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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • ホストと社畜

    河尻みつる

    ほこほこ
    2025年3月6日
    ほこほこ湯気が立つ朝餉が目の前に運ばれる。食べる。美味しい。この流れに憧れますねー。こんなにアットホームなホスト業があるのか不思議ですが、互いの私生活に踏み込まないまま、話し相手になる距離感がいいなと思います。今後はじわじわと距離を詰めていくのでしょうけれど、全然1巻のままが良いなあと思ったり。案外優しい人々で構成されている世界が今はたまらなく好きです。
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  • 乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する

    ZION/Elephant Kim

    可愛いけども
    ネタバレ
    2025年1月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 別所のタテ読みで読んでいた作品。ダリアの薄い水色の瞳が印象的で、ドレスも可愛いので、何となくカラーを楽しみつつ惰性で読んでいましたが、こうして改めてコミック版で読んでも、ちょっと話にのめり込めない。……面白くないです。定番の「モブキャラに転生しちゃったけど~」の展開ですが、う、うーん……。タイトルに偽りありとまでは申しませんが、ううーん。面白くない。ヒーカン、ブルーポート公爵、アドリーシャ。存在感薄いキャラの出番が長く、現皇帝と皇子も似ていて個性無いし、混乱する。キャラがキャラとして成り立っておらず……共感できる設定も人間味もなく、「好き」といえるキャラが1人も出て来ない……。「続きが気になる!!」という衝動も沸いて来ない。薄い物語です。一体、何巻続くのでしょう?
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  • 凶乱令嬢ニア・リストン 病弱令嬢に転生した神殺しの武人の華麗なる無双録

    南野海風/古代甲/磁石

    絵、最高です
    2024年12月8日
    画力すごい。幼女可愛い。でも、話の題材が面白く思えませんでした。終始、魔法映像の話。リノキスや屈強の大人達をも制圧していく幼女という点は楽しいのに、魔法映像という題材が盛り上がらない……。結局、ただのローカルTVもどきですよねぇ……。制作班メンバーもパッとしないし、制作シーンも放映シーンも、サラッと流されて、「ふーん」という感じ。別に制作中の苦労もないし、クランクアップの達成感を味わう訳でもないし、視聴率が上がってバンザイーって訳でもないし、この魔法映像って意味あります? ニア自身も世界全般へ普及活動して、家門の借金を返済を目指して、合間に無双して、…………で?っていう……。ヒルデ、レリアと3人が企画会議に集まっているあたりも、自分的には一番流し読みしたい。王様もどうでもよし。リノキスが一番好きなキャラですが、ベタベタとニアに袖にされているネタは、もうお腹いっぱいで、徐々に笑えなくなりました。全体的にいまひとつ物足りない物語です。それより、ニアの前世の詳細と冒頭の反魂の術を使って逃亡した術師の行方の方が気になります。
  • 嘘解きレトリック

    都戸利津

    丁寧
    ネタバレ
    2024年10月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ドラマ化という事で読み直しに来たのですが、そういえば1,2巻でリタイアしていた事を思い出しました。丁寧な絵、懐古物は好物ですし、細やかな生活品や建築物の描写も綺麗。ですが、何故かのめり込めず……。他の方のレビューを拝見して、そうだ。鹿乃子ちゃんに共感できなかったんだと思い当たりました。16歳はまだ子どもではあるけれども、幼少期にトラウマを抱えた割には性格は幼稚なまま、彼女が原因で一家揃って、村八分の迫害を受けて来たのかと思っていたら、意外にそこ迄でもない家族描写。余程、深刻な傷を負い、世間から貶められたのは、君ちゃんの方でしょう。贖罪すべきでは? 時々、「ウソ」についてうじうじ悩み、正義感を振りかざす鹿乃子が自分本位以外何ものでもないように思えて、好きになれませんでした。推理部分も、それはさすがに無理があるのでは??というトリックが少女漫画補正で、まあアリかなという感じです。何だろう。解決しても、事件内容や当事者の心情描写的が、スッキリしない。いいのか? それでめでたしめでたし? ある事件においては、殺しているのに罪に問われていない??? え??……と、意味不明な結末もあり、自由な推理物でした。
  • 不機嫌な公爵様はウソ発見器付き令嬢の取説をご所望です

    出迦オレ/ももよ万葉

    様子見
    ネタバレ
    2024年9月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「本人が嘘だと思っていなければ嘘じゃない」時点で随分と穴がある能力だなと思うのですが…? 取調べに対する真偽の精度は格段に落ちますよね。サイコパスや洗脳者、偏執狂などなど、通用しない人種が多そうです。物に対しても「あるべきナントカ〜」で、逐一ガタガタしていたら、割れたスマホを持ち歩く私とヒロインがすれ違えば、その度にガタガタ震えるんだろうなあとか。市井に出れば、平民の破れた服、壊れた馬具、欠けた石畳、壊れても使わざるを得ない世界。完璧な物など少ないだろうに、いちいち反応する訳ですか? ガタガタ盛りすぎ設定だなあと思います。でも、お兄さんにも何かありそうなので、ガタガタヒロインより、そちらに期待しています。
  • 私が死んで満足ですか?

    マチバリ/薔薇缶

    2巻目読了
    ネタバレ
    2024年8月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 他社作品も含めて、3作目になるのでしょうか。他のレビューでもある通り、手法は判っているので二番煎じの感は否めず、です。ただ1作品として見ても、アリアの存在が都合が良過ぎる立ち位置ではないかと思います。国随一の才媛らしいが職業不明、父親が宰相の貴族令嬢の肩書だけで、何故か全ての関係者へのインタビューが障害もなく実現する。父親に捜査依頼される時点で「はい??」ですのに、捜査権限の証も社会的権力も持たない、セイナ様個人とも縁もゆかりもない赤の他人のご令嬢がですよ? 誰か対象相手ひとりくらいには完全黙秘されて嫌われたり、怒号を受けても良い筈です。ところが全員、ご親切にアリア嬢に心砕いて、お相手をしてくださっている。行間で才女らしい人心掌握的な話術や来訪手段があるのかもしれませんが、それら文面でカットされている以上、読者側には何も見えませんから、単純にご都合主義設定にも程がある、としか……。そういう点で面白味が薄い。果たして、このヒロインは物語に必要かな?と思いました。結婚否定主義もお気楽に留学や国外永住願望も父親公認の自由人が。後にセイナ様と相対して、簡単に身分格差の伴侶を得てしまう苦労知らずの令嬢が。セイナ様の高潔な生涯と儚い恋に薄っぺらな感想を抱いて欲しくない。この物語のヒロインは貴女じゃ駄目だと云いたい。王と王妃の醜悪な偏愛ぶりは、マチバリ先生らしい描き方で、ぞっとする落としどころ。お花畑で終わらぬ闇の残滓は、本当にどの作品でも凄味があり、マチバリ先生作品の好きな所です。しかし、まあ。代替えしても「婚約破棄」とか簡単にやってしまう王家が統べる国って、大丈夫なのかなと心配になりますね……。
  • 聖女に嘘は通じない

    浅見よう/日向夏/しんいし智歩

    勢いで
    ネタバレ
    2024年8月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 3巻迄購入しましたが、早々に後悔。面白味が足りないです。3巻になってもまだ、事件の聞き込みが始まった程度。一向に話が進まないし、あの小間使いのイネスさんは何なんですかね。無駄にコマが多くてデカいし、無駄にキャラ作りがしつこいし、無駄に出しゃばり過ぎる。ヒロイン、ヒーローの印象阻害サブリミナル効果でも狙っているのかな。小動物に鼻血出しまくるとか、それ必要? 面白くもないのに、ご丁寧な描写回数。気が散る。ミステリーを謳うなら、サクサク潜入捜査を進めてくれません? 本当に祝福も何もないヒロインが努力で得た技能を用いて、犯人側に切り込んでいく姿が見たいのに、ダラダラとイネスやヒーローがお膳立てして、なあなあで進行するから、肩透かしもいいところです。ヒーローの存在も要らないですね。むしろ、あからさまな財力を振り翳して、口八丁程度の擁護するくらいなら、他の子を雇えば? ヒロイン要らない子でしょう? 邪魔しないでくださる?って思いますね。
  • メイドから母になりました

    月本飛鳥/夕月星夜

    全巻無料……
    2024年8月18日
    異世界物で全巻無料。楽しみに1巻から読み始めたものの、序盤で内容が頭に入って来ず、早くもリタイアでした。魔法使いが子どもみたいな片言喋りの点も引きますし、ヒロインも王太子妃に重宝されているが侍女ではなく、王家のメイド? メイドが騎士団長様にタメ口? 王宮で一体どういう立ち位置なんだ?? ちびっこを引き取ったって科白ひとつで流されているが、そもそもどういう経緯で? 魔法使いが登場した場面もきちんと描写して頂かないと、状況が判らない。唐突に、コマの中に一人追加されている。どうやって現れたの? さらに3人は既に知り合いなの? 自己紹介ないの? 諸々、詳細説明が乏しくて違和感が拭いきれないまま話が進んでしまうので、置いてけぼり感がひどいです。各キャラの会話もおままごとみたいで面白味もない。一体何を楽しんで読んだらいいのか判らないマンガでした。
  • 優等生だった子爵令嬢は、恋を知りたい。 THE COMIC【分冊版】

    完菜/ヘイテン/いちかわはる

    面白そうな設定
    2024年8月15日
    なのですが。ヒロインの見た目が36歳に見えない時点で、話にのめり込めないです。16歳の時と外見が何も変わらず、髪型までそのままだとは、ファンタジーですか。(ファンタジーですが。)相手役の孫男も何歳なのか、精神年齢まで幼そう。下ろした前髪も公爵の肩書きを持つには、お子様な見た目印象。年の差カップルは大好物ですが、はなから年齢差も感じさせないなら、高齢設定に意味がない気がします。何故、中年にしたの?と思ってしまいました。
  • おひとり様には慣れましたので。 婚約者放置中!

