理解し合うことの大切さ

会食恐怖症の上司とその悩みの克服に付き合う部下のお話。
まず、悩みの種類がとても今の時代っぽいなと思いました。昔から知られているものではないからこそ周囲の理解が足りず思い悩んだり、ある程度大人なので苦手な場面を上手い具合に避けて通るなどの対処をしていたんだろうなと三崎の苦労が伝わりました。相田に偶然バレたことで克服へと努力していきますが、やはり精神的な悩みだからこそ、相田のように全てを受け入れ理解してくれる人の存在はとても大きいと思います。二人が出会う運命は幸せへの足がかりだったんだなとしみじみと思いました。
そして、その相田がとにかくスパダリすぎる。全てを受け止めてくれる懐の深さも、その落ち着いた対応も、一見クサすぎるセリフも、えちシーンで見せた普段優しさからは想像もつかないオス顔も、もう全てが完璧です。これは確かに惚れる。ただ、二人ともノンケな感じだったのでBL展開じゃなくても？なんて思ったりもしましたが、くっついた二人の様子も意外に良くて、全然アリでした。また、相田への好きという気持ちを悩み相談という体で新井さんがきちんと言葉にして説明してくれているので、私たち読者はただ頷くだけで全てが表現されていました。新井さんのような理解者が出来たことも三崎にとっては幸せだったなと思います。新井さんのフラットなものの見方とノリ、本当に大好きです。
とにかく、出てくる人たちが一つ一つ悩みを乗り越えながらみんなで支え合っていく優しい作品です。