このレビューはネタバレを含みます▼
辛口評価すみません。主人公の生い立ちとか恋愛のトラウマとか、いろいろ風呂敷を広げたわりに回収があまりにも雑すぎてまったく感情移入できませんでした…。鳴かず飛ばずのラノベ出身作家がイケメン俳優と出会う…というところまではまだ良いのですが、ただ作品のファンだったというだけで最初から俳優がグイグイ距離詰めてくる意味もわかりませんし、とくに何のイベントも起こらないのに急に告白されます。で、過去のトラウマが原因で主人公はけっこうひどい振り方をするんですが、そのトラウマを克服したわけでもないのに唐突に「やっぱり君が好きだ」となり、その言葉でなぜか晴れて恋人同士だね!となり、最後らへんに申し訳程度に別れた元恋人が出てくるんですが、とくに何をするわけでもなく「実は彼も良い人だった」みたいな雰囲気だけ醸して去っていきます。イケメン俳優と作家がドラマティックに出会いくっついた、という話を書きたかっただけなのかな?という感じ…。それならそれでもっと終始明るい話なら良かったのですが、作者さんの手癖で主人公はトラウマ持ちの内向的陰キャだし、そこも含めて私には刺さりませんでした…。攻めの俳優も、謎に馬鹿キャラなのがちょっとイラッとしてしまって…。今まで書いたことない要素をがんばって入れようとした結果、まとまりのない話になってしまったのかな〜という印象です。