    晴田巡/荒瀬ヤヒロ

    ロベリア嬢、可愛い
    ネタバレ
    2024年7月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 定番のいじめっ子役かと思えば、何て情の深い素敵なお嬢様。ニコルに同情して涙を浮かべた姿を見た瞬間、惚れてしまいましたよ! 可愛いー。さてコミカライズ勝ち組作品。続きを待ちきれず、Web原作を読みに行きましたが、原作は物足りない文章でした。展開もまあまあ……オチは盛り上がらないまま、ストンと終了の印象でした。今の所、原作に忠実なコミック化ですが、コミック版の方が断然完成度が高いです。漫画担当の先生の力量がすごいと判ります。原作3倍増しで盛り上げていって欲しいところ。文章は文章なりの表現力と厚みが欲しいですよね。その内、小説本になるのかなあ……。いや、別に要らないかな。絵は無駄がなく美しいし、テンポも判り易くて楽しい。ケイオスのヴィジュアルが好きです。ヒラヒラとフリルやクラバットのシャツもよくお似合い。美形だけど、崩した表情も豊かで、性格も結構、鈍感で不器用な面が好き。ニコルも吹っ切れてからのサバサバした感も楽しい。王女は男装の麗人の如く美しい。眼福、いいところ尽くしです。
  • 婚約破棄をした令嬢は我慢を止めました

    /萩原凛

    リタイア
    ネタバレ
    2024年7月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ しつこいんですよね……。母親の自分とエルヴィラに対する態度の比較。最初の頃はエルヴィラの我儘を擁護する母に対するファナの恋しさや淋しさの想いに、ぐっと来て、涙を浮かべてしまいましたが、作中、似たような場面の描写が何度も何度も何度も出て来てしまう。ちょっと話が進んだかと思うと、またエルヴィラの話を蒸し返して来る。いい加減にして欲しい。しつこい。そしてシエルとファナ父子。似た者同士ですよね……この二人。二人そろって頭が固い。人は一度の過ちを、永劫許そうとはしてくれないのか。それは例え世界が壊れても、譲れない物なのか。歩み寄り、和解という選択はないのか。この父子の頑固さに閉口します。ダメだこの父子……何とかしないと。ましてやベルンハルトは前世の事など知る由もなく、ファナに惹かれているのに、一方的に妹とくっつくべきーと逃亡を画策するファナにイライラ。そりゃないわ。そして、だらだら長引く話と巻数。そこまで引っ張る物語なのか疑問に思いました。オレンジジュースもしつこいなっ。各所、似た描写が本当に多い作者で話がなかなか進まないですし、まあ、リタイアです。
  • 復讐メイドの成り上がり~公爵の隠し子だったので令嬢の座を奪おうと思います~

    TANI/蒼葉陽/グルナ編集部

    定番の
    2024年7月28日
    よくある定番の復讐劇ですが、そもそも何故、メアリー様が平民をゴミみたいに毛嫌いしているのか、その理由が判らないまま話が進んでいく。待って、ちょっと待ってと思いました。彼女の幼少期に何かあったの? 何が彼女に影響を与えてしまったの。優しい父親、母親は厳しいながらも、聡明さは持ち合わせているし、この家庭環境で、単純に気位の高い令嬢だからという理由だけでは、ねぇ? 初っ端から平民蔑視に固執している姿に違和感があって仕方ありません。アリスはアリスで、回帰してから、真っ先に闇堕ちして、同僚のメイドにも心開かないまま、他者より自分優先のヒロイン。あまつさえ、お母さんへの想いも薄いなーと思います。もう少し、心情を絡めて欲しかった。こんな2人のヒロイン同士では後に、ざまあを迎えても、「やったね!」と応援しづらいかな。無料分だけで、お腹いっぱいです。
  • ハズレ姫は意外と愛されている?

    あさの碧/gacchi/珠梨やすゆき

    様子見
    ネタバレ
    2024年7月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 巻き戻りではなく、転生なのですね。「前世を思い出した」という流れでしょうが、いきなり回帰したみたいな出だしで分かりづらいです。「ハズレ姫」の説明もなく、冷遇されながら話が進むので、これも「この子はどうしてこんな境遇なの?」と分かりにくい。更に、これだけ呆気なく溺愛する陛下と家臣達に今迄、気づかれる事もなく、国庫を脅かす程の我儘、贅沢三昧の「ハズレ姫」と言われ、城中の使用人達から冷遇され続けていた? いやいや、不自然でしょう。どういう設定ですか。月一の食事会で贅沢とは程遠いボサ髪に古いドレスを着た孫娘が謁見の間に現れた様子を見ても、今まで陛下も家臣すら気づかなかった異様さ。食事会で「公爵よりソフィアが身分は上だ」と言いつつ、公爵家側の末席に座らせていた陛下。余程、国政が激務で孫娘に会いに来る機会がなかったのかと思いきや、寝込んだソフィアの枕元に張り付く陛下。なんだソレ。9歳になるより、もっと早くに何度でも孫娘の現状を見に来られる機会はありましたよね? ツッコミ所、満載ですが…意外に護衛騎士の2人が素敵なので、不自然な設定もまあまあお釣りが来るかもしれません。今後の展開に期待です。
  • 女神のカフェテラス

    瀬尾公治

    ラブコメ
    2024年7月19日
    3巻まで無料でしたので読んでみました。16巻の表紙が一番綺麗。可愛い女の子達とのハーレム話+未来の花嫁は誰だ?的な類似作品なら、せめて「可愛い女の子絵」に特化して、目で楽しませて欲しい所。しかし、お色気ポーズも人体崩壊祭りですし、桜花と流星は区別がつかない。いや、全ヒロイン、顔面と体格の描きわけが無きに等しい。身長差すら無いのか。若干、絵柄の古さと、敢えて云うなら水着すらダサい。ホント、水着ダサい。こんな無個性な絵の子が5人も11人も集まっても…ちょっと…推しも存在しないわ、名前も覚えられないわ。作者、そんなに女の子が好きなら、着せる服も水着も肉体的スタイルも拘って欲しい。色々、気になってしまって、話が頭に入って来ないです。
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  • 隠れ才女は全然めげない

    菜なり/宮之みやこ/早瀬ジュン

    コミカライズ
    2024年7月7日
    コミカライズなら原作絵の早瀬先生にお願いしたいよー……と最初は思いました。ジネットは外見が幼過ぎるロリ化、髪はボサボサ度割増、一歩間違えたら少年漫画向けの下品なギャグ顔の連発……。でも、これはこれで癖になるイイ味だなと思い直しました。クラウス様はこちらの外見の方が良いので、それと相乗効果で好感度が上がったとも云えます。全体的に画面がごちゃごちゃしていますが、ギリ許容範囲内。ジネットのポジティブさや可愛らしい魅力も鈍感さも嫌味がなくて良き。ただギャグ顔について「ジネッコ」とか、あまりにもギャグ顔を乱発し過ぎると、若干引いてしまいそう……。巻末のオマケマンガは、ネタは面白いのに殴り描きのギャグ顔で、少しいただけませんでした。それでも1冊まるまるの雰囲気は素直さいっぱいで嫌いになる理由がないって感じでした。
  • 死神皇女の結婚

    多貫カヲ

    これは想定外
    2024年7月7日
    表紙絵のインパクトに惹かれて即決購入。緻密なシリアス絵に加えて、コミカルな行動を起こし続けるルシル皇女。カッコ良くて、中身が可愛い。恋する皇女の死神使命と葛藤にツッコミ所満載です。一体どんな幼少期を過ごしたのやら、兄の皇帝はどんな人なのやら、気になって仕方ありません。そして不穏な謎も投げられたラストページ。これは簡単なラブコメで片付く話では無さそう。ちょっと期待感にゾクリとしてしまいました! まだ序盤の1巻ですが、魅惑のサブキャラ達、巻末オマケ、シーモア限定オマケマンガ、一冊まるまる余す所なく面白さに溢れています。2巻、楽しみです!
  • カグラバチ

    外薗健

    しゃもしゃもは、好きかもしれない
    ネタバレ
    2024年6月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 絵は荒削りで、未だ他作家の影響を大きく感じます。刀振り切った煽りポーズの大ゴマ。まんまゾ〇ですやん。双城は、そもそも人相がエー〇ですやん……。女の子キャラ達の大口開けている顔も、他作家の作画がちらついて仕方がない。これから個性が出て来ると良いなと思います。擬音や会話のテンポが独特と云えば独特ですが、全体的に、絵コマも話も、もったりとスピードに乗れないもどかしさと申しますか、読んでいてストレスを感じる部分があります。例えるなら、映画を観ている時、頼みもしないのに、逐一、一時停止されて「はい。ここ見どころっ」ってナビゲーターに水を差されているような気分。「一時停止」「静止画」「一時停止」、ちょっと進んで、唐突にチャプター切り替わり、また「一時停止」。少しはまとまった物語に没入させてくれないかな?!と叫んでしまいそう。1巻で最初にヒナオがシャルを喫茶で預かるよりチヒロと居た方が安全だと外に出したのに、2回目には喫茶で匿う気満々……って意味判らなかった。セキュリティ対策も無い場所に? あっさり現在地バレバレで、案の定、急襲されてますやん。何だこのまどろっこしい滞る話の流れ……。そもそも円を出すより、双城がサクサク自分の足で探しに来た方が話が早かったのでは?とまで思ってしまった。ぷち親玉登場するまでの段取りが、いまひとつ……。金魚見たさに、もう少し2巻までは買おうと思います。1巻では、まだまだ高評価の金魚の全貌がよく判らないので。
  • 秘密のいばら

    ちふゆ

    う。刺さった。
    2024年6月23日
    全く、全然、これっぽちも期待せずに、なんとなーく他所のサイトで読み始めてみましたら、きゃあああ。ヤコパイが可愛くて可愛くて可愛くて可愛いk……(略)。もうこんな可愛い男子に出逢ったのは、初めてっ! ぶっ刺さってしまいました。まとめて読みたくなって、こちらで購入。ヤコパイ、可愛いよー。新しい扉を開いてしまいましたよっ、私。可愛い。こんな可愛さって、あるか? あるのですねっ。ちふゆ先生、神かっ! 個性的キャラ、てんこ盛り。フツーのあるある男装女子からの逆ハーレムで~のパターンかなと期待薄だったのに、全く違っていました。それぞれカップルが展開しそう。BLもありですね。少女漫画+BL、まとめて美味しく頂けそうです。ちょっと不思議だったのが、九条くんだけ、何故、金薔薇ではないのだろう??って事くらいですかね。1巻では、まだ未登場の桃薔薇、紫薔薇にも出逢える日も楽しみですし、他キャラの深堀りエピソードも気になる所ですが、その合間にヤコパイが星々とますます仲良くしていると尚良いなあという期待もこめて、続刊待ちです。久々にハマった男子です。可愛い過ぎかっ。
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  • この世界の攻略本を拾ってしまいました

    アッチあい

    ふ、ふるからー
    2024年6月23日
    前頁フルカラーでこのお値段は妥当且つ、お安い方だと思います。タテよみ系のまとめ本や薄い同人誌系に比べたら、「このお値段でいいのかな?」と心配になるくらい。キャラも背景もしっとりして、柔らかな光が美しく、奥行きや世界観もとても素敵でした。眼福。そしてお話もサナナちゃんの飄々とした明るい性格に安心感を覚えて、面白く読めます。攻略本内容がドラ〇エ時代を彷彿させて、懐かしい。そして、この作者様、どこかでお見掛けした気がします。サナナちゃんの女の子キャラ顔に見覚えがあり……。が、思い出せず……名義が違うのかもしれないですが、とても懐かしい……。同人……? 投稿ハガキ……? んん、やっぱり思い出せないな。と、思い、グぐってみましたら、商業では「oimo」氏。そっちかー。そちらは意外でした。そして、あの重苦しく後味が何とも云えない寓話を描かれた作家様だとしたら、大丈夫かな、こっちの漫画は。と、不安感が芽生えてしまいました。2巻までの段階では、とても好きなお話です。
  • 悪役令嬢(仮)の奮闘

    梶山ミカ/木村るか/氷堂れん

    モノローグだらけ
    ネタバレ
    2024年6月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 前世、子持ちのおしどり夫婦が転生して再会。一途な愛故の運命に抗う者達って感じで素敵な設定なのですが。レベッカよ……。延々、無表情なあなたの心の声(説明文)を読まされるのは疲れます。元夫も、元妻がひとめで自分に再び恋に落ちる筈と、楽観的ロマンチストなくだりは、ただただ詰めが甘いです。心底、弟王子が不憫ですよっ。レベッカがとことん記憶無しのまま、元夫王子を翻弄させ続けるか、その逆か、一方通行の思慕に絞れば良かったのではと思いました。2人とも理性的過ぎる。そして夫婦揃って、ドラマ的な生い立ちも逆境もない。記憶を取り戻したレベッカと元夫の再会シーンは期待外れでした。あまりにもあっさりしていて、余韻もなく、がっくり。絵的にキャラの表情が乏しい事も要因でしょうか。云うなれば「淡白」。考えてみれば、元日本人同士だしなあ……。お歳も還暦だしなあ。激しい感情を乗せた涙も抱擁も、期待するだけ無駄だったのかもなあ。「こんなもの?」って思いました。「月が綺麗ですね」も使い古されたネタですし、作者のオリジナリティの無さに、全く盛り上がらなかったですね。もう2巻できってしまいたかったのですが、シャーロットとキースが、ちょっと気になってしまったので、もう少し頑張ってみようとは思います。
  • 二番手の女 歌姫としての誇りを胸に、最後のご奉公をいたします

