とぼやかして描かれるので、美しく綺麗なエロスを堪能できる。

    光陽の布少なめ衣装も素晴らしいが、ジェイドの早脱がせ&布ずらしも見もの。
    気がつくと布がだんだんと減っていき、いつの間にか。
  • 鷹虎くんとオメガたち【単行本版】

    朝田ねむい

    懸命に生きる、愛しいオメガたち
    2025年8月21日
    オメガバースはオメガが酷い目に遭うことが多いため、合わないことが多いのだが…、こちらの作品は他にはない切り口で、一筋縄ではいかないオメガ達が勢揃い。
    面白くて夢中で2巻まで読んでしまった。

    主人公の鷹虎を中心に、オメガクラスの高校生達がどうやって将来を切り開いていくかという、力強く前向きなストーリー。
    だが、現実は決して綺麗ごとではない。
    不条理な立場を受け入れる者、自分の立場を利用して強かに生きる者、世界を変えようと上を目指す者、虐げられても折れずに前に進む者。
    中にはやはり上手く生きていけず涙を流す者もいる。
    何とも愛しいオメガたち。
    彼らはどうなってしまうのか、続きがとても気になる。

    それにしても…いけ好かないアルファだと思った鷹虎なのに、彼の俺様、破天荒で折れない感じが、ストーリーが進むにつれて格好よく、爽快に思えてくる。
    でも結構振られたり(笑)悲惨な目にも遭うし、たまに情けなく落ち込んでいる姿は何とも愛しい。
    すっかり彼のファンになってしまったが、ちょっと2巻終わりはテーマがテーマなだけに、彼の考えを受け入れられるか不安になった。
    朝田先生はどう持ってくるんだろう、3巻が楽しみ。

    そして、この作品を読んでいると、高校生時代に出会った友人達を思い出す。
    彼らは会うたびに前に進んでおり、常に新しい刺激をくれる。
    オメガクラスの彼らも、きっと自分と同じように友人達から前向きな気持ちを貰っているのだろう。
    例え今は未来が明るくなくとも、友人の存在に勇気づけられ、自分にも何かができると一歩を踏み出す。
    友人は宝だな。
  • 絡まる紐の赤い痕

    tapon

    縛られていたものからの解放
    2025年8月19日
    幼少期に見た緊・縛の本が忘れられない浅井。
    普通に性癖の目覚めの話かと思ったが、良い意味で予想を裏切られた。
    直接的な表紙やタイトルに騙されるところであった。

    与えられた役割、環境を受け入れて能動的にこなしていけば、何も考えずに楽な世界。
    本当にそれでいいのか?と問いかけてくる。
    生活環境が悪く登校してこない同級生、杉野目の縛られた姿を見てしまった浅井。
    秘密の接点を持ったことによって、前述の問いがつきまとってくる。
    乗り越えたい障害は違えど、将来を諦めずに前を向いていく2人の高校生。
    2人をがんじがらめに縛っていた紐がほどかれていく。
    浅井がまた不憫で…自分はこういう話に弱いらしい、ご都合主義かもしれないが、ラストも大変良かった。

    もう完結してしまっているが、もし続きがあるとしたら、その時は浅井の癖全開であろう。
    ちょっとそのタイトル通りの姿も見てみたかった。

    ファンタジーなど似合いそうな絵柄であるが、華奢で曲線的な線に妖艶な色気もある、不思議な魅力のある作者様。
    先生の他の作品「死に逝く、君へ」を知り読んでみたかったのだが、4月に配信終了になっていた…一足遅かった、バカ者っ!…自分を恨んでいる。
    どこかでまた読めないだろうか…。

    先生はまだ描いていらっしゃるようなので、また作品を読めるのを楽しみにしています。
  • ストスト~ストーカーがストーカーされてる話~

    淀川ゆお

    コメディと狂気の塩梅が最高
    2025年8月17日
    SNSでたまたまチラッと読んで、一瞬で心を奪われてしまった。
    なんて面白いんだ!!

    ・美人だが「楯」のことになると理性を失う、闇執着「ミツ」
    ・「ミツ」のストーカー、愛すべきドジ小動物系な「八守」
    ・面倒見のいい爽やか系なのに実は「八守」のストーカー、結構歪んでる「楯」

    全員が違う人を見ており、通じ合わない目線に三者三様の思惑が交錯して絡まる。
    どうなるのか展開が気になって仕方がない。

    コメディ要素があり重すぎず読みやすいというのもあるが、全員おかしいので自分も脳がバグってしまい、裏の顔が無いぶん健気に見えてしまう八守を応援したり、楯のおかしな思考に爆笑してしまったりする。
    だが、時折見せる3人の狂気にはゾクッとさせられる。
    中でも、執着もの好きとしては美人のミツが魅せる、般若のような表情が堪らない!!
    忘れそうになると狂気がやってくる、本当に塩梅が素晴らしい、あっぱれ。

    1巻の後半で物語が動き、大変恐ろしい(大好物)場面で終わってしまったので、続きがとても楽しみ。
  • Don't talk to me

    ぞう工場

    何があっても逃さない、押しっぷりが見事
    ネタバレ
    2025年8月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作者様。
    試し読みで気になったものの、迷っていたところにフォローしている方の後押しレビューが。

    人付き合いが苦手だが自分を持っている山田、出会い系で会ったのがまさかの…という今やよくある始まりではあるが、良い意味で端折られている導入部分が上手い。
    傷ついた孤高の受けが攻めの誠実な甘やかしによってだんだんと心を開いていく様子は大好物なので、スルスルと逃げようとする山田の逃げ場をガッチリ塞ぐ、瀧宮の押しっぷりがたまらない、さすが体育会系。
    ちょっと元バスケ部とは思えないラグビー部なみの体躯、ガッツ、ガード、攻撃力には感服した。
    欲を言えばもっと2人の攻防を見たかった気もするが、その後に続くボーナストラック2編もとてもいい。
    特に最後の1編、ここで回収が来るとは、なかなかセンスのある記載順にニヤけてしまった。

    2人とも大変良い筋肉で、ガチムチの、思わず涙が出てしまう大人な致し描写が素晴らしい。
    特に瀧宮、余裕がなく脱がせる時間が惜しいのか、単に山田の雄胸が好きなのか…Tシャツは脱がせず胸上までめくり上げるのがお好きな様子。
    加えて、クライマックスでのシャツのボタンの開け方が大変けしからん!
    何故かヘソのあたり1つだけボタンは留めたまま、インナーは脱がせずたくし上げ…。
    これはなかなか見ない雄胸強調描写。
    ピタピタパンツの描き方など、作者様の着衣へのこだわりを感じた。
    とても良いのでもっと描いていただきたい。

    続編では山田がどう瀧宮に甘えるようになるのか、今からとても楽しみ。
  • ラブリーハイブリッド【コミックス版】

    灰崎めじろ

    甘々シロップびしゃびしゃ祭り
    2025年8月16日
    レビューで甘々シロップびしゃびしゃ祭りが行われていると聞きつけて。
    熱中症予防にはやはり、水分補給が大事。

    ケモハーフの咲太郎が人間の真七柄先生に恋するお話。
    めじろ先生と言えば愛溢れるかわいいストーリーに液体三昧(代謝が良いのか大抵汗びしゃびしゃ)、そして布が著しく少ない謎衣装。
    今作は先生が長年温めていた渾身のストーリーだけあり、今まで以上に愛もびしゃびしゃも増々。
    もちろん謎衣装も健在…雄胸もtkbも丸出しの胸紐…この布に何の意味が!?と、凡人にはわからなかったが、後に思い知らされた。雄胸と雄胸の語り合いに必要なものだったと。

    咲太郎がハンターとしては優秀でカッコいいのに、真七柄先生のことになると液体だらけ、甘々のグズグズになってしまうという、何ともかわいくけしからん。
    真七柄先生も咲太郎がかわいくて仕方がない様子ダダ漏れなので、途中ヒヤッとはしたが全体的に幸せで糖度も高いシロップ漬けのよう。
    色気ある美人先生の、謎の訛っぽい話し方や棒キャンディを咥えている様もたまらん。

