全てが独特で初めての感覚…でも面白かった





2023年1月10日
うーむ…これは、かなりの確率で読む人を選ぶ作品だと思います。これから購入を考える人には「必ず」試し読みをしてほしいです。文体が独特なので、まずそこがネックになるかなと。そこさえクリアしてしまえば、私も初めはノリノリでパリピ系の文章に「お!?」と思いましたが、割と早いうちに年甲斐もなく染まることができて楽しく読めました。その文体の魅力もさる事ながら、これまた独特なルビ振りのセンスも素晴らしいです。一般的にルビとは「漢字の読み方」を載せるもので、もちろん本来の使い方をしている場合がほとんどですけど、普通よりは高い割合で独自解釈をしている場面があって、楽しくて全てに目を通して笑わせてもらいました。底抜けに明るくて前向きで、おバカさも垣間見える主人公のハルマは、裏表のないそのままの調子で行くのかと思いきや…嘘みたいに切ない展開があります。2巻では「今までのノリは何だったの?」とツッコミたくなるような涙の場面があったりで、ただバカみたいに明るいだけ、ノリやテンポが軽いだけではない心に響く何かがあります。場面展開や時間経過なども独特ですが、そもそも何から何まで初めての感覚だったので、好意的に受け止められました。とても面白かったです。

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ねむねむ さん
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