    松葉サトル/大菊小菊/天路ゆうつづ

    凛々しくて素敵です
    ネタバレ
    2024年6月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 生家でも、歌姫でも、花嫁でも、全てに置いて「選ばれなかった」アリエッティの奮闘記。本来なら、同僚の歌姫達と神官達、辺境伯の騎士団、市井の人々まで、彼女に魅了され、信望を集めているというのに、貴族という偏屈階級が、ことごとく障害となって立ち塞がる。きっと巫女姫選出や神殿の内部に、黒いカラクリがある事は間違いないでしょうに、アリエッティばかり不遇に見舞われていくのは、ヤキモキしてしまいます。頑張れーと、ひたすら応援。アリエッティ自身が、平凡な容姿、華美を好まない質素さ、頑固故の不器用さで、自ら運を手放している部分があるのでしょう。それでも真っ直ぐ背筋を伸ばし、神官の任務を務めようとする彼女の姿勢は、本当に凛々しくてカッコ良いです。彼女の本質を皆(主に偏屈貴族ども)、理解してあげてーっと拳を握りしめて応援してしまいたくなります。少し思ったのが、彼女が「作曲家」ではなく「編曲家」だという事。タイトルの「二番手」に合わせた拘り設定なのかな。アリエッティらしいと云えば、アリエッティらしいのかも。まあ、兎にも角にも、アリエッティが幸せになるまで追いかけたくなりました。続刊が楽しみです。
  • 獣人公爵のエスコート(分冊版)

    猫倉ありす/雪兎ざっく

    部下が無能過ぎでは?
    ネタバレ
    2024年6月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 出逢いから、すれ違う番の演出をしたいのでしょうけれども、単純に部下が無能なだけで、別に運命に抗う試練が2人にっ~という大層な事情はなく、イラっと来る流れでした。側近の白髪が、まず最大の元凶。ヒロイン父子を案内する衛兵達への詳細説明を怠っている点はいかがなものか。閣下の体面上、事情は伏せておくにしても、賓客として丁重にご案内しろとかですね。いくらでも配慮の仕方はあったと思います。前例のない「エスコートの為に案内しろ」だけって、そら衛兵も混乱するわ。何をやっているんだか……。衛兵の自己判断も大概ですけれどね。もとはと云えば、ヒーローを足止めした白髪の采配がお粗末だからですよ。可愛い娘の為に付き添っていたヒロインパパが本当に可哀想……。初の舞踏会に参加も出来ず、帰路に着くしかなかった父子の心情に泣けてしまいます。しかし肝心のヒーロー、ヒロイン達も、その後、無事に出会ったかと思えば、互いに勘違い甚だしく、勝手に相手の事情や心情を曲解して行動してしまう。目も当てられない、何ともわざとらしい展開です。「番」設定って、大概の作品でも片方だけが一方的に狂おしい程の感情で盛り上がり、片割れの方はスンッと他人事のように、ただ受け身なパターンが多い気がしますが、この作品は最初から両想いの二人ですのに、ほんの些細な事すら、相手の話も聞かずに、先に誤解していく所がモヤモヤします。
  • ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました【単行本】【コミックシーモア特典付き】

    ハマサキ/江本マシメサ/茶乃ひなの

    ン”ガワ”ィィイイ"ーーー!!
    ネタバレ
    2024年5月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 江本先生は「食」「獣」お好きですよね。どの著作にも、ほぼ出て来る。(好き!)料理×ケモっ子マンガはこうでなくては。レシピから作る工程から出来上がりから、最後に食するリュカオンの頬っぺたの形までが、フルセット。全部可愛いーーーっ!(絶叫)美味しい物を食べるリュカオンのお尻が、これまた可愛い。犬食いで熱々のチーズを食べるの大丈夫? ぷにぷに肉球が火傷しない? と心配いらない、聖獣様だから大丈夫らしい。食べられないものなし、美味しそうに食べる。不貞腐れても可愛い。ちっこいメルヴ達と自動調理器のみならず(欲しい!)、宮殿内の自給自足システムもとても細やかな設定です。飼育場を脱走したウサギをアステリアが「可愛い」と躊躇するかと思いきや、次のコマであっさり肉塊になっている所や、魚の眉間を一撃で失神させる迫力には、ビビりましたが、さすが前世はプロの料理人。アステリアの職人捌きと、ナチュラル土下座のイクシオン殿下のやり取りも楽しいです。王子風な見た目キラキラな割に、研究一筋で、純粋な所が殿下の魅力で、まだまだ便宜上の婚約者同士から恋愛に発展する兆しもなさそうな1巻ですが、今後の二人が楽しみです。そして余すところなくリュカオンの愛らしさを振り撒いて貰えたら、いう事なし。寝姿も可愛い。くっそ可愛い。やっぱりお尻可愛い。はあー。目の保養になるわ。可愛いわ。
  • 期間限定、第四騎士団のキッチンメイド~結婚したくないので就職しました~@COMIC

    あまよかん/皿うどん

    可愛い絵だけど……中途半端仕様。
    ネタバレ
    2024年5月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ キッチン魔道具いい。これ別にヒロインじゃなくても、騎士団員の誰かが当番制で作ってしまえばよろしいのでは? このヒロイン必要ですか??? 庶民メシは良しとして、玉ねぎと牛肉をごちゃ混ぜて炒めるんかい。しかも少なくない? あれもこれも十人分の材料量の描写じゃない。食堂のテーブル上が物寂しい。更に献立一品程度で、男子の腹を満そうというナンチャッテ暴力の流れで、簡単に大絶賛が貰える。都合がいい。全く苦労不要の異世界あるある食材と調味料も揃いますし、洗い物描写すらない。ヒロイン自身が働いている感が薄くて、常に暇そう。でもキッチン面はお話の中では二の次で、結局イケメンのお悩み事解決+仲良くなる過程がメイン話なのかなと思えば、納得出来る……かなあ。そうはいえ、こちらも冒頭から、男怖いはポーズでしかないです。逐一、団員の顔面を眩しそうに讃えるヒロインの反応も違和感。身分差の不敬を恐れたとしても、もっと内面だけでも拒絶反応を出せばいいのに、中途半端なんです。何が「結婚したくない」「男性が怖い」ですか? 普通に目を合わせて、会話が成り立っています。都合よく「イイコト」を話して、イケメンの心を解しています。謎だ。時々思い出したように「男性が怖い」「苦手」、とってつけたような設定にしか思えません。団員達側からの「自分の容姿に好意を見せないなんて」と好感度上げの謎ナルシスト発言はイージーモード過ぎです。もう何だかなあ……。あと、ロアとエドガルドの区別がつきません。1巻読了後に読み返して、やっと取り違えて読んでいた自分に気が付きました。キャラ的に入れ替わっても違和感を感じない特徴の顔面2人……。実は甘党で~の問題を抱えた設定がロルフの方だったなら、さすがに外見的に判ったと思いますが、この黒髪二人は登場する度に、今どっち?? と、見分けがつかないかと。1人で人格2人分の設定か何かなのか?? と、ちょっと本気で思いました。(本当にそういう設定なのかな? と、原作未読の自分は思っています)
  • ファントムバスターズ

    ネオショコ

    う……。
    2024年5月13日
    割引だったので、一気に2巻揃えて、そこそこ楽しみながら読んでいたのですが、1巻最後で、ズドンっと引きました。モガ祖父の下ネタが全く笑えない……。2巻もひどい。真面目に嫌悪感からの吐き気を催したレベル。これ、作者的にはギャグのつもりなのかな……。ジジイの1コマ、2コマの言動で引く自分の弱さも情けないと思いますが、ジジイが存在する限り、ジジイが視界に入る危険性を考えると怖くて、作品自体そのものと付き合う気がなくなりました。続刊購入ないですね。多聞君が逐一コマの隅っこで目隠しを頑張る姿や、生徒会メンバーの男子達は、ちょっと好きでした。でも、あのジジイは、それすら破壊するエグさだと思います。個人的に無理。
  • 忘却バッテリー

    みかわ絵子

    ふぉおお
    ネタバレ
    2024年5月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シーモアさんでも他所でも、度々、この作品のレビューに「漫画を描くのが上手い」という文言を見かけますが、もう何度でも首を縦に振っちゃいます。本当にソレっ。マジ、ソレっ。ジャンプラの連載1回目を見た当初、「シュールなギャグ漫画だなあ。あんま好きじゃない」と、1話で切った数年前の自分を殴り……いえっ殴る必要はないな、このマンガに限っては。仕方ない仕方ない……ふふ。アニメ化記念の他所の全話初回無料で、やっとこの作品の魅力に気が付いたくらいです。野球というジャンルを抜きにしても、初対面の入口は大変狭い。読み進めてこそ、面白さの真価を発揮する作品。序盤は凡人の山田君のツッコミモノローグから、徐々に要君へと視点がスライドして行きますが、天才に届かない凡人の努力と挫折、高校球児を支えるおっさんの魅力、選手の迫力あるプレイシーンの構図、コマひとつでガツーンッと響くキャラの表情とメッセージ。言葉選びも胸に響きまくって「泣かせんなコノヤロー」と悶えてしまいます。「漫画を描くのが上手い」って、こういう事だと知りました。「え。ちょっとそのギャグ判らん……」と引くギャグも、「ぶっふぉお」と吹き出すギャグも、全部ひっくるめて、愛しいくらいです。因みに、判らんギャグは「仙石さん」。好きなキャラは山田君と岩崎監督です。(アニメ、良かったーっ)山田君タイプが人気高いのも、忘却の魅力かなと思います。
    いいね
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  • WIND BREAKER

    にいさとる

    今一つ……推せない
    ネタバレ
    2024年5月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ キャラもアクションもそこそこカッコいいのに、内容が薄いです。熱くもない。もっとキャラひとりひとりの背景を掘り下げても良いのではと。せめて主人公くらいは。何となく容姿が原因で周囲から偏見差別を受けた描写程度はあるけれど、きちんとしたドラマ説明がないので、いまいち感情移入しづらく、読者としての自分は中途半端に放置されたままの気分。彼が風鈴高を知った切っ掛けや、私生活の内情等、基本がすっ飛ばされている所に首をかしげてしまいます。巻数追う毎に、そのあたりのバックグラウンドが解明されていくのかな、クラスメイト達にもスポットライトが当てられていくのかな、いろいろ期待していたのに、ただ無造作に新キャラが増えるだけで、何もない……。ないですねっっ! 新キャラの人気に埋もれて行く主人公。一般人代表、期待の楡井くんは情報担当として機能してないわ、蘇芳くんは匂わせ酷いのに活躍ないわ、ことはちゃんは似非人情節が毎度滑ってるわ、桜の赤面ギャップ要らないわ、街の防犯機能も教師、病院、警察介入して来ないわ、何もかもが設定が浅いドリーミィ仕立て設定で中途半端な所がもどかしい。パルクールっぽいアクションは、ちょっとカッコいいかなと思います。その一点だけ。
  • はみだしっ子

