このレビューはネタバレを含みます▼
作家さま買いです。しばらく積み本にしてたのを読んだら…とても良かった!
自立してひっそりと暮らしているセクサロイドの本田×孤独な青年、晴。
家事や介護を行う人間の姿のヒューマノイドや、一部の資産家達が愛好していたセクサロイドが本来持つはずのない感情を持ち、自我に目覚めたことで廃棄処分することになった世界。
本田も自立を求めて所有者から逃げ出し、セクサロイド達で作った自助組織の力を借りて性行為を含むメンテナンスを定期的に行っていて。
ある日、本田が店頭で見かけた雪だるまみたいな愛らしい見た目の感情を持たない家事ロボットを購入。
そのロボットが故障したことで販売店に勤務していた晴と出逢って…
アンドロイドとかセクサロイドとかわりと好きなモチーフなのですが、晴をとても大切に想い、セクサロイドだということを隠して晴の恋人になったことを悩む本田の気持ちとか、本田を一途に想い、疑うことを知らない晴の可愛らしさとかに胸がぎゅーってなりました。
前半で本田が感じていた苦悩を後半で晴が体験するのも、前半のエピソードが後半のお話に生きてくるのも凄い。
よく話が練ってあってさすが!と思いました。
本田もセクサロイド仲間の鈴木もそういう機能がついてるだけで、中身はほぼ普通の人間と大差がない(色々出来るけど特にエロい訳ではない)のも◯
特殊設定ではあるので苦手な人もいるのかもですが、凄い面白かったし何度か苦しくて泣いたのでたくさんの人に読んで欲しい。
とぼけた家事ロボット(なぜか掃除がヘタでなぞの恋占いとかをする)のおもちも可愛くて癒されました。