このレビューはネタバレを含みます▼
仕事が出来る大人の上司、それが丸山の職場での顔。でも、子供の頃足りなかったものを抱え、付き合う相手がどこまで許すか試す、子供の顔もありました。偶然、ゲイバレした部下の柴村から、自分もゲイかも…という悩みをカミングアウトされ、ある意味無垢な柴村を自分の世界に引きずり込みます。もちろん、柴村も望んだ事ではあったんですが、拗らせ子供を飼っている丸山に、柴村は翻弄されます。でも、柴村は清く正しく、おまけに優しかった。たぶん、その優しさから、丸山を受け止めたんだと思うのです。上司と部下、ゲイの営みを知ってる者と知らない者、そんな関係は、描き下ろしでは逆転してます。その雰囲気が、とても良かったです。表題作の他一編、日本人っぽいイタリア人×語学留学中の日本人の話もあり。素敵な話でしたが、せっかくなら、イタリア人のアモ〜レ!なエッチを見たかったです。