    三原順

    原点
    2024年5月6日
    三原順先生の作品で一番好きなのは「ルーとソロモン」なのですが、はみだしっ子も好きでした。自分はサーニンに永遠の少年像を投影して来たと思います。四人の中で最も快活で純真な人間の本能思考を持ちつつも、それらを他者に(主に大人達に)対して、言語化できない不器用さに惹かれていました。その辺で出会う人間よりも鳥や馬、複雑な思考を持たない生き物の方が、彼の魂に触れやすいのかもしれない。一般的な見方をすれば、グレアム、アンジーの年長ペアの大人顔負けの処世術やマックスの庇護欲を掻き立てる愛嬌さに比べて、サーニンは遥かに「大人に理解されない子ども」だと当時は思っていました。でもサーニンは、成長しても「真っ直ぐ」だ。だから可愛いのです。一番好き。これがアンジーなら判り易くグレてるわ(笑)。サーニンが少年の中の少年だわ。作中、カッコーの鳴く森の回で「クークー」と呼ぶ彼の声が、今でも私の心に様々な感情を植え付けたまま、深く印象に残っています。はみだしっ子は作品終盤へ向かうほど、読者としては難解に思えて来るのではないでしょうか。未だにグレアムの思考と行動が判らない私みたいに。雪山事件で何故彼一人が長く責を負うのかと、今でも理解出来ない。何故。本当に何故なのだろうと。大人になれば、三原先生流の哲学的な事が理解出来るのかと思いましたが、そんな事はなかった。でも、人にお薦めして、代わりに読解して解説して欲しいとは思わない。自分自身で、自分の中だけで、一生考えさせて欲しい。私にとっては生涯、記憶に留まり続ける、そういう作品です。
  • 悪役令嬢に転生したので、最強美少年を育て上げて生き延びようとしたら執着されました

    琴子/牧田ロン

    消化不良でした
    ネタバレ
    2024年4月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ アンソロジーの短編だし、仕方ないと云えば仕方ないのですが、絵を頑張って欲しい。カラー表紙とSNSの広告に掲載されていたコマが比較的いい出来栄えで、後は…。物語内の時間の流れも二人の成長過程の見せ方も、ヤンデレくんの心情も、逃亡生活も、もっと盛り上がる要素がある原作ではないのかなと思いますが、画力と演出不足で、簡単なあらすじをサラサラっと読まされている感覚でした。盛り上がりに欠けます。特にラストページの作画は、かなりいただけません。ラストページですよ? もっと頑張ってっ! 逃がす気ないんだろっ! ガシッと囲むか掴むか、せめて雰囲気出せっ! そもそも、それは横たわる人の絵ではない…。白い…。他には、自分も貴族のご令嬢が25歳独身で安穏と暮らしているような描写に疑問を感じました。家族や社交界からの締め出しとかなかったのでしょうか。原作もこんなにふわふわしたヒロインなのか、それなりに事情があったのか、マンガでは物語の背景情報が分からなかったので、この点でも、ちょっと消化不良でした。
  • 悪役令嬢の矜持~婚約者を奪い取って義姉を追い出した私は、どうやら今から破滅するようです。~(コミック)

    メアリー=ドゥ/久賀フーナ/星樹スズカ

    ウェルミィは好きなのですが……
    ネタバレ
    2024年3月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 悪い伯爵夫妻以外、男性陣が軒並み十代に見える点が難ですが、圧倒的な画力。ウェルミィが仕掛けた断罪劇の表は華々しく、裏は義姉への思慕による少女の苛烈な想いが仄暗く描かれていて良き。何人たりとも寄せ付けないエゴと美少女が合わされば、それはかくも聖域の如く美しい世界の、はず……なのですが、そこまでは良いのですが、最大の不満点は侯爵の存在ですね。侯爵、邪魔くさい。同意見の読者も多いと思います。私自身、百合系には興味ない人間ですが、この話に限っては、国一番の美貌の魔道師のエイデスがポッと横から出て来て、さも「お前に救済を与えよう」みたいなドヤっている所が、もう無理……。ウェルミィが頑張っている回想シーンにエイデスSIDEの話が出て来ないから、余計に唐突感が強いんですよね。未読の原作では裏の裏、エイデス側の話もあるのかな? そこまでコミック化されるのであれば、このカップルを祝福出来る気がします。様子見です。
  • 99回断罪されたループ令嬢ですが今世は「超絶愛されモード」ですって!?

    甲斐ろはる/裕時悠示/ひだかなみ

    あはっ
    ネタバレ
    2024年3月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 冒頭の「よろしくぽーん」で強烈に引いた。イタイ。ないわァコレ……と思ったのですが、そこからの展開がテンポ良く、アルフィーナの規格外且つ天真爛漫さが逞しくて楽しかったです。99回も殺されて、悲壮感なしって、どれだけ強靭な魂の持ち主なのか。1回の断罪から復讐に燃える巻き戻り令嬢話も多いというのに、アルフィーナ嬢ってばエライ子やで……ホロリ。自分以外の家族に累が及ばぬよう、さくっと手を打つ手腕も完璧です。犠牲になるのは自分だけでいい、その勇ましさ。そして王子ィィっ。王子様っ! 可哀想っ。幸福の綻びはいつ訪れるか判らない。さっさと自分の殻を破り、一日一日を大切に、愛しの婚約者と、もっと言葉を交わしておけば良かったのにね! 愛しの彼女は、すっかり恋愛興味ゼロ嬢に仕上がってしまいましたよ? 更に人たらしホイホイで、ライバル増えてしまいましたよ? ここから挽回するのは大変そうです。王子が不憫で、何だか気の毒になってしまいました。ちょっとホロリするシリアスな背景も混ぜつつ、本当にテンポの良いお話です。原作の方も気になったのですが、原作は評価が今一つのようなので、コミックのみ続刊を待っていこうと思います。
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  • 黒騎士様のお気に召すまま~政略結婚のはずが溺愛されています~

    KISERU/小春りん

    幼稚なお花畑脳のお姫様
    ネタバレ
    2024年3月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 嫁ぎ先の内情も情勢も調べもせず、礼儀作法は覚束ず、気品すら備わっていない思い込みと視野が狭い無知で幼稚なお姫様。王と侍女がどれだけの内緒事を抱えているのか思わせぶりな導入が「え。それが何か?」程度だった事に、原作レベルを察しました。そもそも王様が謁見の間?の扉を自ら隙間程度に開けて侍女を呼び止め、コソコソ内緒話って、違和感しかない。輿入れの旅路も護衛と荷物少なっ。嫌われ王女が身ひとつで送り出された訳ではないでしょ?国王や皇太后に対する挨拶の敬語レベルは小学生? 盗賊討伐の事情も聞かずに一人でルーカスに失望し、婚姻の夜に「疲れたー」でひっくり返って寝ようとする所を侍女に止められ、ツッコミ所が多い。何歳設定? 純粋と愚鈍は紙一重。あざといな。祖国の王家は甘やかし過ぎでしょう。作画は王族を彩る宝飾品もろくに描けず、ヒロインのデッカいお腹まで覆うリボンと、くたびれたフリルのダサいドレスとレースひとつない庶民寝巻き。キャラ表情乏しく、二人の感情の機微も表現されず、とてもお色気シーンに突入する説得力があるとは言えないまま、ヒーローが迫る。とにかく作画頑張れとしか言いようがない。絵面的にトキメキ度ゼロでした。
  • 聖女メリアと千年王国の騎士

    神江ちず

    作画が……
    ネタバレ
    2024年3月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 非常に大人しめの絵柄。静止した古典絵画を見せられているかのよう。絵柄の古さも良いテイストだとは思うのですが、エベータとダグラスの見分けがつかず、二人が対峙していると、どちらが喋っているのか混乱します。すべてのキャラの表情が乏しく、せめて人物の描き分けをして欲しい。似たり寄ったりの無表情フェイスだらけで、淡々と解説的な科白のコマが並ぶと、人物の個々の性格も判り辛い、掴みづらい。千年の年月が各人物像に馴染まず、設定だけが上滑りしていく……。見せ場とはいえ、いきなり「契約しよう」とか云われてもね。何故そうなった??と思いました。ダグラスはメアリに何を求めていらっしゃるの? メアリは何故、承諾していらっしゃるの?? さっぱり判らないわ?! 何か含む感情でもあるの? さっぱり判らないわ??? って感じです。1巻のお値段がかなり割り引かれていたからお試し買いをしてみましたが、続刊購入は無いです。
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  • 聖女様に醜い神様との結婚を押し付けられました

    泉二羽/赤村咲/春野薫久

    暫し様子見で
    2024年3月4日
    作品内容の紹介で既にネタばらしされているので、話の展開への期待感が薄いし、何よりもヒロインの性格が全く好きではないかな……。思いっきり「無能神」「汚い」「臭い」「泥」と神様を蔑む発言を連発し、「聖女になりたい」願望も、所詮、薄い憧れ程度みたいだし、身内の父親に対する一方的な我儘も、婚約者に対する欲求も、自分が幸せな花嫁になる為だけの野心の材料でしかなく、違和感あります。ちょっと言いたい放題の勝気なヒロインでは済まない感じ。随分と利己的思考の持ち主ですよね。アマルダといい勝負です。こっちがヒロイン? マジですか。彼女に振り回される周りの人間が、ある意味、気の毒に思えました。とってつけたような正義感エピソードもペラペラに薄いし、神様達が彼女に関わるのは、予定調和にしか見えず、安易な運びだなと思います。最後に出て来たリディアーヌ様だけ、少し気になりましたので、2巻までは様子見してみようかなと思います。
  • 元婚約者から逃げるため吸血伯爵に恋人のフリをお願いしたら、なぜか溺愛モードになりました

    当麻リコ/加瀬アオ/高山しのぶ

    読むのがしんどかった
    ネタバレ
    2024年2月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ むう……。1巻読み切るのがしんどいマンガも珍しい。試し読み段階では、「小躍りしたいくらい嬉しいよー」が元気で可愛らしくて、好きなヒロインの予感がしたのですが……。その後、伯爵家に行ってから、フレイヤの照れ顔、驚き顔が何度も何度も何度も何度も何度も何度も繰り返し交互に同じアングルのアップで登場してばかりで、飽きてしまいます。あの元気さは最初の一発限り? それでもって、悪女化計画とは。着飾る過程が長っ! ちょっと連れ出されては「わぁ~」綺麗な景色を見せられて「わぁっ」街に連れ出されて「わぁっ」…………うっさいですよ。いい加減にしろとさすがに思いますし、やはり同じ表情ばかりページをめくってもめくっても並べられていて、しつこい。眼が同じ形ばかりで表情がない点、ちょっと目を伏せるだけで顔面バランスが崩れる点、作画担当の方は上手いのか下手なのか、とても微妙です。話も、吸血鬼自体とってつけたようなネタですし、人外も魔法も存在するのかよく判らない世界観に「吸血鬼」という噂が安易に定着している根拠もよく判りませんでした。ちょっと購入して後悔した作品です。
  • 無能才女は悪女になりたい