    個人的には脇役の、ムチムチ女装シスターのダディ神父が大変気になるので、そこのところをどうか…続編ではもっと詳しくお願いします。

    ムチムチで素晴らしい筋肉から覗くおチンは塗りつぶし仕様だが、律儀な型抜きのキノコ型。
    尻尾はもちろん、たまにチラリとカーペット敷きも。
    先生の織りなすカーペットは好みのタイプっぽいので、もう少し拝みたいところ。
  • 穢れのない人

    虫飼夏子

    美しくも悲しい対比
    ネタバレ
    2025年8月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 目を背けたくなるようなテーマに挑む作者様の気概にやられた単行本、それに後日譚があると知り、7巻を購入。

    ラストシーンの木場を照らす光が神々しくとても印象的なのだが、これを見て、ああ、木場はようやく赦されたのだと自分は思った。
    そう言えば秋鷹も、かつて同じように光に照らされている。
    その時の彼の目には十字架が宿り、まるで何かを悟ったように木場を赦すようになった。

    顛末は因果応報とも言えるが、とにかく木場の、悟ったような穏やかな表情が印象的。
    罪を償い、それでも消えない怯えから解放され、木場はようやく自らを赦し、赦されたのだろう。
    一方で、同じく罪を犯した木場の父親はどうだ?
    自らの過ちを認めず、人に罪をなすりつけ、光とはほど遠い暗い部屋に閉じこもっている。

    赦す人、赦される人、赦されようとしない人、それぞれの描写に深く考えさせられた。

    また、子供を想い罪を犯す被害者の母親と、見ないフリをし続けた犯罪者の母親の対比、これにも温度差がありすぎて恐ろしく感じてしまった。
    ただ、彼女たちはおそらく、自らの罪を後悔することは無いだろう。

    秋鷹と木場の、美しくも悲しい対比が頭から離れない。

    クリスチャンの方はこの作品をどう読むのだろう、自分はそうではないのでとても気になり、聖書を読んでみたくなった。
  • 春と夏となっちゃんと秋と冬と僕

    佐岸 左岸

    日めくり男子
    2025年8月13日
    日めくりカレンダーのように田舎の高校生2人の日常が綴られ、ページをめくるたびに季節が進んでいく。
    172ページだが、1話が1〜2ページにぎっしり詰まっているので、思いのほか読み応えがあった。
    すごく読んだ気になってもまだ4分の1…男子のイチャコラを毎日少しずつ読めるので栄養補給にはうってつけ。

    本となっちゃんを愛してやまないホクロ男子(ほうれい線上?の比較的珍しいホクロ)、シマによる、絵日記のような、詩集のような。
    まるで2人の秘密を覗き見させてもらっているようである。
    直接的な描写は少ないが、2人の会話を盗み聞きしていると、青春もあるが、円熟したカップルのようなセリフにドキッと驚かされる。
    おぉ〜そんなこと言うのか、なっちゃん、と思った「夢虫」。
    しかし、どの場面も好きで溢れていて、2人にとっては愛しい日々に違いない。

    ボンネットバスなので一昔前が舞台なのだろうか、通り抜けていく風を感じさせる田舎の景色を眺めているだけでも楽しかった。
    夏に始まり夏に終わる物語。
    また季節が2人を巡っていくのだろう。
  • 2075

    三月えみ

    変化するのか、静かに見守る海【祝2巻】
    ネタバレ
    2025年8月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ アンドロイドシリーズ最新作は、リール型AIに管理されている、元レジスタントのミカが主人公。
    抗うのか、共存するのか。

    シリーズの中では少し毛色が違っており、切なさはあるものの、かわいらしく、冷たいものに熱が宿っていくような温かいストーリー。
    個人的にも、未来に希望を持たせて貰った。

    本作でも海の描写は光っているが、描かれているのは日が沈み、暗くなり、ただ、そこに「在る」静かな海。
    万物は常に変化しており、常識は塗り替えられていくが、それを静かに見守っているような。
    その後に来る展開を予想させない、何とも憎い演出だなあ。
    好きすぎて何度も読み返している。

    そして何と言ってもリール型AIの仕草がとにかくかわいい。
    トイレットペーパーを2つ並べたような見た目なのに…。
    ミカもあんな消し炭みたいな食事を食べられるあたり、とっくに愛を感じる。
    お致し無しなのに、腕の動きがけしからんくらいに愛しくて大満足。
    腕につけてるアーマーバンド?ボディースーツの仕様?による絶対領域見せも反則ですよ…。

    【追記】
    留まるか、変化するかは自分次第。
    2巻…たまらん!
    胸キュンハウス(今もそういうのだろうか…)を初めて聴いた時のような、宇宙空間を漂うようなエモーショナルさ。語彙力がなく、そんなことしか言えない自分が不甲斐ない。
    今回も水の様な描写が素晴らしく、底から溢れるような生命力に鳥肌が立った。
    あの人物は、AIか!?
    他のシリーズとどう繋がるのだろう、先生、楽しみにしております!

    先生の描く男子のビジュアルも好みすぎて眼福。
    黒髪短髪、もみあげ長めのアイドルヘアー、黒髪長髪髪縛り、アシンメトリー…。
    寿命が延びるのでまだまだ続いて欲しい。
  • 2055

    三月えみ

    煌めく海と漆黒の海、その対比に痺れた
    2025年8月11日
    三月えみ先生の、近未来アンドロイドシリーズの始まり。
    大切な人を亡くし、できてしまった大きな心の隙間に、人間はどう向き合うのか。
    AIの進化によって取って代わられると言われている部分もあるが、それでも人は完璧ではない人を求めるのだろうか。

    近未来の話ではあるが、自分の記憶に問いかけられているような感覚に陥った。
    幼少期に持っていたオルゴールの箱を開け、懐かしい音楽が流れた時のような、何とも言えない切なさに息ができなくなる。

    先生は海の描写がとても良く、特にこのシリーズは海の描写が効果的で本当に素晴らしい。
    陽射しを浴びて煌めく輝かしい青春の海と、沈んでいく漆黒の夜の海との対比には痺れた。

    この作品が100ptで購入できるとは…。
    他の方のレビューで、リキューレの雑誌の方では先生の解説が掲載されていると知ったので、そちらも読んでみたい。
  • 2072

    三月えみ

    還っていく海
    2025年8月2日
    これは素晴らしい、ど真ん中を撃ち抜かれて興奮で震えている。
    2055から始まるシリーズということを読んでから知ったが、本作のみでも違和感なく楽しめた。

    近未来の進化したAIアンドロイドが絡むストーリー。
    旧型アンドロイドが保存している誰かの想い出は、消去される決まりとなっている。
    何とも切ないが、例え物理的に消去されたとしても、その想いは当事者の中には消えずに残っている。
    AIに管理される世界が次第に現実味を帯びてきた昨今、危機感を持つこともあるが、人の心までは制御できないのだ。

    別の作品でも感じたが、先生は海の描写が素晴らしい。
    生命の源である一方で、「そうではない」還っていく海の描写が儚くも美しく、とても印象的。

    先生の絵がとにかく美しく、世界観に没頭して一気に読み進めてしまった。
    シリーズをコンプリートせねば。
  • いつまで代わりでシましょうか【単行本版】【電子限定特典付き】

    成瀬一草

    表情豊か、クールイケメンも修正も
    ネタバレ
    2025年7月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ この作品の見どころは何と言っても、傷ついたエリート弁護士が、年下男に狙い撃ちされてグズグズにされてしまうところではなかろうか。
    とにかく圭が恋愛にポンコツ…クールそうに見えて悪態たれるし、かと思えば顔を真っ赤にして素直に伝えたり。
    穂高に致しでも攻め込まれて泣かされて、人間味があって大変魅力的。
    何だかんだで楽しそうに過ごしている2人を見ているのは微笑ましかった。
    レビューで番外編があると知ったので、そちらも読んでみたい。

    賛否ありそうなタトゥーについては、確かに誰かとお揃いというのは引く…と思うものの、真面目な圭にとっては美しい自由の象徴で、コンパスは道標、鳥のように羽ばたくという意味で、前向きな印象を持った。

    ところで修正は海苔かと思えば一瞬白塗りになったり、カーペット有だったりで表情(?)豊か。
    定まっていないのも謎で面白い。
    先生はブルンと揺れる様がお好きなのか、よく描いてくれるので躍動感がありとても良かった。
  • 22時のルール

