鳴けない小鳥と贖いの王
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鳴けない小鳥と贖いの王

六青みつみ/稲荷家房之介

すれ違って捧げあって

ネタバレ
2022年11月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幼い頃の出逢いからずっと、2人は特別だった。けれど。目に目えるもの、見えないものに翻弄されて中々上手くいかなくて。気持ちはあるのに。1巻目のラストに見える絶望感が恐ろしいほど。読むにつれ泣けてきました。話せなくなってしまったルル。懸命に言いたい事を伝えたくとも上手く伝わらないし、某2名の策略で遠ざけられてしまう。ルルの想いに胸が痛くなります。クラウスは色々考えすぎて動けなくなる。個人と公人としての自分に引き裂かれそうな気持ちだったでしょう。でもさ、護るべきものを間違える罪は大きい。クラウスの大馬鹿者め!とても罪は大きく、後悔なんてしてもし足りない。信頼とはなにか。愛するとはなにか。それを問われる2人のいく先には明るい光が見えたとしても、今すぐじゃない。でも、それに向かって歩いていくんだなって思わせます。稲荷家房之介先生のイラストがどハマり。表紙も3巻ともとても美しいし、大満足。ルルかわいい!
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