    轟斗ソラ/一分咲/藤村ゆかこ

    しゅぱぱーーーーん
    ネタバレ
    2024年2月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 潔し!そのサインっ。吹いた。どこもかしこも天然悪女ぶりが可愛らしくて微笑ましいヒロインです。公爵家の人々とのやりとりもテンポ良く運んで、楽しい。個人的には服飾店へ同行したクリスさんの肩掛け上着姿とスマートなフォローにドキドキしました!クリスさんの洞察力が的確で素晴らしい。こういう人が居ると、サクサクと痛快にヒーローとヒロインの不遇改善の橋渡しになるから、ストーリー上、ストレスフリーですねっ。良いお仕事をなさっています。公爵様ご本人も、まだ1巻では活躍が薄いですが、「3年間は彼女を守るつもりでいたし」と、心優しい所も垣間見えて、良き良きっ。しかしアリンガム伯爵家の家族たちの「無能」設定蔑称が、どうもこじつけにしか見えなくて、その点だけ、もやっとしました。本人、別に才能を隠してはいなかったし、使用人達の周囲の評価も高かったでしょう。無能とは「頭悪い、仕事が出来ない、役に立たない」という意味合いが強い言葉だと思いますので、すべてに置いて優秀な能力の義理娘を「無能」と蔑む設定は、大いに無理があるような? もう少し違う蔑称で冷遇していましたという説得力が欲しかった気がしました。冒頭1P目で、ざまあは早々に終わっているから、後はエイヴリルの可愛い天然を堪能していきましょう。続刊楽しみです。
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  • やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中

    柚アンコ/永瀬さらさ(角川ビーンズ文庫)/藤未都也

    ジルさんが男前
    2024年1月27日
    6巻まで読了。惰性で続刊を買い続けていました。ラーヴェは可愛いけども、もうねっ。ハディスが全く好みではなくて、ジルちゃんが男前という点のみで、ずるずる買っていただけでした。が、ですが! ロレンスが登場してから俄然面白くなって来ました!(←個人的に)このジーク、カミラ、ロレンスの6年後部下三人組がジルを中心に、遂に結集した時、じんわり来てしまいました。巻き戻しの現在では「同僚」でも「仲間」でもない、一時的な利害関係だろうと、ふと「(この三人で居るのは)悪くない」と個々が胸の内に秘めた感想を抱いた事実がいいっ。「妙に落ち着く」だの「憎めない」だの、何だソレ!! くぅっ! すっごくいいなーっと思います。彼らに、二度と不幸な死と絶望に陥らず、平和な幸福が訪れて欲しい。望むはハッピーエンド! そして時間を遡っても、ジルの本質はジル以外の何者でもないのだから、彼らの、人々の、すべての上に君臨していて欲しい。……あ、ハディスは、まあ夫になるのは構わんですが、そこそこに大人しくしとけって感じです。いや、ホント、全くときめかないなーっと思うので。(←個人の感想です)そこそこに隣に居ればよろしいです。時々、威圧して来るとイラッとするヤツです。
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  • 貧乏男爵令嬢の領地改革~皇太子妃争いはごめんこうむります~

    よねやませつこ/富士とまと/すがはら竜

    わぁ。すてきーっ
    2024年1月21日
    これは目新しいファンタジーかもです。お話もさることながら、ドレスが絢爛豪華で美しーっ。(ま、眩しいっ)カラー表紙より中身の絵の方が緻密で綺麗です。作画すごい。素晴らしっ。見ていて飽きないっ。ミリアージュの微笑みが15歳とは思えないほど雄弁に語り、これはただの虐められキャラじゃない。ミリアージュが候補者の中で一番大人ですよ、大人。しっかり地に足が着いた知性と慈愛を持つお嬢様です。好感度高い。王太子が「国一番の美人」を指定したり、宰相の質問が意味深だったり、王室の物品の節約が謎だったり、気になる点は幾つも散りばめられ、この婚約者選定の意味は? 結末は? とても続きが気になってしまいます。ディラとリアの組み合わせも微笑ましく、正体は隠し合っても、飾らない本音で語り合える間柄って素敵ですよね。令嬢方の駆け引きや、ちょっと異彩を放っているファエカ嬢もかなり好き。好きな箇所が多過ぎて、これは久々に掘り出し物作品に出逢えたーっと大満足でした。3巻が待ち遠しい!
  • 中ボス令嬢は、退場後の人生を謳歌する(予定)。 【連載版】

    nishi/こる/Shabon

    無料3巻まで
    2024年1月21日
    1巻冒頭から「説明求む!」状態。右足が無くなった? それって大変、衝撃的な設定ですが、奪われた原因は? 侯爵家の男と何があったの? 2人の関係性は? 政略的な?? 婚約破棄しない真意はないの? 沽券って何よ、そこまで世間に義理立てする何があったんだよ。「色あせた」とか情緒的な云い回しせずに、はっきり解説してくださいな。何のストーリー説明もないまま物語が始まり、さくっと転生事実を受け入れて体力づくりを始めるヒロインと、それを献身的に支える口悪ヒーロー。いやいやいや。君ら、その前にやる事があるでしょう? まずは読者に詳細を教えてくれ。右足なんで無くなったの! そこからでしょう? 「奪われた」と云う以上、実は事故時の記憶がないとか矛盾しているでしょう? そもそも乙女ゲーも知らぬ元日本人・一般OLが、速攻、転生に順応出来る不自然さ。読者として置いてけぼり感、ハンパない。もう意味が判りません。ストレス溜りました……。
  • 弱気MAX令嬢なのに、辣腕婚約者様の賭けに乗ってしまった

    村田あじ/小田ヒロ/Tsubasa.v

    可愛さMAX
    2024年1月21日
    ヒーローに溺愛される純粋ヒロインとか、巷の作品では、その自己肯定感底辺、愛情無自覚、純真無垢なんてっ、あざとさMAXの辟易するワード群ですが、ピアは本当に控えめに云っても可愛いぃぃいっ。時々、ルーファスのアピールに小ボケしてしまうピアにクスっと笑ってしまいます。真面目で謙虚で真っ直ぐで友達想い。疑心暗鬼に自己嫌悪する姿も可愛い。スタン侯爵家の人々が寛容な訳ではない。ピアがピアたる所以の寛容だって判ります。ええっ。決してご都合的なヒロイン補正で成り立ってはいない。そう! ルーファスが恋に落ちるのも無理はない。溺愛上等っ。納得尽くしです。可愛いぃぃいいいっ。作画もすごく好き。幼少期、成長期のルーファス、ピア達と大人達の描き分け、表情豊かさ、犬も鼠も魅力的で虜です。難を云えば、ルーファスの髪型くらい。幼少期のマッシュヘアが成長しても、ずっと変わらずで、それはそれで可愛いのですが、茶会で見せてくれた前髪上げの姿を、もっと度々出して欲しいです! 原作挿絵に準拠されているのは判るのですがっ、前髪上げて色気を出しているルーファス様をもっと見たいなっ。さて4巻まで読了。また新たな賭けも始まった。ますます幸せ姿を見せつけて欲しい。そんな二人を見守る所存です。
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    0件
  • どクズな家族と別れる方法 天才の姉は実はダメ女。無能と言われた妹は救国の魔導士だった(コミック)

    洲鎌ウル/早田結

    1巻は
    ネタバレ
    2024年1月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ちょっとアメコミ風でリアル画寄りと云いますか、癖のある絵ですよね。ヒロインが虐められて傷を負うシーンなど、絵面的に、かなり壮絶な様相になっていて、冷や汗をかいてしまいます。そんな1巻では、深刻な家庭環境から一縷の望みを繋ぐヒロインの闘志がカッコいいシリアスな展開で、ぐいぐい引き込まれてしまいました。でも2巻から頻繁にギャグポジに移行し、1巻で見たヒロインの闘志が霧散した気がします。それだけ置かれた状況が平和になった証拠でもあり、ヒロイン本人には良い事の筈なのですが、読み手としては拍子抜けしてしまうくらい。幼少期、あれだけ苦労したものが、王族達の家族会議程度の問題に感化されて終わりなのかと。最早、ヒロインが飾り物の立ち位置になってしまったのは残念。確執があった姉との決着すら何もないとは。もっとヒロイン自身の運命を切り開く姿を見たかったです。もしかして、主人公ポジションからサブへ移動してしまっていたのでしょうか……?(2巻で感動したのは、終盤のサリエルでしょう。サリエルの話がなかったら、2巻で切っていました。)続く3巻からは、どうやら世代交代してお話が進む予感。楽しみです。
  • 地味で目立つのが嫌いな薬草姫は超絶美形の国王陛下に愛でられまくって後宮脱出できません

    山野辺りり/旭炬

    読後感、悪くはないが心に残るモノもない
    ネタバレ
    2024年1月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 旭炬さん目当てで、思わず購入してしまいました。お話は平凡です。世界各国の数百人の美女が居た後宮という設定が出てきただけでも、ふわっとしたゆるい世界観を感じます。物語序盤早々に、引きこもりモグラの筈のヒロインが、何故か饒舌に王とコミュニケーションとり溺愛を獲得してしまった時点で「めでたしめでたし」で終わっても良かったくらいに呆気ないハッピー進行です。以降、二人の関係を脅かす敵らしい敵も危険も不在、タイトルにある「薬草姫」は……一応は活用される場があるにはあるというくらいの微々たるもの。とんとん拍子で終わってしまい、も、盛り上がらない……。個人的にヒロインは婚姻後でも祖国来訪するなり、結婚式は各国からの来賓の祝福と共に、離れ離れになっていた国王夫妻と兄弟と再会する感動シーンの演出なり、祖国に触れる場面があっても良かったのでは?と序盤を読まされた読者として、盛大に肩透かしを食らってしまいました。彼女の「帰りたい」は、薄っぺらいものだなあと思います。まあ、主人公達が不幸や困難に陥って苦労する話は一切読みたくない!!という読者向けのお話かなと思います。
  • つがいの嫁入り ~異形の巫女は朱雀の当主に愛される~

    島くらげ

    無料分だけですが
    ネタバレ
    2024年1月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料分だけ読みました。虐げられてきた娘がスパダリ当主に嫁ぐパターン。……世の中で沢山出ている類似作品のひとつで、全くオリジナリティがなく、お話もキャラも魅力なく……。こういう作品をプッシュするとは、身内褒め過ぎます、シーモア様。 きちんと良い作品をお薦めして頂ける事を期待します。話については、当主男の行動心理が理解出来ないかな。ヒロインと出逢った後、家の権力でヒロインの素性と共に家庭事情まで調べあげる事は可能だったしょうに、出家の身支度を整えたヒロインを強引に儀の場に連れ出すわ、わざわざ「迎えに行く」と云い募って……(ココっ!! ココですよ!! あーっ!!)「実家」に帰してしまいます??? 何故、実家に帰すの? え? そもそもヒロイン、寺へ行く所だったのよ??それ邪魔したのよ? もっっのすごく無能男ですね!! 訳わからない。そのまま自分の家門へ連れ帰るか、せめて寺に行かせてあげなさいよ!! 迎えに行くなら寺に行きなさいよ!! 妹の嫉妬をあからさまに煽った挙句、不穏の種を撒いておいて、実家に帰す?! バカですか? バカなのですね? バカでしょうね!! ヒロインが無駄に陰謀に巻き込まれる展開はお前のせいですよ!! 頭悪い男ですね!! 家族にも民にも差別され虐げされるヒロインを救う俺様カッコイイですか? ここまで愚かで頭を使わない男を見た事がない!! と、嫌悪感を抱きました。続きは読まないです。
  • Laurus(ラウルス)異世界偏愛コミックアンソロジー