    村上左知

    鎖に繋がれてひと安心
    2025年7月27日
    闘病中の村上先生を応援したい。

    「ルールそのいち」の弓道部顧問先生、渉のスピンオフ。
    読み放題でも読めるそう。
    読み放題でも作者様に印税が入るらしいので、未読の方はぜひ。

    コンプラが厳しくなかった時代の作品だからか、教師である渉のモラルがあまりよろしくなく、野放しにしたくないタイプ…。
    所々ヒヤヒヤしたが、最終的にはガタイの良い竜によりがっちりホールドされ、溺愛されているようなので安心した。

    後半は大好きな「ルールそのいち」の2人が!
    やはりこの2人、お互い相手を心から大切にしていて本当にいいなあ。
    いつまでも見ていたい。

    いつか先生の新作を読める日を楽しみにしています。
  • 特級αの愛したΩ

    神波アユミ

    愛とは
    ネタバレ
    2025年7月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 単行本を楽しみにしていた作品。
    作者様のファンなので、敢えて思ったままの感想を書きます。

    まずは、なかなか辛くて読み返せないかもしれない…。
    オメガバースなので覚悟してはいたが、プロローグに加え、司の過去を知った礼があの研究に司を放り込むような行動が傷を抉るようで見ていられなかった。
    どうしてもその後の展開を作るために取ってつけたように感じてしまったし、愛しているのならば、まずは真正面から司と向き合って欲しかったな。

    また、バース研究という設定が特殊なのか…作者様の描きたい設定を繋ぎ合わせているからか…。
    状況判断が追いつかず疑問符ばかりがつきまといストーリーに集中できなかった。
    頭が固い自分だけだろうか…。

    そしてあのサイコパス野郎!あんなものでは許せない。
    「殺してやりたい」とまで言っていた礼よ、もっと頑張ってくれ…。
    全体的に礼が受動的で、本当に司を愛しているのか?と疑問に感じてしまった。

    ストーリーは個人的に辛すぎたが、先生の繊細な絵は相変わらず美しく、特に礼の黒タートルや司の華奢な肉体美は素晴らしかった。
    これからは2人のラブラブぶりが見られるのだろうから、そちらは楽しみ。
  • サマー・ボーイ・ブルー

    遠野みやこ

    思春期の苦さも煌めきも
    ネタバレ
    2025年7月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 触れ合いを見られてしまった中学生のミチルと潤。

    自分の価値観で受け入れられないものを頭ごなしに否定するのは、その人を否定するのと同じ。
    ミチルは同性が好きというだけで否定され、好きなものを好きと言えずに、諦めて生きてきた。
    誰を好きになっていいはずなのに、子供にとって全否定されることはどれだけ苦しいだろう。
    彼が高校に行っていない理由を想像すると切なくなる。

    訪れた17歳の再会。
    戸惑いながらも、潤の誠実で真っ直ぐな瞳に見つめられ、閉ざされたミチルの世界が徐々に広がっていく。
    彼の塗りつぶされたキャンバスに徐々に色がついていく様子には、心から応援したくなった。
    苦しくはあるが、思春期のきらめきも青く、眩しい。
    これから2人は手を取り合い、どう大人になっていくのだろうか。

    作者様が描きたいテーマに誠実に、丁寧に取り組んでいるのがわかり、大変好感が持てた。
    本編はとても真面目だが、描き下ろしの潤の画伯ぶりにはクスッと笑ってしまった。
  • 啼かせてやるよヤンキーくん

    柊のぞむ

    このビジュアルであの色気
    2025年7月20日
    「オオカミくんは襲われたい」のスピン元。
    幸雨の純愛と、それを長年見てきたマキのお話。
    読み放題でも読めるそう。

    襟足長いリーゼントにサメのような狂気的な歯…そんなヤンキーのマキのビジュアルに騙されそうになる。
    しかし、まず1ページでかわいさに心を鷲掴みにされ、その後の展開の上手さ、意外な純情や喧嘩のかっこよさにすっかり2人のファンになってしまった。
    日本の伝統色を重んじている、少し古風な点にも大変好感が持てる。
    ヤンキーは勝手に怖いイメージだが、見た目で決めつけてはいけないな。

    そしてマキはあのビジュアルなのに、色気が半端ない!
    バッチリ決めたリーゼントが崩れて乱れていく様、いい…。
    紆余曲折あっての、ためにためた致し、2人の勢いやシチュエーションも最高であった。
    やはり先生は股関節の描きが素晴らしい。
    修正もスペシャル海苔使用、ありがとうございます。

    まだ続くのだろうか、続編が楽しみ。
  • オオカミくんは襲われたい

    柊のぞむ

    タイプは違えど男前
    2025年7月20日
    趣味じゃない音楽は全く受け付けないけれど、好きな人が好きなものなら聴いてみたくなる。
    クールイケメン瀧とバンドマンのシンゴ、同じ大学の2人を瀧のばあちゃんが繋ぐ。

    柊先生、読者の心を掴むのが本当に上手い。
    1話目からの展開…何だこれは…たまらんな、小躍りどころか盆踊り。
    とりあえず1巻だけ読もうと思ったら、面白すぎて続編もすぐ購入してしまった。

    そんなにイケメンな絵面でないのに、主役2人がタイプは違えどとにかく男前。
    まずシンゴ、チャラそうに見えるが筋が通ったいい男!
    Tシャツから覗くがっちりした腕が本当に頼もしい。
    先生の描く筋肉も素晴らしいのである。
    瀧も実は隠れ筋肉で、寝技に持ち込むのが巧すぎる。
    ボヤボヤしていると、あっという間に1本取られてしまう、この強さ、最高である。

    修正も甘め、先生の素晴らしい画力による美しい股関節が露わに。
    さらにはホクロキャラまでいて…もう言う事なし。

    あまりに面白いので、スピン元の作品も買ってしまった。
    続きが楽しみ。
  • 君恋

    冬乃郁也/緒花/波真田かもめ/村崎ユカリ/夏糖/茶渋たむ/阿部はちた

    40号購入、蒸発せずに残る汗
    2025年7月6日
    40号
    他には掲載されておらずここでしか読めないと知った、大ファンの阿部はちた先生の単話目的で購入。
    バスケ部男子の悔しさや苦しさ、息が上がって動悸がするような恋。
    先生が描く、大人になる過程の少年達の焦がれた汗。
    それがいつまでも自分の胸をつかみ、蒸発せずに残っている。
    39ページだが、こちらの作品も超好みで小躍りした。
    先生の作品はどこまでも追いかける所存です。

    と、阿部先生目当てだったが、他にも気になる作品ばかりだったので(発想が面白く最近気になっているめめぞ先生の作品もあった)、別途追いかけてみたい。

    ただ、100号近く発行されている人気雑誌なので、自分が何号を買ったか覚えていないと、なかなか閲覧にたどり着けなかったのが、物覚えの悪い自分には地味に辛かった…。
    作品とは関係のない愚痴をすみません。
  • ルールそのいち完全版

    村上左知

    危うさ、悩みの先にある懐の深さ
    ネタバレ
    2025年6月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ルールその2「お互いに絶対惚れない事」
    同性が恋愛対象、でもお互いに受け…。
    そんな2人が作ったいくつかのルール。
    こんなに惹かれ合っているのに、決して触れ合うことはないのか。

    「ふたりの夜のすごしかた」で興味を持った村上先生の作品。

    少し前の作品のため、正直なところ今の時代ではなじまない表現はある。
    しかし、若さ故の危うさや悩みがよく表されていて、自分にはかなり刺さる作品であった。

    そして、リバ表現は地雷の方が多いようだが、相手を受け入れたい、気持ちよくなって欲しい、という懐の広さが感じられて、自分は結構好きなのである。
    さっきまで攻められてグズグズになっていたのに、一転して、主導権を握って溺愛する。
    そのどちらの顔も見れるということは、なかなかのお得感。

    ところで、サブキャラである弓道部の先生がかなり奔放で心配…。
    お主、通報されたら終わりだぞ、とずっと思っていたが、どうやらがっちりホールドされている様子。
    これはまた…スピンオフが楽しみ。
  • ペットは猫リーマン

