このレビューはネタバレを含みます▼
7歳にして父親に連れて行かれたオーダースーツ店の片山さんに一目惚れした高宮くんは、20歳になり念願のスーツをオーダーすると共に「好きです」と想いを告げます。「知ってたよ?」なんて軽くかわされてしまう高宮くんは、何とか振り向いてもらいたくてアルバイトに励んでは片山さんにプレゼントしまくります。片山さんはプレゼントを受け取ってはくれるものの普通に迷惑そうなのでした。22歳年上の決してデレない大人美人に果敢にアタックを続けるワンコくんの成長物語は、タイトルの「坊ちゃん」に幼さと育ちの良さをかけています。オーダースーツを着こなすような自信に溢れた人達に囲まれている片山さんに、早く近づきたい、相応しい大人になりたいと焦る高宮くんが、失敗したり落ち込んだりしながら大人の恋人になってゆきます。デレを見せない片山さんも、読み進むにつれて意外な不器用さがありそれが結構可愛いです。2巻の番外編•遊園地デートのラスト、常に受け身のようで高宮くんを大切に見守ってきた片山さんの大人な背中にギュッときました。