    漣ミサ/平尾リョウ/匈歌ハトリ/ヤマウチシズ/はやしね/此匙/藤也卓巳/コリス/バラ子/hi8mugi/瀬田せた/くろこだわに/なもなき/シギサワカヤ/さがら梨々/くにみつ/大野ツトム/やまくじら/あやめゴン太/緒里たばさ/おにお/ぶきやまいちこ/丸井シロ/和久ゆみ/ピアイ才/葉星ヒトミ/masha/黒咲練導/霜月えいと/鶴田謙二/樋上いたる/彗月サク/八十尋/雨銛/ゴゴちゃん/松本救助/伊藤ハチ/猫井ヤスユキ/喜来ユウ

    まにあっく
    2024年1月1日
    異世界【恋愛】ではなく、【偏愛】。という事で、アブノーマル系の異世界話でしょうか。お目当ての作家さんのお名前があったので2巻のみ購入しました。コミカルなギャクはあれども、オチは個人的好みのハッピーエンドやほのぼの系とは程遠く、もしかしたら一般的にも読み手を選ぶ系統かなと思うのですが、作家様方は、自由に描けるお題だったようで、大変楽しそうでした。2巻単品に関しては、相思相愛というより、一方的な「その愛(性癖)、クソ重いわ!!」を押し付けて、あっという間に成就させちゃっているパターンの作品が多かったかな。2巻に限ったお話かもしれませんが、1巻と3巻も似たパターンなのかな? でも美しい背景描写、笑顔から絶望まで豊かな表情のキャラ、その世界観に魅せられる筆力のお話もあり、「買って損した」感は少ないです。アンソロジーは本命1作、掘り出し1作あればお釣りが来ると信じています。そのくらいの譲歩と妥協がなければ、アンソロジーに手を出す行為自体、くじ運要素が強過ぎて、ツライ結果になりますよね……。そもそも単話販売して頂けたら……うう……うっ、何でもないです。
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  • 女王オフィーリアよ、己の死の謎を解け

    練間エリ/石田リンネ/ごもさわ

    ミステリー?
    ネタバレ
    2023年12月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ これどのあたりがミステリーなのですか? 「犯人は誰?」「わずか10日の命の刻限」と、読者もワクワク推理して楽しむ筈の過程が、蓋を開けてみれば、非常に薄くて読み応えが無く……私的意見ですが、これをミステリーに分類して欲しくはない。命の刻限も切迫感が全くない上に、逆転ざまぁ感もない、一体何処で盛り上がればよろしいのですか? そして犯人にも真相にも、ガッカリしました。これはないな。行き当たりばったりの計画性もなければ、動機もくだらない。出たよ、偶然で成り立つ密室設定に、お飾りの見取り図。実の無い戦争議論。呪いの肩透かし感と蛇足なファンタジー縛り。「なんだそれ」って感じです。2巻で終わってくれて良かった。いや、1巻読み切りでも良かった。作中には事件の伏線もなく、オフィーリアが勝手に都合よく真相に近付き、しょぼい事件解決状況。女王なのに臣下達や政敵を奸計に巻き込む能力もなく、ご都合的な排除の流れ、当て馬くんは魅力ないし、結局、王配の「死んでくれて有難う」真意も不明なまま。王配の彼の立場では、女王陛下が死んでしまえば、がっつり背後を固められた王弟が王座を取り、自分は地位を追われるだけなのですが? 何の有難うだよ。意味判らん。死に戻り彼女の方が魅力的って、意趣返ししていく心境も何だかねぇ……。1巻序盤の国葬シーンだけ、カッコ良かったと思います。ここで作品に対して、過度に期待してしまいましたから。
  • 落ちこぼれ衛士見習いの少年。(実は)最強最悪の暗殺者。 【連載版】

    マサイ/ミツコエユウ

    善人なイケメンが……
    ネタバレ
    2023年12月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 絵柄がすごく好きです。イルの能力の全貌も、夜の住人達の背景もお話の引きが気になってしまいます。小出ししつつ、新たな事件に巻き込まれていくのって、いいですねっ。題名で正体ばらしているけれども、それだけじゃなさそうって所が面白そう。暫く連載を追ってみる所存です。しかし、初回すぐに母親想いの善人イケメン少年が犠牲になり……その次もイケメンが……。(でも、「土葬してください」は、生き返りの不死フラグだったりしないかなと復活を期待してしまいますが)まあ……、少年漫画あるあるの、美少女、美女キャラは何故か生き残ってハーレムの如くレギュラー入りするが、イケメン系のレギュラー入りは無さそう。それか、敵側に配置か。まだまだ5巻まで読んだだけで、先は判りませんが、いろいろ妄想がはかどりそうです。続刊が楽しみです。
  • 死に戻り令嬢の仮初め結婚 ~二度目の人生は生真面目将軍と星獣もふもふ~

    日車メレ/ゆりはらあき

    あたたかなお話
    2023年11月12日
    絵もお話も温かい。素敵な新生活! 新居の内装を二人で見て回り、バルコニーでお茶をする場面が何とも云えない穏やかな雰囲気っ。生活様式も細かく描かれ、キャラやスーと星獣達の息遣いが聞こえてきそう。かなり好みです。ふくやまけいこ先生を髣髴とさせる生き生きとした描かれ方です。星獣スピカが前世で王太子達に何をされたのか、今世では再び逢えるのか、続きが待ち遠しくて、ハラハラします。スピカとセレストの頬ずりし合っている前世が可愛くて可愛くて可愛くて、早く巡り合いますようにと願わずにはいられません。スーも可愛いですよ。もちろんフィルがセレストの目線に合わせて、膝をつき「家族だよ」の云い方も優しい響きで好き。本当に、二人はお似合いですよー。涙出てしまった。絶対、幸せになれーっ。2巻でアンナ、モーリス夫妻が加入っ。このお二人の冷徹な表の顔に反して、いいひとっぷりにも、ほっこりしました。
  • 針子の乙女

    ゼロキ/雪村ゆに/竹岡美穂

    あー……うん……。
    ネタバレ
    2023年11月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 他の皆様の感想に頷きました。繊細で綺麗な絵なのに、肝心の服のデザインがダサい。特に前王の服、どうにかならないのでしょうか。百歩譲って普段着版は良しとして……王城の夜会に出席する礼服が最早、庶民レベル。何故、ダイヤ型のボタン。ハット帽も王族の風格なしです。家令達の服の方がマシ。(帽子は変ですが)ハーニャの立て襟ドレスは年配向けかハロウィンの安い魔女仮装に見えます。ユイのデザイン力は、父親と同レベルでは……。加護縫いシーンはとても素敵なのに、仕上がったドレスが重要な婚約宣言に相応しいレベルかは説得力がなくて残念です。前王妃達のドレスの方が素敵! そして、設定的にも腑に落ちない箇所が幾つかあり、そのひとつが、もしもユイが10歳当時に加護縫いが出来たなら、父親に道具として扱われて育っただろうと云われつつも、妹は何故か両親から道具扱いされず、溺愛だけされている点。更に、バツ2でユイより年上の息子がいるオッサン前王と15歳の少女の組み合わせ!! そこは相手はロダンじゃないんだ? 初対面そこそこの歳の差二人の婚約が当然のように「だから俺が必要なのか」と言い張るこの世界の常識に驚いたっ。最初、冗談かと思いました。お前は誰? きっとユイには、もっと相応しい相手役キャラが登場するんだろうと。え、マジでこのボサボサ頭の顎髭オッサンとくっつくのですか? 正気ですか? 婚約? 養女じゃダメなのですか?? ……まあ、いい。歳の差でも愛があればいい。いいですけれどもっ、既に過去の二人の前王妃に対する情愛が薄い様子を垣間見ますと、「ユイとなら真実の愛を紡げる」となったとしても、とても白々しく感じるだろうなあと思いました。あと、異世界転生設定、なくても良かったと思います。
  • 貧乏令嬢の勘違い聖女伝 ~お金のために努力してたら、王族ハーレムが出来ていました!?~

    遊行寺たま/馬路まんじ/ひさまくまこ

    最高ーーっでした!
    2023年11月3日
    そもそも王族ハーレムとか安っぽくタイトルに載っているのが良くない。読み手、選びますし。ウォルフくんは全然好みじゃないし、こんなのが付いて回りながら、ハーレム要員を集めていく話なら楽しくない!とか、大分敬遠していたのですが、ぐぐいっと読んでみたら、ハーレム関係ない! 関係なくて良き! 恋愛絡まないなら、ウォルフくんもいい相棒で、ほっこり見ていられる。自国の世直しっ骨太っ密度高いっ冒険話です! 4巻完結が惜しいです!良かったーっ。ソフィアの自己評価低さ、安全な逃げ道を模索しながらも奮闘していく姿が可愛いくて良かった。実際、彼女は身体能力が高いウォルフくんや規格外の魔力を持つヴィンセント達とは違う完全な凡人域の自己研鑽型。「今世では死にたくない」という妄執に囚われながらも、領地への深い愛情を礎に困難に立ち向かう冒険者。努力型の素敵なヒロインは大好きです! コミック完結なら続きは原作を読みますとも! コミック版の作画も最高でした! 戦闘場面もカッコ良く、子どもから、ぽよぽよお父様まで魅力たっぷりでした!原作2巻で初出のキャラやワンシーンを惜しみなく描かれている所に作画担当者の愛を感じます。
  • 王太子に婚約破棄されたので、もうバカのふりはやめようと思います

    南乃映月/狭山ひびき/硝音あや

    パンチが弱い
    2023年10月16日
    一気に3巻まで購入して後悔中……。バカなフリをしていたヒロインが、実は国政も左右する才能の持ち主だったと、社交界や貴族達の認識をひっくり返していく展開が面白い筈なのに、どうも……ヒロインのやる事が地味な意見行動程度に留まり、更に、この期に及んで「自分が動いては……」と遠慮の塊なので、最終的に物事が良い方向へ帰結しても、全く爽快感がなくて面白味が半減しています。しかも、ヒロイン1人が11年間、バカの演技をしていた程度で、城内で箝口令を敷かれている訳でも、黒い陰謀が関与した訳でも何でもない。会議や執務関連に携わる城勤めの大臣、家臣達は、彼女の有能さを昔から「女神!」と崇め奉っているままだというのに、バカと王族や貴族社会全体に認識されている設定は不自然です。反対派閥の貴族や侍女が無能さを流布した所で、執務に関わっている彼女の非凡さが、城外に漏れ出ない筈がないでしょうに。バカのふりを止めた後に、「初めて執務関係をやらせてみたら、実は出来る天才だった!?」というなら話は判るのですけれども、無理矢理な秘匿設定だなあと思いました。他国の王子の前ですら、あっさり有能さを披露しているのに、強引過ぎる。ちなみに、サイラス王子、顔面は綺麗ですが、常にタイツ姿と、膝をきゅっと寄せて座る姿が気になって仕方がなかったです。ヒロインが書類仕事で多忙な合間に、この第二王子は何か仕事しているのかな、暇そうだなあと、そこも気になりました。
  • わんこ系幼馴染の騎士が夫になりまして【合本版】