    紅蓮ナオミ

    ペットを飼うには覚悟が必要
    2025年6月25日
    朝陽が拾った人型猫の月を大切に育てているお話。

    ナオミ先生、勘弁してください…
    どこが…猫ですか…!?
    普通であれば猫人間といえば猫耳を描くものだが、ナオミ先生は描かないのか(笑)
    尻尾もない、ただの丸裸の人間である。
    1ページ目から丸出しで、もはや服を着ている方が珍しいかもしれない。
    もちろん型抜き修正ありだが、カーペットは健在。
    ここまで堂々と出されていると、逆に恥ずかしくなってしまうのは何故だろう。
    自分がもし朝陽の立場だったら目のやり場に困り、服を着せてしまうかもしれない。
    ペットを飼うにも覚悟がいるのだ。

    だが、仕草はまさに猫で、特に試し読みの香箱座りは必見の素晴らしさ。
    猫好きも相まってワクワクしてしまい、我慢できずにR18を待たずして購入してしまった。

    終始、納得の猫の仕草に感心し、展開の面白さに爆笑。
    毎回先生の発想力には度肝を抜かれ続きを楽しみにしているのだが、3話で終了!?
    3話は結構感動的でうまくまとまっていたが…もっと読みたい。
    ストレスを感じた時は特に、ナオミ先生の作品で元気をもらっているので、どうか続きを…!
  • 男奥株式会社【デジタルコミックス版】

    紅蓮ナオミ

    シンボルの魔術師
    2025年6月22日
    入社したのは男奥(おーおく)だった…!?

    そんなバカバカしいエロを、素晴らしい画力で大真面目に描く天才、紅蓮ナオミ先生。
    もう、色々考えてはいけないのである。
    だが、どの作品でも共通しているが、意外と純愛でなかなかいいお話。
    こちらは、前に何かで読んで忘れられず、単行本を購入してしまった。
    感情表現のなかった社長が37番(主人公)に対して、だんだん顔を赤らめていく様子がいい。

    先生はおチンで感情や情景を表現されるおチンの魔術師。
    クライマックスでは特に、おチンがシンボルとして重要な役割を果たしている。(ラスト、ひょっこりのシーンなど)
    本作の修正は白塗りではあるが、頑張って綺麗に縁取っている。
    その努力は認めるが、欲を言えばR18で読みたかった…!
    詩的な表現(?)が半減されてしまっているのが残念。

    ナオミ先生の作品はR18をデフォルトでよろしくお願いします。
  • 帳と針【電子単行本】

    DAO通信

    ド直球の執着の裏に
    ネタバレ
    2025年6月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読後、タイトルの意味をずっと考えている。
    帳は張り巡らせて目隠しし、他に何も目に入らないようにする。
    針は刺す、あるいは帳を破る存在か。

    ストーリーは闇を感じさせるが、暗くなく読みやすい、大好物の執着もの。
    高橋はわかりやすい、ド直球の執着系。
    わかっていても執着をやめられない、愛しい存在。
    石神くんに関しては意図がなかなか読めず、途中まで悶々としていたが…そう来るか!
    高橋の全力の執着の裏に、いつから帳が張り巡らされていたのだろうか、とニヤニヤしてしまう。
    壊れた時計、ハワイ、もうプロポーズだろ…。
    再会したことで、時計の針が動き出し、2人の時を刻む。
    この2人でないと成立しない、何だかんだで大変お似合い。

    それにしても石神くんの見透かすような、見下すような目が素晴らしく、致しがほぼ無いにも関わらず色気がすごかった…!
    こちらが作者様の初単行本とのこと、もっと重ための執着ものもぜひ読んでみたい。
  • 過去の棲む部屋

    乙國えん

    過去に囚われているのか、縋っているのか
    2025年6月8日
    サークルの飲み会での10秒キス、その罰ゲームが2人の関係を変えてしまった。
    お互い思うことがあるのに、言い出せない。
    先輩がたったひと言発すれば変わりそうなのに…言わないのはわざとなのだろうか、と勘ぐってしまう。
    このまま2人は過去にしばられ歪んだまま、更に絡まりがんじがらめになってこの部屋で生きていくのだろう。

    先生の作品は初めてだが、絵も綺麗だし、緊張感のある致しも素晴らしく、短編ながら魅せられた。
    なかなか良い嫉妬&拗らせっぷりで大変好み。
    タイトルも上手い。
  • SPUNKY GOBLIN【R-18版】

    イクヤス

    神作品!素晴らしき自己犠牲
    2025年6月7日
    昔ハマった、ギルドで仲間を集めて冒険するゲームのようなお話。
    パーティーを守る盾役には自己犠牲の精神が必要、という訳で、剣士のスムタに数々の試練が訪れる。
    前衛はダメージくらいまくるのがセオリーである。

    1巻ではゴブリン達に囲まれて「ピー」されてしまう…のだが…
    鷲掴みにされる雄胸や、「ペチャペチャ」等の下品な効果音が上手いのだが、ゴブリン達が意外に紳士!?で、コメディ要素もあるので、悲壮感が全くない。
    いや、仲間も助けろよ、とはなるのだが、やはり自己犠牲が大事なのか…。

    ゴブリン達のエロエロぶりに大変なことになってしまうスムタの先に、仲間との恋の予感を匂わせるという、物語としても秀逸。
    真骨頂である美しいムチムチボディといい、イクヤス先生の魅力を存分に楽しめる神作品。

    分冊になっている修正版は濃霧状態だったので、成人されている方は絶対にR18を…!
  • ノンぐず

    えりまるす

    上も下も液体祭り
    2025年5月31日
    姫野というイキりノンケをイケメンコーヒー店の織彦がグズグズ言わせる、タイトルに寸分違わぬストーリー。
    下はもちろんグズグズにされてしまうのだが、顔も割とグズグズしており終始液体まみれ。
    姫野はイキりというか…不器用で素直になれない愛されタイプか?

    何だかんだで結ばれたと思ったのに、呪いにかかっているのだろうか…なかなか2回目の致しが訪れず心配に(笑)
    だが、ソロプレイなどあれやこれやと思考を凝らし、エロは盛り沢山の液体祭り。
    液体の描き方はもちろん、ポジション丸わかりのボクサーパンツが大変よろしいので、もっと描いていただきたい。

    こちらが作者様の初コミックらしくやや初々しい印象はあるものの、全体的にエロ可愛くまとまっており安心して読めたのだが…
    メイン2人以外の脇役もキャラがたっており、個人的には数ページしか登場しないツートンカラー?&日焼け厳禁系、メンヘラど執着の渉に一瞬で心を奪われてしまった。
    あの明るいのに狂っている不穏な空気は何だ…大変好み。

    願わくば渉が執着&お痛しているスピンオフを読んでみたい。
  • そんな激情で殴られたい【単行本版】

    紫比呂

    起、承、転、結がお見事!センスに痺れる
    2025年5月24日
    玄野のホクロの、ねっとりと湿度のあるヤバさにまず引き込まれる。
    そして暴力的な七瀬の、ピアスホールの裏側にある願望。
    玄野の執着は何なのか?
    噛み合わない2人に接点はあるのだろうか…。

    長年土に籠もっていた蝉が羽化して生を謳歌し、そして息絶える。その表現になぞった起、承、転、結がお見事!
    七瀬の頭の中に蝉の鳴き声が煩く響き渡り、頭いっぱいに侵食していく様子にゾクゾク。
    最後の終わり方も上手くて痺れた…。
    標本風のキャラクター紹介は、永遠を表しているのだろうか。

    全体的に黒塗りが多く、不気味さや不穏な空気がとても良く表現されていて、超好み。
    だが、突き抜けているからなのか…笑ってしまうところも。
    最後まで先生のセンスに痺れる1冊であった。

    ただ、蝉や昆虫食が苦手な方はご注意を…。
  • ふたりの夜のすごしかた【単行本版】

    村上左知

    今夜の腐活に、ふたりの夜を
    2025年5月18日
    初読み作者様。
    作者様が闘病のためしばらく漫画を描けないと知り、応援の意味もあり購入。

    「今度は逃さねーよ」そんなセリフ、言われてみたい…。
    1人でこっそりと夜のオタク時間を過ごすお胸絵師の蛍ちゃんが、中学時代の同級生、相良に再会するお話。
    夜な夜な自分は腐活動に勤しんでいるため、蛍ちゃんには親近感。
    自分だけの楽しい時間を抜け出して、一体ふたりはどんな時間を過ごすのか。
    サラッと描かれているが、意外に純愛。
    自分の大好物である、狂った執着ものに持っていかないところに好感が持てる。

