遅れてきた春は。
」のレビュー

遅れてきた春は。

野萩あき

懐の深い年上攻め

ネタバレ
2023年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 以前に読んでいたのにレビューを書いていなかったのでスピンオフ作品である『恋かどうかは抱いてから』を購入したこの機会に再読したので書こうと思います。

童貞で、サラリーマンをしながら官能小説家としても活動している久典×女装をして久典に近づいたゲイのチカ。
ハンカチを落としたことがきっかけで仲良くなり、デートを重ね、お付き合いに至った2人。しかしいざという時になりチカにモノがついていることが発覚し、フラれると思っていたチカですが、久典が「チカという人間に惚れている」と問題なくことが進み、お付き合いを継続するストーリーです。
チカは話を通してすごく繊細な印象ですが、久典の懐の広さに救われているんだなぁと思う場面が多々あり、年上の包容力を感じます。
話の後半に至るにつれ、チカの初恋相手が久典だったこと、出会いが偶然ではなかったことが明らかになり、チカの運命を掴み取る行動力とパワーに感動しました。
お互いに、お互いと出会えて良かった、と思える2人がとても良い関係だなと心温まるお話でした。
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