氷の城壁【タテヨミ】
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氷の城壁【タテヨミ】

阿賀沢紅茶

最高でした

ネタバレ
2022年11月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 広告の1シーンに釣られて(チャラい当て馬雨宮くんからコミュ障こゆんちゃんをヨータが守る...最終的にヨータとこゆんちゃんがくっつくけど雨宮くんが邪魔してきて...的なシーンだと勝手に想像していた)、無料分だけを見て、大体把握して満足して終わる、と思っていたのに、めちゃくちゃハマって、紙の漫画で欲しくて躊躇してたけどついに最終話まで買ってしまいました。
最終話まで読んで、みんながいい子で、平和で、それぞれがそれぞれの幸せで、ホッとして安心して、私も幸せで、今物凄い多幸感でいっぱいです。
仕事も人生ももう何もかも嫌で不安で...そんな気分だったのが、夕飯爆食しても好きな曲を聞いても気分が晴れなかったのに、今はあたたかい幸せな気持ちでつつまれてます。そんな気持ちにさせてくれてほんとうにありがとうございます。
私自身がコミュ障なので、こゆんちゃんの人に壁を作ってしまうエピソードに共感できるところがあるのかなーと惹かれつつ、でも単純に学園物?かなーと思って軽い気持ちで期待せず読み始めたら、
話数を重ねるごとにどんどん良い意味で当初の軽い印象を裏切られていきました。内面描写が凄いんです。
人とうまく関係をもてないこと、壁を自分で作ってしまうこと、一人でぐるぐる考えてしまうこと、心理描写が深くて的確で、登場人物はみんな高校生ですけど、恥ずかしながらいい大人な私ですが物凄くあるある分かる!と共感したり、勉強になるな、と思うことが多くて、他の子たちもそれぞれの立場や目線で気付かされることが多くて、でもってストーリーがシンプルに面白くて!
ざっくり、前半は「コミュ障主人公に共感の嵐!」後半は「恋愛キラキラ模様気になる楽しい!」って感じでした。
最後親との氷が溶けるくだりも描かれていて素晴らしかったです。最終話までの数話は号泣してしまいました。コミュ障や内面の問題の大元って親との関係なので、根っこの関係まで描かれていることで「氷解」が腑に落ちました。本当に氷が溶けたね良かったね思えたからこそ、私の氷も少し一緒に溶けた気がしました。
こゆんちゃんの氷解、雨宮くんの自意識の自覚と解放、この2点が特に私の心の氷解のヒントになりそうなので、大事に読み返したいと思います。
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