義妹が聖女だからと婚約破棄されましたが、私は妖精の愛し子です
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義妹が聖女だからと婚約破棄されましたが、私は妖精の愛し子です

桜井ゆきな/白谷ゆう

父親が全て悪い。妖精の口調が癒やしで救い

ネタバレ
2023年1月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ まずは1巻のみ。父親がそもそも悪い。義母と義妹、婚約者の王子も悪い。ただ、マーガレットも全く否がない訳じゃない。もしも王子が毒を盛られたときに、妖精の力で助けたとしても妖精のほうばかりで惚けた顔(妖精と対話中なので)をするのは…すぐに王子に駆け寄っていれば、婚約者の一大事に妖精を優先したのでは何の為の救助か…。幼い王子が一番に心配して駆け寄った彼女の義妹に惚れるのも当然かと。もしちゃんと人として接していれば後々婚約破棄ではなく解消したとしても、そこに至るまでの扱いは全然違ったと思うし王子も違ってたかもしれない。こんなマーガレットになったのも幼い彼女には味方がいなかったから父親含めて人としての扱いをされなかった不遇な環境のせい。もっと早くにルイスのようにアドバイスする人がいたなら…と思う。そして実母と父親の関係性も問題。実母も娘の為に夫にもっと踏み込んだ会話をしていれば。真相は16歳で打ち明けるとしても聖女ということは父親には話しておいても…と。そもそも父親も公爵家嫡男のくせに婚約者候補がいるのに義母と恋仲になって避妊もせずにやるとか不倫するとか不誠実な人間性だから貴族達の支援も無くなり、隣国まで行って借金のカタの身重の実母に一目惚れで結婚になり、恋人だった義母と清算もせずそれ以降会ってない=別れたと思う点も男爵家の娘(義母)に手を出す点も自覚がない。その果てが義母のマーガレット虐めに気づかない、気づいていても父親自身も最後までマーガレットを無視。起因の背景が全て親の世代の問題だったのが気の毒。義妹を甘やかしてマーガレットを守ることもしない父親があまりに浅慮で短絡的なことがさらなる不幸の原因。全員何度も分岐点があり正解したのはマーガレットとルイスと第二王子のみ。公爵の資質が最初からないんだな、この父親。ここまでしてもまだマーガレットを難儀な家の後妻にしようとしてた。酷すぎる。父親の爵位返上はまだ貴族の挟持があったと言うべきか。結局義妹と廃嫡になった王子は貧乏男爵領を継ぎ、互いの本性がバレても結婚するしかないのは釈然としない。王子廃嫡&貧乏男爵はザマァだけど、バカ義妹は何も理解してないのがモヤモヤな点。王子は廃嫡と同時に約束無効で義妹とも婚約破棄にして、義妹こそ訳あり後妻でも良かったのでは?妖精三段落ち台詞〜してやろうかは癒され笑えました。
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