三日月骨董品店の看板猫
」のレビュー

三日月骨董品店の看板猫

所ケメコ

謎めいた骨董品店が舞台のライトなBL

ネタバレ
2022年10月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ オッドアイに生まれついた橘三森はそのせいで6年間、家族以外とは関わらず引き篭もっていました。このままではいけないと、三森は思い切って好きな骨董品のマーケットに一人で出かけます。軒を連ねる沢山の店の中に一際怪しく、珍しい物ばかり置いている店を見つけて夢中になった三森がサングラスを外すと、店主の月宮志信に声をかけられます。最近いなくなった看板猫にそっくりだから店番をして欲しいと頼まれた三森は近くにある店に連れて行かれるのでした。店で月宮の焚いたお香に身体が反応してしまった三森は、そのまま月宮の手でイかされてしまいます。ショックで落ち込む三森でしたが、月宮家に伝わるお香はある種の動物にしか嗅ぎ分けられないもので、それに三森が反応したことは運命だと月宮は言い、破格の条件に三森は住み込みで店番を引き受けるのでした。謎めいた骨董品店と美形の店主、好奇心旺盛で結構チョロいピュアボーイといういかにもなお膳立てに、月宮家のお家事情が絡んできます。お香の来歴や先代の看板猫、扱う品物など、物足りないところもありますが、そこはさらりと読み飛ばすのが正解なのでしょう。世間とは馴染めなくても家族の愛に包まれてきた三森が独りぼっちの月宮を支えます。普通ではない見た目と普通ではない家庭環境に苦しんできた二人が恋に落ちるお話です。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!