初恋の義父侯爵は悪役でした
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初恋の義父侯爵は悪役でした

小中大豆/亀井高秀

家族愛に溢れたお話だった。

ネタバレ
2022年12月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前世の記憶とどこかの異世界もの作品のに転生したっぽいという薄らとした記憶を持ちながらも平和に暮らしていた受けが両親の死をきっかけに辛い境遇に。そんな時に前世の知識で知っていたキャラクターの攻めの養子として救い出される。受けが賢くて頑張り屋さんで好きだった。前世の知識があっても、専門分野に特化しているわけでもない一般人なのでそんなに役に立たないことに早くから気付いていて自分に出来ることをちゃんと知っている賢さ。攻めが本当に子育てに向いてない不器用な人なんだけど、受けの精神が成熟していたので攻めの本意に気付けて大事にはならない。そんな二人の家族としての愛情が育まれていく過程がしっかり描写されていて良かった。攻めが出兵することになった時のシーンもウルっとする。鉄仮面みたいだった攻めが受けの影響で感情が芽生えてどんどん人間臭くなっていく様子も良い。そして物語の未来の主人公アーサーが新たに養子として引き取られて本格的な悪役回避作戦が動き出す。アーサーがとても可愛かった。三人に増えた家族の姿も愛情深く書かれているのでこの一家にとても愛着が湧く。
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