【特装版】翅の音―はねのね―【電子限定おまけ付き】
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【特装版】翅の音―はねのね―【電子限定おまけ付き】

三輪まこと/キミトワ編集部

化学反応だ

ネタバレ
2022年11月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 変声期がなくて高校2年生になっても女子のように高い声の六丸。病院では先天的なものと診断され、周りからはからかわれる、そんな中で出会ったのは六丸の席を共有する定時制クラスの鳴瀬。彼は六丸の声に興味を示し、六丸は鳴瀬に導かれて音楽に触れていきます。「未来のことを考えるなんて ただ憂鬱なだけのことだった」 六丸の世界は輝きはじめます。
2巻まででまだ六丸はバンドのメンバーになっていません。ギターの弾き方や作曲の仕方、声の出し方を学んでいるところです。鳴瀬は喉の手術をしていて、六丸の声を唯一無二のものと認めながら、少しうらやむような複雑な気持ちもあり、そういう登場人物の心の動きが繊細に描かれていて引き込まれます。
タイトルの「翅の音」は2つの羽(=翅)をこすり合わせて発するコオロギの鳴き声のこと。鳴瀬が六丸の声をコオロギになぞらえて「いい声」と評したことによります。
キミトワさんはブロマンス+ニアBL+ライトBLに特化した雑誌のようでこの作品はブロマンスかな。まだわかりませんが。バンドや青春ものが好きな方だったら楽しく読めるのではと思います。
これからどうなっていくのかすごく楽しみです。
2022年10月~ 1巻 総174ページ 2巻 総172ページ 各巻 特装版限定描き下ろしイラスト1p付き
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