アバウト ア ラブソング【単行本版】
」のレビュー

アバウト ア ラブソング【単行本版】

夏野寛子

あまりにも尊い

ネタバレ
2023年1月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 軽くなっちゃうかもと思って「尊い」とか「エモい」とかあまり使わないようにしようと思っていますがめちゃくちゃ尊くてエモいです( ˙-˙ )

売れかけバンドマンと将来に悩む迷子みたいな高校生。

攻めの星名がずるいんですよ。アラサーでずるくてちょっと気だるげな感じでカッコよくて色っぽくて、それなのに変なとこで誠実でいようとする。恋愛経験の少ない(もしくは無い)高校生の瀬戸が惹かれるのも分かる。
瀬戸を大学生だと思ったら未成年の高校生で、色々と不安定な年齢の子供を懐柔出来ない星名さん。
ズブズブに自分の懐に入れることも出来るのに、求められるまま伸ばされた手を握り返すだけじゃなくて手を離してあげることも、また1つの愛だと共感しました。

月日が経ってやたらドラマティックな再会を用意するのでは無く「会いに行く」というシンプルだけどとても勇気がいることを2人ともしてて。
ずっと会ってない人に会いに行くって怖いじゃないですか。どんな顔されるだろうって目が合うその瞬間まで考えてる。だから卒業式の星名さんがもう本当にずるいんですよ笑

始まりから少し先の未来まで2人の恋の軌跡を辿ることが出来る1冊です。
私は電子も紙も購入しましたので小冊子の内容を知っていますが、この小冊子が無くても作品の質は変わりません…!でもやはり電子オンリーの方も読めるようにいつか配信して頂けたらよいなぁと思います^^

本編だけでもとても暖かくてときめくお話でした。キス止まりでえっちな場面は無いのでエロ描写が苦手な方にも大変読みやすいです。
端的にまとめますと、夏野先生の描く受けの顔面最強。
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