青春花心中
」のレビュー

青春花心中

河井英槻

良すぎます。胸が締め付けられます。

ネタバレ
2022年11月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ ※1〜2巻を読み終えての感想です。かなりネタバレありです。

初めはすぐに登場しなくなる当て馬か?と思った山崎先輩でしたがとんでもない重要人物で、竹中と同時に山崎先輩も主人公だなと思いました。これは竹中の物語ではあるが山崎先輩の物語でもあると感じるほど2人の関係性が苦しいです。辛い苦しみが多かった2人の関係は、最終的には幸せで胸が締め付けられる苦しみに変わります。竹中はずっと愛されたかった。山崎先輩は竹中を愛したいのに、愛しつつ同時に傷つけることで報われない自分の心とのバランスをとっていたのかな。一方の竹中は愛されている自覚がなく山崎先輩との関係に傷ついていたが、本当は「出会った時から好きだった」と知らされ初めて愛されている自覚をする。山崎先輩が竹中に好きだと伝え何もせずにただ隣で眠った夜や翌朝のキスで、山崎先輩は初めて竹中に対して決して傷つけず愛情だけを注ぎ、竹中は初めてただ愛される自覚をした。個人的に何もせずに眠った夜、山崎先輩が竹中の手に触れるところがすごく好きです。指を絡め山崎先輩の手を握る竹中にもすごくすごく胸が締め付けられる思いでした。途中途中で出てくる心の中やナレーションの言葉遣いも素敵で、小説を読んでいるような気持ちになりました。すごく良い作品に出会えたことに感謝します。素敵な作品を描いてくださりありがとうございます。
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