どこか遠くの話をしよう
」のレビュー

どこか遠くの話をしよう

須藤真澄

🈲ネタバレあります

ネタバレ
2022年10月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 以前、シーモア島で話題になっており、9月のセールで購入しました。 けれど、読むのに時間がかかりそうだな~と、ついつい積んでいた作品です。 読みはじめたら、グイグイ物語に引き込まれ、一気に上下ともに読みました。ー-------🈲 以下ネタバレが盛大にあります 🈲 ー---------現代の様な、少し前の時代のようなペルーっぽい山岳地帯。 そこに住む少女チロ(道具と話せる)としゃべれなくなった祖母との納屋に、いきなり白人男性が入り込んで眠っていた。 言葉が通じない上に、彼に記憶がなく、いつ・どうやってやってきたか不明。 でも彼が持っている道具達に少しずつ話を聞いて、また彼とも話せるようになって、彼が未来から、ある使命をおびて、やってきたことが判明。 美しい山岳の地と人々のところに、”美しくない”未来から来た男性。 父親を亡くしたチロと、娘と会えなくなった男性。 2人を中心に美しくも、しっかり大地を踏みしめた生活が、とても素晴らしい作品でした。 考えさせながらも、温かいラストに、じんわりと涙が浮かんでくる読後感です。
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