このレビューはネタバレを含みます▼
作者さんの作品はいくつか持っているんですが、セール中にデビュー作のこちらもポチり。表題作全4話+短編1話+描き下ろしで合計167ページ。表題作は、イケメンDK葵×悪魔?のルイのお話です。イケメンでモテる人生を謳歌するはずだったのに、ファンシーグッズに囲まれた家と家族のせいで孤立気味な葵が、秘密のある自称悪魔のルイに出会って…。ちょっとレトロなタッチの絵柄ですが、なんか癖になるんですよね。そしてちょこちょこ挟まれるユーモアのセンスがまた良い。クスッと笑える系の面白さでした。と、面白さは先生の他の作品に引けをとらなかったんですが、ちょっとキュン要素が足りなかったかなぁ。お互いがお互いに惹かれる部分が、純粋なラブだけではなかったような気がしてしまったからかも。ルイが葵に固執するのも好きだからというより、葵の秘めた性質が原因で、エチも魔力補填の目的だった?葵もルイのどこに惹かれたのか少し分かりにくく、ただの同情だけではないんでしょうが、お互い心から惹かれる要素が少し少なかったような気がしました。同録の短編は、同じ大学の同級生もの。おぉ〜これはなんか斬新で良かった!最後夢オチかと思ったら、あれ?違う?短編ならではのページの少なさを活かした、ちゃんと描かれていないからこそ広がる想像というのがあって、これぞ短編の醍醐味という感じでした。