百年でただ一度だけ恋した
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百年でただ一度だけ恋した

ARUKU

うーむ…苦手な主人公

ネタバレ
2023年1月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ いつも読み応え抜群のARUKU先生。今回も読み応えは抜群でした。でして星3レビューは完璧好みの問題です…。うーむ…。低めレビュー見てて主人公と攻め以外の周りの婚約者さんとか両親がイヤっていう意見多かったのですが、自分は何より主人公がダメでした…。ぶっちゃけ不倫とか浮気とかその辺りは自分は地雷じゃないもんで、フィクションですしむしろアリだと思います。婚約者もリアルだし両親の描写もリアル。嫌悪感はなくむしろ素晴らしい描写力と思います。ただ、なんていうか、コレBLでなくても良かったんじゃない?ていう。。。主人公が少し浮世離れした薄倖の美人でお金のために意に沿わない結婚しなくちゃいけなくて、そこに自分を溺愛してくれるスーパー攻め様が登場…。なんかこういうメロドラマあるよね…という。途中主人公がお花畑なことを口走るのですが、普段のARUKU先生の受けちゃん達はファンタジー染みてるからよく似合うそれらが、今作色々リアルな話だから、いい年した成人男性が口走るのはちょっとゾッとしないなと思っちゃった自分がいました…。たぶん今作はBLジャンルにとらわれない正統派なメロドラマなんだと思います。自分はその正統派のメロドラマが心底苦手なのです。待ってるだけのお姫様が本当に苦手。幸せは自分が決めるもの。幸せになりたいなら自分で掴むもの。周りの幸せをとるか自分の幸せをとるか。優先順位の問題だ。どちらを選んだ方が(あるいはどちらを犠牲にした方が)自分が”幸せ”かって問題。この主人公は周りの幸せを選択した方が自分の罪悪感がないという意味でそれを選択した。自分の罪悪感をないことと自らの幸せをどちらを優先したかって話だ。罪悪感をない方を選んだだけなのに、自分が不幸と泣くのはナンセンス。身を引くならそれを自分の幸せと腹を括って欲しい。それをしないで、周りの幸せの裏で自分だけが不幸と泣いている主人公が相容れないのです…。
完璧自分の好みで星3にしちゃいましたが、作品のクオリティはいつも通り読み応え抜群です。
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