    ぽんぬ/百門一新/茲助

    オトギバナシ
    2023年9月24日
    可愛いわんこ系に振り切って描かれている絵柄が、とてもキャラに、よく似合っていて良かったです。もう「村人Aの少年という平民が騎士学校に~後に騎士に~あっという間に出世して隊長に~嫁も平民で~」と他の作品では障害しかない困難な人生設定を、さらっとクリアしてわんこラブラブしている所がっ、平和なお伽話風味で、ストレス無しです。どんな経緯か、有能執事が居て、主人に説教ツッコミしつつ、周囲の使用人達まで若夫婦に好意的な所もほのぼの感満載。可愛いなー。余すところなくアランとティナの二人の行く末を見守る事に一点集中出来た所が、ストレス無し(2回)でした。ティナの知らないアランの騎士顔もあるのか(ないのか)、ふわっと気になる余白もあり、この1冊で完結なら、綺麗にまとまっている感じで、私は満足しましたが、続刊予定もあるとか? 今後はティナがもっと愛を自覚するだの、ライバル出現だの、嫉妬覚えたて嫁と二人結ばれる~という読み飽きた展開だけですと、つまらなさそうかも……。変わった展開を期待します。まあ、既にエディーが結構引っ掻き回し役として、大変ウザかったので、今後は登場して欲しくはないと、正直思います。
  • ふくふくごはん(分冊版)

    水沢クロマル

    うっわ…
    2023年8月3日
    無料2話まで。周りの善意で成り立つ生活に感謝も自立心もない父親と意味不明な奇跡のぬいぐるみの忠告を悉く無視する娘の爆走っぷりに、ゾワっと鳥肌が立つ不快感です。ペットボトルのお茶も扱えない幼稚園児の娘が何故、カップ麺をそのままの容器と大人用箸で食べられるのか、基本的に服や髪リボンまで身支度が出来ていたり(父がやっているとは思えない)、靴も履けていたり、来たばかりの「よそのおうち」のトースターやコンロまで使えたり、分厚いフライパンをコンロに置けたり、意味不明な描写ばかり。そこまで器用な癖に、「幼い子ども」っぽく失敗するチグハグあざとさ感。作者の感覚に馴染めそうにないので、続きは断念です。
  • 転生先が少女漫画の白豚令嬢だった reBoooot!

    /桜あげは/ひだかなみ

    うう
    ネタバレ
    2023年8月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ リカルド、真面目でいい子なんですけど…いい子なのは分かるんだけど! 君じゃない。君じゃダメなんだー! 君じゃなくて、リュゼがいいんだー! って、リュゼ推しでした。リカルド相手だと、どうにも、せいぜい「同級生枠」の域を超えず、ラブ話と乖離していく所が推せない。桜あげは先生は、つくづくラブものを書くのに向いてないのだろうなあと、他の著書を読んだ時も思います。両思いになるまでは、メチャクチャ盛り上がって面白いけど、互いに気持ちが向いた途端、後が続かないと言いますか…。男女のお付き合いって何をさせたらいいの?(エロをやれという意味ではないですよ)、どんな気持ちを抱かせたらいいの? という感じに、スコーンと面白味が抜け落ちて、結局ダラダラ盛り上がらないものばかり。その点、リュゼは頭ひとつ抜けて、きちんと感情で動くキャラに見えたので、当て馬で終わるのは勿体ないと思う訳です。
  • 双子の姉が神子として引き取られて、私は捨てられたけど多分私が神子である。

    /池中織奈/カット

    お話のながれが、ゆっくりめ
    ネタバレ
    2023年7月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 原作未読。こちらは4巻まで読了。異種族の重いテーマの中で頑張る幼いレルンダとガイアスが可愛いし、応援したくなります。ただ、お話のテンポは、かなりゆっくりめなので完結するまで長そう。作画的にも、1巻の頃は、繊細な線で描かれていたのに、途中からフルデジタルにでも移行されたのか、とてもカクカク、ガタガタした線になっているのが気になりますし、ページ内で無駄にアップの大ゴマが乱発されている点も、余計に物語の尺度が引き伸ばされて展開が遅いという悪循環に陥っているようで、作品的に勿体ないと思います。精霊樹に巣食う魔物とも戦いも、原作ではもっと幻想的で迫力があるシーンだったのでは? 神子として、2つの異種族の人々の前で力を解放したレルンダ自身の告白は、後に大陸の人々にとって光闇の種となるものでは? もっと荘厳な場面であって欲しかったなあと思いました。何はともあれ、刊行ペースは致し方ないとは思いますが、物語は、サクサク進めて欲しいです。
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  • 猫耳メイドと少年王子

    さゆこ

    ケモ耳が可愛い
    ネタバレ
    2023年7月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 正直なところ、このロリショタな王子は全く好みではなくて、フランやアズさん、王宮の人々のほのぼの可愛さ目当てで読みました。フランとトパーズさんとの攻防が一番好きなシーンで、もっとドタバタと離宮勤めのメイド枠を死守!とか、やって欲しかったなあと思います。1巻で王子が冷遇されている謎、暗殺の標的となる陰謀の謎、国王の病の謎、フランの雇い主の謎、国外の獣人差別や犯罪、戦争、謎謎謎と先が気になるワードが多く出現していましたが、完結迄、読んだ感想としては、……結局のところ、「その程度で軽く済む話だったのか」と、拍子抜けする流れでした。政治だ戦争だ陰謀だとドロドロ展開になる事もなく、ほんわか平和な流れで安心して読み進められたとも云えますが、逆に簡単過ぎて物足りなさも感じます。シストの存在は匂わせ過ぎでしょう。完全に肩透かし状態でした。個人的に、このキャラの登場は要らないなあ……。王子がフランに惹かれた過程も、ちょっと説得力がない。意図的にフランを誘惑するくらいの腹黒さか利発さがあるのかと期待したら、特に何もなかった……。単に顔が綺麗なだけの何の力もない不幸少年だった。将来的に王としての資質が備わるのか心配になります。フランが頑張ってくれるでしょうけれど、王子は万倍も努力して欲しい。しかし、獣人達の絵が本当に可愛くて眼福でした。
  • Eランクの薬師

    鳴海マイカ/雪兎ざっく

    無料2巻だけ
    2023年7月23日
    世間を知らない田舎育ちの女の子が、自称勇者パーティに誘われてホイホイ付いて行き、散々、能力を搾取された後に捨てられたと。立派なお父様が、ある意味泣く案件。それでも、そこまでは百歩譲って良しとして、ここからのお話。魅了魔法から脱した後、この子の「人生の目的」って一体何でしたっけ?? そこ語られないの? 薬学の世界を探求したい? 強い冒険者になりたい? 薬を研究して生活費稼ぎたい? 冒険者として人々を救ってあげたい? 何か語って行動して。読者として応援してあげたいと思える彼女の自身の目標というものが、何も描かれていない不自然さ……。何がしたいんだ。単純にイケメンに流されて、イケメンに云われるまま冒険者ランク試験受けて、流されるままに、仕事にくっついているだけでは? 更に、父親が国中の人間の尊敬を集める薬師だと判明した所で、それが何か?? 先々でキャルが蘊蓄垂れる科白内容も面白くないです。カイルに簡単に篭絡されている所も恋愛要素が薄っすいし、心情面も深堀り皆無だし、勝手にくっついているだけの二人のやり取りなんて、しらーっとしてしまう。全キャラ同士の会話センスも単調で、一体何を楽しんだらいいのか判らないマンガでした……。
  • 後宮の錬金術妃 悪の華は黄金の恋を夢見る

    巻本梅実/岐川新/尾羊英

    あら。2巻完結。
    2023年7月23日
    あっという間に終わってしまって名残惜しいですが、綺麗にまとまっていました。だから2巻でも万々歳、かな。満足です。流麗な絵柄で、宮廷と市井の風景の華やかさに惹かれます。呂清と皇帝、少々童顔気味で、もっと切れ長目だったら男前だったなと、ちょっと思っていましたが、男らしくて良かった。白漣の木蓮に対する愛情の深さも、最後までブレず、木蓮当人にすら己の本音を隠し、そして周囲を欺く技、並大抵の才媛が出来る事ではないと思います。欲深い毒親共から、よくぞこんな素晴らしい女の子が真っ直ぐに育ったものです! 芯の通った女性には惚れますねっ。皇后となるのは、まさに、この人しかいないっ。
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  • 「赤毛の役立たず」とクビになった魔力なしの魔女ですが、「薬草の知識がハンパない!」と王立研究所に即採用されました。[ばら売り]

    天宮こなつ/糸加

    ん?
    2023年7月8日
    定番の追放系ざまぁ話なのでしょうが、職場の3人が何故ヒロインを追い出したいのか、よく分からなかった。雑務も人一倍こなす仕事量の多い子を追い出したら、その分、自分達の負担が増える事は自明の理でしょう? 経営破綻寸前で人員削減を余儀なく…でもなく、リスク必至の幼稚な嫌がらせを元に唐突な解雇とか、展開がごり押し過ぎなのでは。「役立たずのくせに、偉そうに」の台詞も意味不明です。見るからに気弱で素直なヒロインが、同僚達に誤解されるエピソードもないし、職場の人間、十代の意見がまかり通る所も、どんな子ども経営なのかと疑問ばかり感じます。でも素朴で優しい作品で好きです。
  • 【単話版】目が覚めたら投獄された悪女だった@COMIC

    橘歩空/皐月めい/いもいち

    表情豊か
    2023年7月1日
    表情豊かで可愛い。原作では幽閉の塔の詳しい描写がないので、え? 室内で薬草を育てている、だと? 日照環境あるの? とか、腕輪に紙とは? とか、説明不足が目立って、意味が判らない箇所が多かったので、補足して下さって有難うございます、作画担当様っ! クロードは原作と同じく、漫画でも解説キャラか、と笑ってしまいましたが。誰にも頼まれてもいないのに、状況説明やり過ぎでしょう。不自然な(笑)。でも本当に一コマ一コマ、ヴァイオレット(inソフィア)の表情が豊かで見ていて楽しいです。突発的に他人の身体に入っている状況に陥ったら……という、一般的なヒロインの反応を斜め上行く所が面白い。自分の身体がどうなったとか、先に思わないのかな? そっちよりふかふかお布団とごはんかーい! と、笑ってしまいました。不幸な境遇の割に、本人に悲愴さがなくて軽い。さくさく読めそうです。
  • 目が覚めたら投獄された悪女だった

    皐月めい/いもいち

    書き下ろしSSやオマケ付きでお得
    ネタバレ
    2023年7月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ コミックが綺麗で面白かったので原作へ~のパターンですが、個人的には可もなく不可もなく、でした。ヴァイオレット様への期待値が高過ぎたのかしら。もっと天才脳で出来る子だと思っていました。彼女が何を企んで入れ替わりを行ったのか、狙いは何なのか。周りの王族も貴族も国民も全人類が彼女の掌の上で踊らされてしまう至高のヒロイン。そんな期待がどんどん高まりながら読み進め……結果的に、まあ……はい。ただの「ヴァイオレット節」で喋るだけの18歳の少女でした。伯爵家を掌握する所など、一番面白くなりそうで、もっと詳しく読みたかったのに、割とサラッと流されてしまうし。それでも何だかんだと、ソフィアとの初対面迄がこの小説の最高潮でしたね。それ以降は、周囲に入れ替わりがあっさりバレていく過程とか、随所、展開の雑さが加速していませんか? 2人のヒロインの出逢いシーンは肩透かしだし、主要人物に簡単に面会出来ちゃったり、簡単に救出されたり、いまいち盛り上がらないなあーと思ってしまいました。シリアス面では、もっと過去の悲劇と心情も絡め、深堀りして下さっても良いのですよ? 存分にやってくださいませ。もう一人のヒロイン・ソフィアも御馳走と甘味に感謝している序盤は可愛かったかもしれないのですが、中盤以降は、お決まりの恋愛は鈍感、菓子好き、真実には都合よく辿り着けちゃう没個性キャラで魅力足りず。クロードに至っては、初登場から、逐一、説明くさい科白ばっかりだな! 解説モブキャラか! オイッ! って思ってました。どれも何処かの作品で読んだようなキャラばかりで、もっと肉体と精神を持つ人間キャラ達を描いて欲しかったなあと思います。
  • ラストカルテ -法獣医学者 当麻健匠の記憶-

