後宮も二度目なら
」のレビュー

後宮も二度目なら

中村颯希/新井テル子

作者買い

ネタバレ
2023年1月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「ふつつかな~」のプロトタイプのような、ちょっと世界観やキャラに通じるモノがあります。こちらの作品は、ほんのりラブがありますけれども、個人的には、……まあ、どちらの男もヒロインとくっついて欲しくはないかなと思いました。たった一度の過ちが永遠に許せないと思っている訳ではないのですが、彼らの行動や考え方が総じて軽くて、応援する要素が見当たらない。珠珠、からかわれてばかり。「こんな性格だから許せ」みたいな事を免罪符にされましても、ね? お前らにラブを語る資格無しッ!と思いました。大の男が取り合い寸前の最後の時だけ、揃いも揃って好きな女に優しさと未練を見せるのは、何だかねぇ……。物足りなくないです? 物語や珠珠に関しては、揺籃の儀の選抜状況が終盤に近付く頃には、ごり押し展開過ぎて、さすがに周囲の曲解があざとい。ラストの関係者全員が集まって、語り合い出す締め方も……黒幕は早々に判明しているから目新しい告解も無きに等しいし、今更、ここで皆様、のんびり立ち話でもしていらっしゃるのですか? そんな不足感を感じるお話でしたが、個人的にエピローグの宇航さんの所作に不覚にもときめいてしまいました。え、何その愛情が漏れるような優しさは何ですか。深読みしていいの?! モブもモブ。登場数30Pも満たないくらいの脇キャラですが、ときめいてしまいましたっ。(2回)そうだよ。コレだよ。こういうのだよ! 何で肝心のヒーロー達には、コレが無いのでしょうねっ! 口先だけのポンコツどもめ……。
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