最終電車
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最終電車

式夏緒

偶然出逢ったノンケ同士の初々しい恋

ネタバレ
2022年12月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最終電車に乗り遅れてしまった営業マンの御木豊とSEの夏目澄は、ショックのあまり思わず言葉を交わしたことから一緒にホテルを探し、一部屋だけ空いていたツインに同宿することになります。寝ぼけた御木に抱き寄せられたことで、普段PCばかり相手にしている夏目はドキドキします。そのまま明るい朝の陽射しの中で一緒に朝食を摂った二人は連絡先を交換しますが、仕事が忙しくなかなか再会には漕ぎ着けません。そんな中、昼時に外出した夏目は偶然御木を見かけます。同僚たちと楽しげに会話する御木の姿に、夏目は御木に会いたいと切実に思うのでした。二人ともリーマンとは思えない純情っぷりを発揮します。相手をそっと思いやるところから、おずおずと触れ合う初々しさ、デスマス調の会話と、読んでいて面映くなるほど乙女度が高く、清潔感に溢れています。好きな相手に告られて「恐縮です」の返しが印象的でした。明るくスカッとしたエンディングは、これはこれでアリだと思いますが、続編が発刊中です。
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