    2巻の後半は相良のアシスタントである桃真のお話。
    ちょっと素直になれない所などは、黒髪も相まって黒猫のよう。
    表題作よりも好きかもしれん。

    致しは正直多くはなく、ふわっと「あっ、致し…た」という感じ。
    だが、先生のお人柄なのだろう、真っ直ぐでかわいい2カプの夜時間には終始癒された。
    他の作品を読んで、先生の復活&新作を待ちたい。
  • 春のデジャヴに踊れ

    おどる

    前に踏み出すステップと、華麗なホクロ描写
    2025年5月18日
    フォローしている方々の軒並みのレビューに気にはなっていたのだが…ふと、魅力的なホクロの文字が。
    え…、ホクロがあるのですか!?となり、即座に購入してしまった。

    物語はタンゴのように優雅で優等生なステップ。
    個人的な好みとしては、もう少しダンスに踏み込んだ内容を読んでみたかったのと、大人で余裕のあるイケメン淳が必死になる姿が見てみたかった(イケメンの焦りは自分の大好物なので)。

    しかし、ダンスではリードされる側であった晃介が、他人を理由にせず自分の意思で取捨選択を行い、前にステップを踏み出す力強さには痺れた。

    そして、先生は絵が大変美しいのだが、それだけではない。
    キスの際の口元の描写がとにかくエロい。
    …まず、相手の唇を咥えようとする大変良い下唇、そしてなんと言ってもホクロ…そう、晃介のホクロがど真ん中に来る、右アングル。
    ホクロをクローズアップして効果的に魅せるのが本当に上手くて、ため息が出る。
    ちょい役のパパのホクロさえ、遺伝を思わせるクローズアップで手抜き無し。
    更には大好物、攻めによるホクロ探しまで…。
    場所も好みで、なかなかのホクロ作品に大興奮。
    先生は絶対にホクロがお好きだと思う。
    これからも素敵な作品はもちろん、魅力的なホクロもどうか描いていただきたい。
  • モーションエモーション

    たなと

    悲鳴とともに「流され愛」
    2025年5月17日
    久しぶりに読み返したら、やはり面白かった。
    「ボコり愛」と銘打った、「スキニーレッド」のスピンオフ。
    本編が衝撃的だったので、スピンオフは難しいのでは…と思われたが、こちらもこちらで上手い。
    あれよあれよと「流され愛!?」
    ワンコと思われた本多の追い詰めが容赦なく、鈴木先輩の悲鳴とともに進んでいく…。
    先輩には申し訳ないが、見事な流されようにページをめくる手が止まらない。
    半分ほどなので、テンポがいいのも相まって、あっという間に読み進めてしまった。

    残りは短編。
    もう少し表題作を読みたかった気もするが、先生のデビュー前の作品など貴重なラインナップ。
    特に、デビュー前の作品は設定がふんわりしていて色々と想像させられる。
    まるで水の中にいるような不思議な世界観。
    文学的で大変好み。
  • 部族オメガバース

    蝦夷森わに

    褐色、布少なめの美ボディだらけ
    2025年5月6日
    レビューを拝見し気になり試し読み。
    目に飛び込んでくるのは、野山を駆け回り、生活するうちに自然と鍛え上げられた無駄のない美しい肉体。
    僅かな腰布だけで隠しているのが普段着…どこをみても褐色の美ボディだらけ。部族はいい…購入。

    部族間のわだかまり解決を託された若い2人が、オメガバースに運命を振り回されているとか、非常に面白い設定。
    政略結婚から始まった関係ではあったが、バドルの行動力とヨキの包容力、2人の良さを認め合い、仲を深めていく様子がとてもいい。
    個人的には、馬のたてがみのようなバドルの黒い長髪が揺れる様と、ヨキの謎下着にワクワクしてしまった。

    こちらが先生の初コミックとのこと、おめでとうございます。
    皆が褐色の肌なのでトーン作業大変だったのではと推測されるが、先生の手仕事で見事な世界観が創られていたと感じた。
    あとは、白塗りの修正が引き立って、いつもより若干、形がわかりやすかったか。

    番外編はラブラブで、ヨキが終始大変そうでとてもヨキでした。
  • 輝く僕は君のあまいドロップ【単行本版】

    たけはらひなこ

    甘〜いケーキバース、作画もエロも実力派
    ネタバレ
    2025年5月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ケーキバース…自分にとっては新しいジャンルで馴染みがないが、アイドル設定と相まって、大変キラキラでかわいく甘〜いストーリーとなっている。
    少し自分には眩しすぎるかな…
    と思っていたが、途中出てきたおじゃま虫がなかなかの狂いっぷり&ホクロで、かなりゾクゾクさせられた。
    先生の執着ものやダークな設定も読んでみたくなってしまった。

    先生の美しい作画による愛あるエロが好きなので、複数のホクロに加え、後半のラブラブぶりは眼福であった。
    よほど美味しかったのだろう、ちょっと痕をつけ過ぎなのは笑ってしまった。

    番外編の商業未発表作品は36ページ、お縛りやお道具、びしょ濡れなど盛り沢山。
    修正どころか存在が消されていて見えやしないが、心の目でおチンを想像。
    ケーキバースは噛み付くのが普通なのだろうか…何せ初めてなので勝手がわからない。

    こちらが初コミックとのこと、おめでとうございます!
    「たとえばだけど…」が大好きなので、続刊をいつか無理のない範囲で描いていただけたら大変嬉しいです。
  • 父の愛人 【電子限定特典付き】

    塩味ちる

    ほくろガードも神
    2025年5月3日
    家政夫は見た、ならぬ「息子は見た」
    何だろうか、イチ小説家と家政夫の話なのに、この、じっとりとエロスに溢れる様子は…。
    体へのトーンの入れ方の効果もあり、どことなく陰る夕日のあたる部屋にいる雰囲気がして、一層背徳感を増している。
    家族へのカミングアウトは難しい。
    パパは恋愛ポンコツだし、梓はあのボディで奥ゆかしく控えめなので、どうなることかと思いつつ読み進めたが…。

    泣きボクロのある髪縛りイケメンが乱れる様子、いい…。
    梓の身体は筋トレで真面目に鍛えている太さではあるのだが、適度な脂肪の上に筋肉がのっているのだろう、丸みが素晴らしい。
    雄胸、雄尻には当然に目が行くが、何と言っても太腿のブリンブリン!
    脚を閉じるとピッチリと隙間が埋まる。
    普段クールなパパも、梓の豊満ボディにしがみついて、一心不乱に身体を貪る様子も良かった。

    修正は真っ白で絶望しそうになったが、雄尻の間の際どいホクロ…これを塗りつぶさずに律儀にガードしてくれるのには拝んでしまった、これも神。
    息を吹き返しました、ありがとうございました。
  • 口の中に甘く触れて【単行本版】

    薄井いろは

    アイスクリームを絡めとるように探る舌
    ネタバレ
    2025年5月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 思うところがあって、お互いの瞳に相手の瞳が映ることがない、目線は常にそらされる。
    その視線の先にあるものは何なのか。
    目の表情がとてもよく、伏し目がちだったり、こっそり見つめたり、逸らして頬を赤らめたり…秘めた想いへの期待がどんどんと高まってしまう。

    題名にあるように、甘い口の中を舌で探り、未知の味を知っていく2人。
    とにかくお互いを舌で味わう様子が官能的。
    唾液がエロいのである。
    アイスクリームを舌で絡め取っているような感じ。

    致しはぼんやり白塗りなので、すりこぎが1本なのか、2本なのか…セリフでようやくわかるレベルに識別困難ではあるが、もうキスだけで十分満足。

    試し読みの島崎の美人ぶりに見事に撃ち抜かれてしまったのだが、美容室勤務なだけあって、髪型がいい…インナーカラーと言うのだろう、やってみたいんだよなあ。
    髪を縛るイケメンは大好物。

    立山は優しすぎるずるい男かと思っていたが、肝心なところではグイグイいくな、優男が嫉妬にかられる様子、いいぞ!
    でもプリンのてっぺんに乗っているさくらんぼ好きなのか…割とtkbをガリガリするので、「あっ」となってしまった。
    ちょっと島崎が心配ではあるが、これからも甘々に過ごして欲しい。
  • バチクソ爆愛申し上げます【単行本版】【コミックシーモア限定特典付き】

    深夜

    雄胸住民税、納税させていただきます。
    2025年4月27日
    レビューを拝見して気になり試し読み…からの怜の謎衣装に釘付け。
    もう購入せずにはいられない。

    とにかくコメディのセンスが凄い…!
    過去がある2人の関係性にコメディを合わせるのは難しいと思うが、コメディ、シリアス、エロの各パートに全く違和感なし。
    緩急のつけ方も上手くて、怜の勢いにも魅せられた。
    本編の完結に笑わせてもらったと思ったら、描き下ろしの最後の最後まで上乗せしてくるとは…。
    こんなに気を抜けない作品は久しぶり。
    最高に面白かったです、深夜先生、参りました。

    怜の親友の牧もいいキャラで、顔が見えないお相手も気になってしまうので、続きをぜひ!

