白い朝に
」のレビュー

白い朝に

森世

自らで切り開く未来

ネタバレ
2022年12月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ これは好みが分かれる作品かなと思います。
流血表現が結構衝撃的だったので、苦手な方は要注意です。私は好きですが、同軸リバあります。ウリしてるのでモブとのそういう描写もあります。先生の他の作品も読まれたことがある方が多いと思うのである程度は予想されてるとは思いますが、初めての方は覚悟を持って読まれた方が良いかもしれません。
上下巻あってずっと暗くてしんどい内容でしたがラストに光が差したのは凄く救われた気持ちになりました。

CPとしては、男性向けの風俗で働く正和×借金返済のために風俗で働くことになったまち。
初めはまちに寄り添い優しくしていた正和ですが、まちが正和に振り回されて精神的に追い詰められるようになり、2人の歪んだみだらな関係が変化していくストーリーです。
正和の支配的なところも、元凶はお兄さんだったと知るとなかなかしんどい。幼少期から兄の支配下に置かれて逃げ場もなくただその要求に従ってきた習慣が、その状況から逃れられないように自らを縛り付けているようで辛かったです。まちが、ちゃんと自分の気持ちを優先してでも正和を救いたいと思い、お兄さんに立ち向かったことで2人とも救われたから良かったです。
外から見れば、ちょっとしたことなんですが、中の人間はなかなかその支配から逃れられると思えないんですよね。それが怖いくらいに伝わる作品でした。
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