このレビューはネタバレを含みます▼
表題作で1作目の「インカ幻帝国」と言う少女漫画、「幻のビルカバンバ」の続編だったんですね。主人公の「和子」と言う女の子が「コンドルカンキ」と言う旅行ガイドともう一度「古代インカ帝国時代」へとタイムスリップしたのが大変面白かったですし、彼女たちが前世で、それも生まれたままの姿で触れ合うシーンは僕自身のコミックシーモアデビュー作品であります「秘密の授業」に負けず劣らずエロかったです。「性描写のない少女漫画」や「迫力のないスポ根漫画」や「謎のない推理小説」は「気の抜けたビール」や「苦味の抜けたコーヒー」や「山葵の抜けた握り寿司」や「唐辛子やにんにくの抜けたキムチ」みたいなものですから。2作目の「樹霊の窓」、「しのぶ」と言う名前の、しかも生まれつき心臓に欠陥がある上に育児放棄されてしまいました女の子を主人公にしました「泣けてしまう物語」ですね。彼女は「樫の木の寿命」と共に儚く姿を消してしまいましたから。