    また、迅さんのパツパツのTシャツありがたく拝見しました。
    この雄胸の上に住めるのであれば、雄胸住民税、喜んで納めさせていただきます。
  • 俺にはエロ以外の才能がない

    マツシゲ

    かわいいエロコメの陰にある尊さ
    2025年4月27日
    平凡な自分にはエロ穴しか魅力が無い!と思い悩み奮闘するメガネのぼんちゃんがとにかくかわいく魅力的。
    そして大好きな恋人に流されてするあれやこれは、題名の通りエロい。

    対する幼馴染の大輝クン(この「クン」呼びもまた良いのである)は営業部のエースで非の打ち所がないが、何故か平凡なぼんちゃんにメロメロ。
    その理由は2人のイチャイチャの陰にサラッと出てくる幼い2人の様子に見て取れるが、これがまたかわいくて微笑ましい。
    本当に3話で終わってしまうのがもったいない。

    先生はまた、絵で色気を出すのが本当に上手い。
    ムチムチの雄胸や、瑞々しい唇、tkb…。
    特に今回の大輝クンは、「胸で抱く」タイプなので、腕枕の際に雄胸クッションというオプションもできてしまうのだ。
    見ていると柔らかそうなので、クッション付きで寝てみたくなってしまった…。

    それ以外にも先生の描くピンとした太眉毛がとにかく好み。
    キャラの真っ直ぐな意思が感じられていいな。
  • 寮母(♂)さんはオカズでいたい。【単行本版特典ペーパー付き】

    まちば

    tkb丸出しが常…防御力ゼロすぎでは
    ネタバレ
    2025年4月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ BLにおけるtkbチラ見せは今や作品のスパイスではあるが…この作品ではむしろtkb丸出しが常。
    まあ、あの…擦れたりしないからな…でも外傷や日焼けが心配になるところ。

    エプロン肩紐ずり落ち、パンツ姿、びしょ濡れと、寮母さんのあざとエロにより、アサも欲望丸出し。
    DTとは思えないほど致しまくり…

    大好きなホクロがあっても、激しい致しに、そっとそこに佇むエロスに浸る余韻もないくらいだった。

    せっかく素敵な設定があるのに、エロに霞んでしまっているのが個人的には勿体ない。
    だが美しい絵なので、全体的に眼福。
    愛のある致し好きな方には堪らないだろう。

    作者様のSNS「履いてない」シリーズ面白くて大好きです。
  • 国王陛下はママになりたい

    マツシゲ

    ちぐはぐな家族ごっこ
    2025年4月26日
    絵がどことなく少年誌っぽいのに不思議な色気があり、最近気になっている作者様。

    若き国王とその弟、臣下であるナイトのジェイクとのちぐはぐな家族ごっこ。

    3話で終わらせるのが勿体ないな…心温まるかわいいストーリーなので、もう少しじっくり読んでみたかった。
    おじゃま虫の幼い弟がまたかわいい。

    ぷにぷにした子供の丸みのあるほっぺなど全体的にかわいい絵柄なのに、憂いのある目や、紅潮した頬、みずみずしい唇やtkb、ひとたびそういうシーンになると、色気を表現するのが本当に上手い。
    ストーリーを邪魔しないためか致しはほんの僅か…でもチラリとのぞく素晴らしいジェイクの雄胸には一目惚れ必至。

    続編が出るならば、ジェイクが夜の剣を振り回している様をもっと見てみたい。
  • 僕らの食卓 ~おかわり~

    三田織

    仲間にいれてくれ〜
    2025年4月26日
    「僕らの食卓」の続編。
    あいかわらず楽しくて美味しそうな、温かい一家の食卓を眺めているのがとにかく幸せ。
    やはり食がしっかりしていると、健全な精神が宿るのだろうか。
    途中、壁が前に立ちはだかったとしても、2人で足場を作って乗り越えていける。

    致しは匂わせ程度なので、エロばかりを求めてしまういつもの自分であれば刺激は足りないのであるが、三田先生の温かい目線で描かれる優しい時間は、癒し。
    疲れて帰ってきた時の味噌汁のように身体に染み渡る。
    丁寧にとられた出汁がきいている。

    致しはいらない(ことはないが…)ので、自分もその食卓に混ぜていただけないだろうか。
    何でも買ってあげるから。
    穰のカレーがまたうまそうなのだ、3杯はおかわりしたい。
  • 先生、キスして、Hして。

    かみしまあきら

    危険運転まっしぐら
    2025年4月20日
    最近棒消し版が出ていたとは…白絵の具版を購入してしまった…涙
    こちらは修正の上に棒消しまであるので、購入は棒消し版をおすすめしたい。
    まあまあ雑な白塗りで、特にお道具は全体像はわからないが、お情けで「何かがある」と雰囲気を知らせてはくれる。

    自動車教習所の変態教師の深見と、生徒の七瀬。
    先生単体だと冷徹ドSものかと思いきや、七瀬の変態っぷりも負けてはいない。
    車の運転はドヘタなのに、エロでは合格を叩き出す七瀬。
    変態と変態が合わさるとおバカストーリーが誕生するようで、危険運転まっしぐら。
    エロいのに可笑しくなってしまう。

    何故バレないのか…変態は時空の歪みをも発生させるらしく、公衆の面前でもおかまいなし。
    謎衣装や謎のお道具もあり、筋肉美も素晴らしく、かみしまあきら先生の才能が十分に発揮されている。
  • 僕らの食卓

    三田織

    誰と一緒に、何を食べるか
    ネタバレ
    2025年4月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 餅も好きだが米も好きだ。
    炊きたてのホカホカご飯で作るおにぎりは特にうまい。
    そんなおにぎりが縁で始まる、人前でご飯を食べるのが苦手な豊と、小さな弟の面倒をみている穰のお話。

    誰と一緒に何を食べるか。
    ホカホカのご飯のようにじんわり温かく、ホッとひと息つきたくなる優しいストーリー。
    弟の種もかわいく、とにかく癒される。

    傷つくことを恐れずに、人と関わって愛する大切さ。
    誰かを愛することは、失うときの痛みも引き受けること。
    その痛みは愛した証、という穰のおとうの言葉が特に胸に響いた。
    イチャイチャは箸休めのタクワン程度だが、それでいい。
    前に踏み出す2人の姿に嬉しくなった。

    そして、好物の大福ではないが、うまそうな汁粉が。
    やはり餅はいい…自分の好きな食べ物ばかり描いてくれる三田先生には感謝。
  • ご主人様と、僕はずっと

    うえちゃ

    春の嵐のように情緒が掻き乱される
    ネタバレ
    2025年4月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ あー、たった40ページなのに泣いてしまう…

    「お前は俺だけを見ていればいいんだ」と俺様発言の先輩。(大好物)
    ワンコのように先輩に懐いてピタッと側にはりついていた幸せな日々から突然の別れ…
    かわいいのに終始切なく、わずかな期待も許してくれず徹底的に打ちのめされるが、先輩の理由にもまたグッと胸に来るものがある。

    うえちゃ先生、かわいいワンコ、切なさ、執着に溺愛を描くのが上手すぎではないか。
    春の嵐のように情緒が掻き乱される…何度読んでも。
    文句無しでお気に入り本棚に格納。
    そして、SNSでその後の2人が見れるとレビューで知り、勇んで見に行ってしまった。
  • 淫魔Ga豆腐めんたる【電子限定特典付き】

