このレビューはネタバレを含みます▼
田舎育ちの朴訥な青年が結婚を約束していた幼馴染を探して王都を訪れる、そして腐敗した王宮のいざこざに巻き込まれていく話。受けのキャラクターがめちゃくちゃ良かった。寡黙で冷静で優秀な猟師。めちゃくちゃ強くてかっこいい。無欲で公平な受けの人柄に出会った人達がどんどん魅了されていく。人としての魅力がしっかり描写されているから、王の器としての説得力があって物語に引き込まれていく。ただの猟師の孫のはずなのに剣や指導者としての思考が教育されているのが明らかになっていく過程が凄くワクワクして楽しかった。本人が望むと望まざるとに関わらず王座に担ぎ上げられていく展開も大好き。こういう革命ものが大好きなのでそこら辺の描写がもっと見たかった。受けが王様してる様子も見たかったな。そしてラスト、幼馴染探しの結末が悲しすぎる。そこに追い討ちをかけるような攻め二人の所業に彼女の人生を思って悔しくて悲しくて泣いた。