チョコストロベリー バニラ
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チョコストロベリー バニラ

彩景でりこ

二身一体から三身二体に

ネタバレ
2022年12月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ でりこ先生だわぁ。一筋縄では行きませんな。拾は幼馴染のタケと好きなものを分ける。物でも人でも。二身一体の感覚。タケを込みで好きになってくれることを望む。「なんでみんな一人しかダメなんだろう」全くわからない拾。
拾に与えられる好意「半分」を拾が喜ぶから無条件で受け取っていたタケ。拾より人の機微がわかっているけど、拾が大事なので何も言わず受け取る。拾を好きな人が自分(タケ)を好きになったら一気に冷める。拾を大事にしないから。そこに現れたミネは、最初こそ戸惑うも、タケと同族!拾至上主義。タケ同様、拾が望むことを全て受け入れる。「お前らが俺を半分個するなら、俺もそうする」三身二体。拾が望むあり方が初めて実現!けれど、拾は若干の憂いを感じる。
拾はポリアモリーな訳ではなさそう。タケは大事だけど、タケとはセッ クスしない。キスしたのも初めてで新鮮。タケは半身で大事だけど、タケが無個性であることを無意識に望んでいる。だから、タケに個性が現れると少し不安になる。まぁ、拾はワガママだな(笑)自分はミネが好き。ミネも拾が好き。ミネがタケを好きになってしまうのは複雑。その点、ミネは拾至上主義者なので、タケを拾のようには好きにならない。同族だから。タケは安心してこの関係を続けられる。だけど、拾はわかってなさそう…でも、続くんだろうな、この均衡は。
好き嫌いが分かれる作品だと思います。
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