    うえちゃ

    かわいいエロに隠された溺愛&執着
    ネタバレ
    2025年4月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作は豆腐メンタルのイン魔が、まんじゅうを手に勇者を撃退しようと四苦八苦するお話?かと思ったが…勇者は早々に行方不明に(笑)かわいい絵柄なのになかなかのエロ度合い。

    布の面積が少ない謎衣装など、その他の短話2作(幼馴染もの)ともエロメインに見えるが、いやいや、たまに切ない描写を入れるところが上手いし、どれもなかなか良い溺愛と執着っぷり。
    時折見せる攻めの刺すような鋭い眼力には牽制されているようでページをめくる手が止まり、執着もの好きとしても納得であった。

    なんと言っても作者様、ムッチムチの肉感を描くのがとても上手く、雄胸やツヤツヤtkb…特にプリンプリンのお尻が鷲掴みされた時の指の食い込みが素晴らしい。
    デフォルメ画もかわいく、作者様の好みか?たまにしれっとケモミミをぶっ込んでくるところも良かった。
  • 俺がお前に恋なんて【単行本版】

    まちば

    読んでいるこちらも恋してしまう
    ネタバレ
    2025年3月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ クズは本当に苦手…
    冒頭から、クズ街道のど真ん中を大手を振って歩くキキには身構えたが、彼は美しいいばら姫(ひかげ)によって魔法が解けてしまった…キキ、格好良すぎではあるまいか。
    先生の作画の素晴らしさも相まって、もう光り輝く王子様にしか見えん。
    そして、トゲを持った言葉に護られた純粋で美しいひかげも、王子様によってどんどん笑顔になり、いばらの外に出ていこうとする。
    でも、彼を王子様にさせたのもまたひかげ。
    せフレンドのケンカップルものかと思っていたが、初めての感情に顔を真っ赤にしながら寄り添う2人を見守りたい、予想外に素敵なストーリーだった。

    先生は前職は全く関係ないお仕事をされていたと書かれていたが、画力も素晴らしい。
    特に裸体、キキの筋肉の美しさはもちろん、ひかげのプリンとしたお尻…店先に並べられているものではなく木になっている、瑞々しくかぶりつきたくなる桃のようなこの丸み、奇跡であった。
    これが先生の初コミック…恐ろしや。

    個人的にはモブ中のモブ、数ページしか出番のないメガネ先生!
    彼のセリフがとても良くて、一気にファンになってしまった。
    続編ももちろん、メガネ先生ももっと見たい。
  • ゴッド・ブレス・ユー

    かれい煮太郎

    去らねばならなくとも、居場所はそこに
    2025年3月23日
    子供の頃よく行っていた海の家は、夏が終わると解体され、まるでそこには何もなかったかのように、ただ砂浜に戻る。

    レビューを拝見して知ったこちらの作品、海の家での非日常と、夏が終わる時の物悲しさがよく表れていてとてもいい。
    夏が終わり去らなくてはならないとしても、居場所、心のよりどころは確かにそこにある。
    そしてまた巡ってくる季節に希望が持てた。
    最後の終わり方、上手いなあ。
    色々想像してしまうではないか!
    そして突然のウクレレの選曲が予想外すぎて、なるほど、先生にはまんまとやられた…。

    42ページは致し無しで大変美しいストーリー。

    あと、先生のペンネームが気になりすぎて…
    カレイと言ったらやはり煮付けですよね。
  • チ。―地球の運動について―

    魚豊

    今、信念をもって生きているか?
    2025年3月20日
    なんだこれは…強く心を動かされ、いつまでも興奮が冷めやまない。

    人は自分が正しく、異なる価値観を持つ者は誤っていると排除してしまう傾向にある。
    天動説が絶対的と言われていた時代に、それに疑問を持ち、真理を求めた者たち。
    厳しい弾圧を受けても自分の信念のために命をかける彼らは、握りつぶされ、例え自分がその目的を成し得なかったとしても、次の世代を信じバトンを渡す。
    そして受け継いだ者は、それを発展させていく。
    小さな一人の人間から始まったことが、波及されていく壮大さに鳥肌がたった。
    今生きている世界は、先人達の挑み続けた歴史の上に成り立っているのだ、と忘れていたことを思い出させてもらった。

    授業ではほんの数分で終わってしまうところを掘り下げているので、歴史ものとしても大変面白い。
    だが、それだけではない。
    フィクションかもしれないが、登場人物それぞれの生き方に強く感動した。

    自分は今、信念をもって生きているか?
    そういつまでも問いかけられている。
  • 兄弟失格【完全版】【電子限定描き下ろし付き】

    りんごの実

    許されないとわかっていても望んでしまう
    2025年3月16日
    同人版を読んでいたが、好きな作品なので、レビューを拝見し、またりんごの実先生が同人誌から商業単行本まで持っていった才能と熱意に、購入せずにはいられなかった。

    兄のゲイビテオによって浮き彫りになった兄弟の歪み。
    兄弟のインモラルものには多少なりともその理由に違和感を感じてしまうが、この2人の幼少期からの共依存のような絆を見ると、至極当然な流れのように思えてくる。

    少し前までぱやぱやしていた弟が決意に満ちて前を見ている姿が力強くて、許されないとわかってはいるが…望んでしまう。
    終わり方から勝手に続きがあると思っていたが、完結なのか…。

    それにしても、やはり黒髪の髪縛りはいい。
    肝心な時に解けて乱れる様子が素晴らしかった。
  • 群れ落ちる白い花【R18版】【シーモア限定特典付き・コミックス版】

    つくも号

    余韻や考察が面白い、秘密。
    2025年3月15日
    つくも号先生の作品は現実を突きつけられ、たまに心がえぐられることがあるため躊躇していたが…フォローしている方のレビューに安心して購入。

    表題作は山奥の閉鎖された空間での秘密。
    木蓮が咲き誇る温泉で出会った、美しいアルビノの少年に囚われてしまった。
    考察を楽しむために、ラストは先生があえてふわっと終わらせたらしい。
    この花言葉を調べていたら、高貴な花の形状から「崇高」や、恐竜時代からの生き残りで「持続性」という意味もあるらしい。
    自分はこうだったらいいなと思うところはあるが、それは人それぞれなので伏せておこう。

    表題作の他に短編が3話。
    こちらも秘密基地の中を覗いているような、見てはいけないのに見てしまう。
    振り切ってるなあ、(倫理観については一旦置いておいて)短編なのに余韻があり良かったです。

    そしてR18なだけあって、「そんな刻み海苔の意味あるのか?」と疑問になるほどガッツリと骨太。
    お餅もしっかり描写されており、つくも号先生の才能が遺憾無く発揮されている。
  • ヒメにいはおぢさん

    えだちほほ

    おじさん構文でにじり寄る
    ネタバレ
    2025年3月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ おじさん構文で、かわいい配信者のなーくんににじり寄る影、ヒメにい。

    えっ、現実のヒメにい実は高スペック!?と思いきや、「あーっっ、嫌われるぞ…」ということばかりしでかす、やらない詐欺、リアルでもねちっこくキモい様子が大爆発。
    嫉妬から当て馬に放った、もののけ姫に出てくるようなセリフが面白くてお気に入り。

    よくもまあ、こんなにおじさん構文を考えたな。
    数年前まで実際こんな感じのメールを書いていた身としては恥ずかしい限りだが、こんなにキモいんだな…と客観的に見れて勉強になった。

    そして、かわいい絵柄なのに、驚くほどスピード感があるエロ。
    先生は勢いがあり変態みのある攻め(舌がキモエロい)と、グズグズになってしまう受けの描き方が本当に上手い。
    受けのtkbへのこだわりも感じる。

    こちらが先生の初単行本とのこと、おめでとうございます。
    先生の冬己さん&実舟くんシリーズも面白くて大好きです。
  • 兄の元カレとする恋は【電子単行本版/限定特典まんが付き】

    斧原ヨーコ

    切ないモダモダ、加えてセクシーなホクロ…
    2025年3月2日
    とにかく2人のギャップがすごい!
    自信家でチャラい藤森は苦手なタイプ…このクズめ、、
    一方の英里はツンツンしてて可愛げないな、、などと思ってしまっていた、すみません。
    特に英里には一瞬で持っていかれた。
    とにかく乱れ方がセクシーでかわいいのである。

