つる草の封淫
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つる草の封淫

沙野風結子/朝南かつみ

本物になるために

ネタバレ
2022年11月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人質になる若様の身代わりとして存在する葛は逗留先の嫡男彬匡に段々と惹かれていって、忍びとしての矜持を保てなくなっていきます。忍びですから、兄とも慕う珀から様々な技を指南されているます。もちろん○○術も。珀に実地で教えてもらった時に最後までして欲しかったのに、してもらえなくて…。寂しさを抱える葛。それも仕方ないと思っています。いや違うって!と思うのですが、兄弟子でもある珀は自分を厳しく律してました。それが裏目に出てしまうんです…珀!彬匡と珀に挟まれて悩みますが、悩まない方法で解決!でした。揺れ動く葛、珀、彬匡の心がどこにおさまるか。葛は普通の人ではない珠というものでした。本物の人間として生きていけるようになるのは、彬匡と珀のおかげです。2人の間で揺れた事も巡り来る新しい生活に必要だったのでしょう。朝南かつみ先生のイラストがとても美しいです。
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