このレビューはネタバレを含みます▼
田舎から出てきた自分、刺さりまくりました…。活発で人の中心にいた攻めが島に残り、年々廃れていく現実をどうしようもなく諦めている。対して島に馴染めず都会に出て、地域振興のノウハウを学び島を活性化させようと戻ってくる受け。本来の気性でいうと真逆なような人生ですが、この設定で大正解でしたね。強い攻めが弱ってて、脆い受けが強か。どちらも生立ちが複雑で島も排他的で、、読んでて懐かしくなりました。田舎って日を追うごとに店は閉じて廃屋が増えてバスも本数減って児童館が何とかセンターになって…てその場に生きてると未来が見えなくて辛いんですよね。この作品ではそんなシビアでリアルな世界が広がっていて胸が苦しくなったり、期待と焦燥と不安が入り混じったりする展開でとても楽しめました。特に最後の受けの、ヒーローは遅れてやってくる感が爽快でカッコよくて満足!表紙やサンプルでは暗めの印象ですが、絵がサッパリしている分、私はそんなに重苦しく思わなかったです。