    先生の作品は初めてだが、切れ長で色気がある目元がとても良い。
    それだけで満足なのに、先生、英里の口元にホクロまでつけてくださって、ああ、ありがたや。

    肝心のストーリーがまた素晴らしい。
    体は繋がっていても、英里の兄を介して交錯してしまう2人の想いが切なくてもどかしい…
    だが、いい…この胸がキュッとなるモダモダはモロに好み。

    とても良かったので、他の作品も読ませていただきます。
  • たつのおとしご

    池玲文

    振り幅に驚く
    2025年3月1日
    育ての親とのあれこれは大好物。
    おヒゲのイケオジ、いじらしい男子、バカバカしいコメディ、そして謎の発明ロボ…池玲文先生の魅力満載のおとぎ話。

    ツノ氏がとにかくかわいく、先生はいじらしい男子を描くのが本当に上手いと感心してしまう。
    ずいぶん昔の作品なのでお得意の巨大なモノは鳴りを潜めてほのぼのしているが、要所要所で見せる色気が半端なく、控えめなのにドキッとしてしまった。

    バカバカしいオチにクスッとしていたかと思うと、最後に掲載されている短編がガラッと雰囲気が変わって文学的で唸ってしまった。
    鼻の奥がツンとするような学生2人の秘密がほろ苦い。
    例え明るいものではないかもしれないが、2人は並んで歩いていくのだろうか。
    すごく好み。

    先生の振り幅に驚くばかり。
  • 巣箱の王子様

    秋平しろ

    一生懸命だが、よい力の抜き加減
    2025年2月24日
    誰でも秘密にしたいことが1つや2つ。
    隠れゲイの青柳くんが、いつも遠くから見ているだけだった憧れの王子様。
    彼も相当な秘密を持っていた…。

    全力で推し活していたかと思えば、チャンスとみるやグイグイ押したり、落ち込んだり、都合よく解釈したり、諦めたり、復活したり。
    とにかく青柳くんが卑屈になり過ぎずあけすけなのがいい。
    いつも一生懸命なので、左目下のホクロは別としても応援したくなってしまう。

    王子も青柳くんのおかげで秘密の巣箱から飛び立って、感情を出して生き生きとしている姿が人間らしくてとてもよかった。

    あとは、所々に出てくるゆるキャラ(?)が好きだなあ。
    青柳くんの髪ゴム(雲?)や、Tシャツの謎キャラ達。
    初読み作者様だったが、クスッと笑えるよい力の抜き具合があり、テンポよく読ませてもらった。
  • ディレイル

    相葉キョウコ

    王道設定かと思いきや、変化球
    ネタバレ
    2025年2月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 遥とハルの同級生もの。
    1話で見せたプラン設計は抜かりない系、緻密な設計図を描くこじらせ執着攻めにゾクゾク。

    しかし、人間相手ではそううまくいかないもの。
    2話目以降の転がりっぷりたるや。
    困惑したり、勘違いしたり、なかなか予想外のストーリー展開で最高であった。
    攻め、受けそれぞれの視点で描かれているので勘違いがもどかしく、手を伸ばしてくっつけてしまいたくなった。

    相葉先生の作品は初めてだが、王道設定に独自の変化を持たせていて面白かった。
    一番珍しかったのは、山盛りの朝食を両手に持ったままの情熱キスシーン。
    興奮してはいるのに、あれで皿を落とさないとは…ハルはきっと伝説のギャルソンに違いない。

    そしてとにかく先生の画力が素晴らしく、特にバサバサのまつ毛と肉体美には惚れ惚れしてしまう。
    修正もよくわきまえていて、うっすら透けて見える系で非常に優秀。
  • Kの支配者

    奥田枠

    興奮でのたうち回っている
    ネタバレ
    2025年2月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ こちらの作品はモロに自分好みで、興奮でのたうち回っている。

    坂滝を支配していたKが死んだ。
    果たしてその真相は…!?というところから物語が始まる。

    坂滝は排泄管理までされており、はた目からは完全なるKの支配に見えるが、読み進めて行くと誰が誰に支配されていたのかわからなくなる。
    これにはゾッとした。
    歪んだ支配関係が堪らない!!
    坂滝は弱々しくて支配される側に見えて、いろいろな人を虜にして狂わせてしまうんだろうな…。
    Kの死の真相を色々と勘ぐってしまう。

    世界観も完成されていて本当に素晴らしい。
    近代小説のような坂滝の告白口調が、ダークで耽美な雰囲気にピッタリ合っている。
    坂滝の左にのみ集まったホクロも歪みを感じさせるし、Kだけが最後までアルファベットのままなのもいい。
    何となく夏目漱石の「こころ」を彷彿とさせるのが、個人的にものすごく好み。

    奥田先生、素晴らしい作品をありがとうございます。
    見事にブッ刺さっていつまでも抜けません。
  • 能美先輩の弁明

    大麦こあら

    学問通りにいかないのが恋愛
    ネタバレ
    2025年2月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 哲学専攻の学生、瑛人と能美先輩が主役のせフレンドストーリー。
    哲学は苦手なので構えてしまったが、哲学者の名前が出てくるくらいなので読みやすい。
    逆に、哲学専攻なので恋愛に対しても思慮深いのかと思いきや…全くそうではなく、相手の気持ちを知るのが「怖い」と逃げてしまったり、学問通りにいかないのが人間らしくて面白かった。

    個人的にはクズでチャラい人が苦手なので、能美先輩はドンピシャで苦手なタイプ。
    だが、彼がそうなってしまった理由(弁明)は今後明らかになるのだろう。
    能美先輩の自己肯定感の低さから逃げてしまいそうになるところを、瑛人が運命的に拾い上げたところにはグッときた。

    そして、せフレンドベースなので、致しは多め。

    作中で能美先輩のおばあちゃんの、「知りたくなるから、わからないのも悪くない」と言っていたのが個人的に刺さった一言。
    巻末に哲学書の案内が載っていたりと、哲学に非常に興味をそそられた。
    こちらはフォローしている方のレビューで興味を持った作品なので、感謝です。
  • おれの初夜は何度あってもいい【R18コミックス版】

    今井ささる

    勢いのある構図に肉感溢れる作品
    2025年2月8日
    何度も初夜を繰り返す奇跡のホクロ男子、ミツキのタイムリープストーリーR18版。
    通常版紙の本も持っているので迷ったが、表紙の素晴らしい構図と、大好きな「ごほうび」のR18版も掲載されていると知り、買わずにはいられなかった…。

    悲しいほど律儀に型抜きされていたおチンが、本作では心もとない3海苔のみ、しかも色ぬりつきとなっており、今井先生の勢いのある構図に肉感を増していて迫力満天。
    クッキーの型抜きが苦手な方には是非こちらをおすすめしたい。
    欲を言えば、先生のカーペット(毛)の描き方が他の先生と違っていてとても好きなので、もっと見たい。
    防御にもなるし、寒い時もカーペットは大事。

    それはともかく、次巻も楽しみにしています!
  • 愛しものに蓋

    ヲリコリコ

    蓋を取っ払って、自由に
    2025年2月5日
    好きなものに蓋をして、一生懸命に生きている。
    諦めて、辛く悲しい想いも閉じ込めて見ないふり。
    でも蓋の中身をちゃんと見て寄り添ってくれる人がいる。
    一緒に歩こうと、少しずつ、辛い気持ちにも手を取り合って立ち向かう。
    そんな肝心のストーリーにグッときた。
    高校生の眞白が、小学時代の同級生だった時鷹に再会するお話。
    生き生きとする2人の姿に、蓋を取っ払って、自分を隠さずに生きてみたくなった。

    そして、ヲリコリコ先生は前作でも素晴らしい致しシーンを描かれていたのだが、今作も…!
    若さ故か勢いや回数の多さもありエロいのだが、なんと言ってもそれ以上に表情や感情表現がいい。
    相手を愛おしく想い、信頼し、寄り添いたい、という気持ちが溢れていて、またしても感動してしまう。

    途中、時鷹の謎の髪型には度肝を抜かれたが、イケメン2人が見れて幸せ…と思っていたら、最後に登場したのは誰なんだ。
    先生、気になりすぎます。
    続きをどうかよろしくお願いします。
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