寄越す犬、めくる夜
」のレビュー

寄越す犬、めくる夜

のばらあいこ

容赦のないストーリーに持っていかれる

2022年12月29日
作者買い。ぃゃ…久々に揺さぶられた…泣くはこれ。初っぱなからエグい。そのエグさに引きづられる。あまり見た事ない三角関係。攻×受×受。その3人の歪な関係性がヒリヒリする。攻めの新谷の無自覚な人たらしさに魅了される受けの2人。新谷も又可哀想な受け2人に惹かれる。それが新谷の根本にある性癖。菊池を愛おしいと思いながらも須藤を受入れ突き放す事が出来ない。圧巻の心理描写と受け2人への容赦ない痛めつけに。ただ。ただ。痺れる。ここまでの凄絶なストーリーをどう収束させるのか…ぁぁ。なんて清々しい。見事としか言えないラスト。なんと言っても菊池の成長ぶりに感無量。番外編イルミネーションにて。須藤にも寄り添う者がいた事に唯一のモヤも晴れた。かなり衝撃的でアクの強い作品。人によってはと言うところ。個人的にはそのアクの強さとエグさが惹き付けてやまなかった。
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