「エルハンブルグの天使
」のレビュー

エルハンブルグの天使

あき

男同士の嫉妬と、人の認識の脆弱さ

ネタバレ
2022年11月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 紙でも持っているのですが、電子でも欲しくなり購入。
あき先生の本として初めて購入し、ファンになってしまった作品です。見える人間と見えない人間、自分の持ちえないものに憧れ嫉妬する感情と友情が鬩ぎあう。天使というファンタジー要素を要因に非常に人間臭い作品に仕上がっていて大好きです。
友人同士2人で回したプロジェクトで功績をあげ上司と部下になってしまったら、素直に弱みを言えない関係になるのはどの時代でも一緒だと思います。
それに加え、天使にその気は一切ないのに「天使に愛されるのなら良き王になるだろう」とか「同じ天使が見えているなら血のつながりがあるのではないか」とか……人は如何にして物事を見て「こうだろう」と決めつけ行動してしまいすれ違う……というのをまざまざと描写されていて。歯がゆく感じる一方で納得もするというか。
非常に映画・舞台的で、静かなお話です。人によっては退屈に感じるかもしれませんが、静かな物語・人間臭い感情の描写が好きな方は是非。
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