このレビューはネタバレを含みます▼
本編223P、続編38P。読み応えあります。
スキです。でも、だから言いたい。
お話しの作りは好きなんですが、なんでかこう、飲み込めないものがいくつか残るんですよねー。
サーフィンで波を待って、ここかー?!と構えてたのに違う波が来る、っていうか(サーフィンしないけど)
ハルシャーニの行動は結構話の軸になると思うんですが、王様を想う彼の気持ちの質が分かりづらくて、イリリアを排除しようとする切羽詰まった感が迫ってこないのです。
そこまで王様に忠誠を誓ってるという背景についても、神殿の勢力争いに巻き込まれ家族は皆殺し、自分もすんでのとこで王様に救われた、っていう説明だけ。それだけのことがあったなら、どれほど神殿を嫌ってるか、それでもイリリアを排するために手を組む行動にでる、その気持ちの湧きどころにある感情が掴みきれないので、行動の理由付けが薄く、物語に厚みが出ない気がします。心情が書かれないのはワザとかなぁ?とも思ったんですが、続編で多少の補記はされましたね。やっぱり嫉妬かぁ、と納得しただけで、曖昧にする必要性はなかった気が…。
イリリアの内面はとても丁寧に書かれているので、周りの人物の心情をもっと絡めてもらえたらっ!!
そしてイリリアにも物申したい。
続編でまで王様の気持ちを信じることを諦めているのは何故なんでしょう??ハッピーエンドでいいの?これ。
続編出たんで読んで、また本編読み直して続けて続編また読んで。
4回以上は読んでるのに消化しきれないこの気持ち。どうしてくれよう…