屋根裏部屋の公爵夫人
」のレビュー

屋根裏部屋の公爵夫人

林マキ/もり/アオイ冬子

4巻完結でいいかも

ネタバレ
2022年12月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初のうちは、ヒロインの性格がこういうジャンルにしては珍しい類いのものだと、興味も相まって読んでいたけれど、とにかく1巻はいろいろと胸糞。そして2巻、3巻と読み進めていくうちに、何だか今度はだんだんとモヤモヤしたものを抱えるようになって、それが何故なのかは4巻で決定的になった。
結局、ヒロインが最終的にはどうしたいのかが明確でないからだ。最初には公爵家(内部や外部含む)や、その領地を立て直すという、きっちりとした目的があったにも関わらず、それをクリアした4巻が一気にグダグダになっている。これは、以降も続くらしい5巻に先駆けて、4巻でいったん纏めてしまおうというのが裏目に出ていて、内容が飛ばし気味・駆け足気味になっているからに他ならない。
恋愛方面でも無理やりハッピーエンド・まとめ感を出したことは否めないし、話の流れからしててっきり完結かと思いきや、後書きを見る限りではまだ続くらしい。が、この時点で見切りをつけた人は、この作品は4巻で完結だと思った方が、読後も恐らくスッキリ出来る。以上のことから、自分の中ではこの作品はここまで。5巻からは愛着のある人だけに読むことをお勧めしたい。
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