このレビューはネタバレを含みます▼
優秀なαの雨情×不憫なΩの四葩。
Ωはαの子を孕むだけの道具との考えを変えることなく、叔母の婿養子の隠し子かもしれない四葩を側におく雨情。
四葩はまともな教育を受けていないはずなのに、驚異的な暗記力をいかして雨情の側で仕事を支え、夜の方も仕えている。
そんな関係のまま数年、雨情に家督を継ぐことが決まり、結婚の話も進んでいく。
四葩を側においたまま、家督も優秀なα女性との結婚も手に入れることができると雨情は考えていたが…。
こう書くと雨情は酷いヤツなんですけど、常に四葩を側におき、抱くのも四葩だし独占欲も丸出しなので憎めない。
四葩は健気だし我儘は言わないし、そこまでの悲壮感も出さないから、敵わない愛を描いてあるけど胸は痛まない。
けれど後半はやはりホロリと泣けてしまう展開でした。
雨情はほんとプライドばかりが高いのか、そう育てられたから仕方ないのか。早く自分の気持ちにちゃんと向き合って四葩への思いを自覚すれば良かったのに。
でも、なにもかも上手くいっていた雨情には、あれくらいのことしないとダメだったのかもね。
再会できてからの雨情の激甘っぷりがたまりませんでした。四葩も素直にいろんなこと言えるようになったし。
もーーっと2人の甘々というか、雨情の激甘を見たいと思える幸せな終わり方でした。