このレビューはネタバレを含みます▼
主人公の圭が15才のときに異世界のオルディンカ国に神子として召喚され、第二王子のヴァンスと恋に落ち、3年間王宮で享楽的な生活を送って恋に破れ、5年間神殿で神子として精進した後の1年が書かれています。
嫌われ神子って...と思いましたが、伊達先生が「めでたしめでたしのその後」をテーマに書かれたそうで、神子として質素な生活をして圭が認められてからのお話でした。
召喚ものって召喚する側の勝手で人生が狂わされるところがなんだかなというところがあって、15才でいい両親のもと、いい高校に入学してエンジョイしていたところというのがひっかかりました。もう少し大人になってからとか、恵まれない人生だったとかのほうがしっくりきたように思います。圭がヴァンスと仲良くなってわりと容易く元気になるのがそんなものかなと思いました。あとTL小説にしてもいいくらい圭が女子っぽいです。北沢先生のイラストも女子ですし。23才男子ウブすぎます。
内容はいいのです。神武官のテスとの関係が変化していくところがとてもよかったです。
2021年6月 総324ページ 挿絵あり