娚の一生
」のレビュー

娚の一生

西炯子

地に足のついた 大人ファンタジー。

ネタバレ
2023年1月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「リアルすぎるシビアな女性マンガ、レディコミは苦手。でも大人な話が読みたい」人にオススメ。
相続や親戚たちのやり取り、仕事はできるが疲れて田舎へ引き篭もりリモート勤務。などなど登場人物、設定は大人。でも30代後半女性が「仕事ができて地位も中身もある渋い50代男性から "世間体や建前なしで裸の本心で告られ、迫られる大人な恋"」なんてファンタジー。でも!だからそこがいい。はじめは男性主人公の海江田醇が図々しく、女主人公つぐみの生活や心を乱す率直な物言いにイラついた。が、その背景は "やっと巡り会えた恋"に今までの淡白で諦めた生き方は嘘だったかのようにホンネさらして迫る。飄々とした表と内面の熱さ、艶かしい求愛が生身のオトコすぎてやられる。。。頑なだったつぐみも開かれ一緒にいるのが当然になって、、、。2人が想いあってから「僕でいいんかな」。的な「実は」な弱くやわい部分をモらす海江田醇が、切なく愛しくそっと抱きしめたくなる。恋人から家族になった先もラストまでとてもいい。穏やかでしあわせな読後感。はぁ〜✨いい。好きだ。
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