さよならのモーメント
」のレビュー

さよならのモーメント

仁嶋中道

切ない…優しいのに、切ない

ネタバレ
2022年11月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大切なところ、ネタバレしてます。
死んでもいい人と、死んでる人と、死にたかった人、それぞれがそれぞれを想い合って、3人一緒に…では居られなかった。幽霊の亮輔、幼馴染で両片想いの春哉、亮輔が命を救ったDKの司。亮輔を見る事が出来る司が、校舎の屋上から飛び降りるところを亮輔が救い、春哉のところへ連れて行ったところから、3人の不思議な同居が始まります。春哉は亮輔を見る事が出来ないので、司が身体を貸して、亮輔と春哉は話をするのです。3人それぞれが、それぞれを思い合う、微妙に複雑な、でも温かな関係が出来上がり、このまま3人で…と願うのですが。でも、亮輔は生きていない人。亮輔の決断が、切ない。好きな相手を他人に託すって、どんなに切ないだろう。仁嶋先生の作品は、優しい。メインは良い人ばかりだけど、強烈な毒も登場する。漂う哀愁感もありながら、やっぱり優しい。BがLするのは、とてもゆっくりです。まず、心からしっかり、身体は近い未来かな、、で終わってます。25歳×2人、19歳の、揺れ動く気持ちにドキドキしました。一緒に生きるは素敵だったけど、今回は一緒に生きられなかった方に、思い入れしちゃいました。
いいねしたユーザ9人
レビューをシェアしよう!