    浅山わかび

    動物のお話は反則です
    2023年6月25日
    現時点では無料1巻のみ。死体の眼がとても綺麗に描かれ、生涯を終える彼らが最期に目に映した風景は何なのか。想像する健匠くんが印象的でした。想像が事実だったかは判らない。現場検証からの推測が当たっているかは判らない。でも死の世界に旅立った彼らが最期に眼にしたものが、どうか幸せな思い出でありますように……。動物を題材にしたお話というだけで、号泣ものですのに、どれも視点が美しい話。観察的な健匠くんの思考も、既存の専門知識に長けた茨戸くんも、将来の獣医師として立つ人間として突出した才能を有しているのだなあと思います。感情的にならず、大人ですら敵わない冷静な表情はヒューマンドラマではなく、ひと味変わった変異的な動物物語を創り出しているようで、ゾクゾクします。時折、自分が人間を見つめる動物側になったような錯覚を覚えてしまうほど不思議な感覚の物語。個人的に人間側として胸に詰まってしまったのはシマリスと黒猫のお話。自分が愛犬を亡くした時の事とシンクロしてしまって、どうにも泣かずにはいられませんでした。
    いいね
    0件
  • 洗脳執事

    浅山わかび

    作りが中途半端で何か惜しい…
    ネタバレ
    2023年6月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 2巻まで読みました。……そもそも「洗脳執事」という刺激的に見えるタイトルが良くないのかな。屋敷の人間すべてを掌握する不気味執事に立ち向かうお嬢様な図式が、早くも洗脳という強いワードに引きずられ、タイトルがこじ付けにしか見えないくらい1巻から破綻しています。万能で変人で友達欲しい孤独執事。手会い頭から速攻、苺ひとりにだけ素を見せる執事VS家族を正気に戻したいイイ子お嬢様との攻防。家族のキャラと設定は面白そうなのに、苺が美少女ヒロイン枠か、変顔ひとつ出来ない、まともにボケもツッコミも出来ない半端キャラで、肝心のギャグに振り切れず、一転して九鬼の奇行が簡単にツンデレ善人節に展開しても、彼の言葉は響かず、いい話のオチも全般的に浅い。入学早々、登校拒否クラスメイトのエピソード、赤髪幼馴染のエピソード、心情的に掘り下げて欲しい所が空回り気味。レギュラーキャラにもなれず、出オチ感がすごい……。打ち切りだったのか、2巻は駆け足で強引でした。よくあるあるの「実は幼い頃に~」「実は互いに~」……唐突でしたね。特に苺。そんなフリも記憶も作中、何処にも出て来なかったでしょうに。全体的にキャラのビジュアルはセンスいいですし、九鬼さんのビジュアル、妹のゆずちゃんにいたっては性格も好みだっただけに、勿体ない作りの作品に思えました。
  • 推しに没落させられたので仕返しする所存~悪役令嬢は辺境の町で溺愛されて困ってます~

    Ai/佐野雪奈

    早く巻で読みたい
    2023年6月25日
    分冊じゃなく巻読みしたいです。絵は味があって好きです。ちょっと10冊目の1Pみたいにキャラのお鼻が「いきなり何でイモ鼻?!」と誤認してしまいそうになるけれど。冒頭のお決まりの説明と都落ちはサクサク進むし、おバカなヒロインと天才的な囲い込み気質のヒーローのカプ。好物です。何故こんなにもセシルってば、常識の斜め上を行くエリアナを一途に慕い、粘着してしまうのだろう。スパダリ感も半端なくて、そんなセシルがすごくカッコいい。庶民暮らしの生活力がエリアナを上回っているのも彼の生い立ちを知れば当然なんだけれども、何年掛けて、エリアナとの暮らしを獲得したか考えれば、もう「愛」しかないよねっ! そして簡単に手を出せないんだよねっ! そうだよねっ! と口元が綻んでしまうわっ。幸せになれーっ。
  • 記憶喪失の侯爵様に溺愛されています これは偽りの幸福ですか?

    ここあ/春志乃/一花夜

    うーん……
    ネタバレ
    2023年6月25日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 丁寧な作画なのですが、全体的に表現が大人し過ぎて物足りない。原作は、もっとキャラ達が生き生きとしていますし、エルサ夫婦とウィリアムの主従関係ぶっ壊し具合が絶妙で、三人の掛け合いが本当に楽しかったです。その間に挟まれるリリアーナが無垢な天使!のように際立っていたりして、緩急メリハリがあって良い感じでした。ウィリアムの女嫌いの原因についても、「え。その程度の事で天使の妻を蔑ろに?! ポンコツかッッ!」と沸いた私の怒りを、エルサ夫妻が気持ちいいくらいウィリアムをぶった切ってくれましたし、ストレスなかったのですが……。コミックの方は意図せずとも全員をリリアーナレベルの「いい人」に描こうとして、逆に中途半端な消化不良のまま、もやもや感を抱えさせてくれます。エルサの叱責、フレデリックの毒舌、もっともっと迫力出してウィリアムを責めて欲しい。読んでいるこちら側の胸がスカッとするくらいに! 足りないっ! 足りないですよーっ! そしてエルサ夫妻のラブ具合もだだ漏れさせて、ニヤリとさせて欲しいのです!
    いいね
    0件
  • 初恋の灯を君へ

    オオトリ

    美しく儚い物語
    ネタバレ
    2023年6月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 蝋職人エイダンの作り出す蝋燭の灯が、幼い頃は屋敷の一室で、日常的な工房の一幕で、エリーが嫁ぐ旅立ちの往路で、エリーの終焉の地・隣国の王都で、二人が生きる時の流れを灯が語るかのように流れていきます。モノクロ画ですが、温もりの色彩が二人を全ページ照らし続けているような錯覚も覚えます。他の作品でオオトリ先生の事を知りましたが、オリジナル作品のストーリー構成も素晴らしい力量に見惚れてしまいます。単発の短いページ作品に、こんなにも情感豊かに語られるキャラの年月を詰めこんでいらっしゃるなんて……。簡単に泣かされてしまいました。身分違いだからこそ互いに打ち明けなかった初恋。でも……晩年のエリーの何とも云えない静かで美しい微笑みは、老齢ながら背筋は真っ直ぐ気品に溢れ、子孫への慈しみを持ち、彼女の長い人生はエイダンの蝋燭と共に歩んできた事が伺えます。予想通りの結末ですが、夫婦となり家族になるだけが幸福な結びではないと思います。二人はそれ以上に結ばれた想いがあると信じられるから。とても読んで良かったお話でした。泣かされましたけれども、良かった。好き! 涙止まりませんけれども!
  • ブサ猫に変えられた気弱令嬢ですが、最恐の軍人公爵に拾われて気絶寸前です【分冊版】(コミック)

    オオトリ/岡達英茉/日下コウ

    絵が美しい
    ネタバレ
    2023年6月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 続きが気になったので原作を読んで来ました。あちらの後にコミックを改めて読み直すと、マリーとラインハルトの細やかな表情とコマ運びなど、原作の圧倒的に足りない描写を10倍も補って下さっている事がよく判りました。ますます惚れてしまう。まずはブサ猫マリーの愛らしさよ……。下から仰ぐ口蓋とお鼻のフォルムが可愛い。子どもっぽい原作挿絵には無いマリー父や叔母様やサイモンの年相応のキャラ容姿も、本人達の性格やら人生観を背負った人間味が溢れて素敵。惚れてしまうっ。(二回)マリーがぽちゃぽちゃ感控えめですが、ツンっと目尻が跳ねあがった切れ長目、しゅんっと伏せた時の表情には、深刻な諸事情が伺えるような説得力あり、好き。そして何といっても、大人っぽく無表情なラインハルトがブサ猫マリーに対して垣間見せる優しい蕩けるような眼差しっ。マリーにはこんなにも表情豊かでっ!!! 何だろう。この包容の破壊力。街に放り出された孤独な猫に傘を差し出す聖人がここにっ。このページとかあのページとかっ、息を飲んでしまうーっ惚れてしまうやろがーっっ!!!!(三回)うわーわわー。ごろごろ転がり悶絶してしまうーっ。 作画担当様、すごいっ、すごいです!! 続刊心待ちにしております。
  • ブサ猫に変えられた気弱令嬢ですが、最恐の軍人公爵に拾われて気絶寸前です

    岡達英茉/日下コウ

    努力知らずのヒロイン
    ネタバレ
    2023年6月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 素敵なコミックから続きが気になって、原作に手を出してしまいました……がっ!、他の方のレビューに激しく二度頷き、序盤の異母妹の糾弾に正統性を感じてしまいましたっ。自分磨きの努力をせず、愛情をくれない父と婚約者が悪いと思っているヒロインかーっ。図々しいですね。元帥とのやり取りで楽しかったのはコミック効果もあって、ブサ猫の所まで。人間に戻ってからは、(「美しい」なんて誰も云っていないけれど)痩せて眼鏡要らずの特典が付与され、都合よい元帥の溺愛までオマケで付いてくる。二人の会話があまり面白くないと云いますか……両者の気持ちが向き合っていく流れもあっさり……。「元帥は前からマリーが好きでした」エピソードは、やはりヒロイン何もしていないよね?という印象ばかり強くなって、ときめき度ゼロです。夜会の秘密のメッセージのやり取りから始まる事を期待しました。猫にうっとりしている元帥の方が楽しかったですね。ヒロイン自身も、もっと云えば、「自分で変わらなきゃ」と決心した割には、夜会でちょっと貴族とお喋り出来た程度で、何の人脈が作れたと? 「子爵家は私が継ぎます」って、貴女、激甘な叔母や、紅茶館でお茶するだけの生活なのに、領地管理の勉強でもした事があります? 父親に一方的な要求を突きつける姿は、ちょっと不快。自分の努力なさを棚に上げすぎでしょう? 後半の展開も自身の家へ侵入する彼女の作戦が全く理解出来ない。義妹の外出後、堂々と正面玄関から入れば良いだけでは……。と、彼女は一生ブサ猫で活躍した方が愛らしかったと本気で思いました。あと、挿絵もひょろひょろとした子どもっぽい絵で、ぽちゃぽちゃは何処にあったのか謎でした。
  • 悪役令嬢は暗殺者を誘惑する

    せんりょう静/マチバリ

    Web小説から
    ネタバレ
    2023年6月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 自分の中ではTOP10に入るくらい好きでした。人間性の善悪に対して真理を突き、己の生を進むヒロインの崇高さに見惚れずにはいられません。そしてヴェラルテとノイン。真に肉体を結ぶ事なく、互いを縛り、精神的に離れられなくなっていく関係性は、恋や愛と呼ぶにはもっと濃く深い感情が澱のように沈み、層と成していく心。世間は「罪」と蔑み、いつ2人が共に破滅に堕ちていくのか、或いは救いはあるのか、読者として祈るようにエンディングまで読み進めた記憶があります。でも決して泥沼な鬱がメインではなく、丁寧で正統展開に、心踊る面白さもある。痛快でありながら、やはり何処かで2人の未来に不安を抱き続けてしまう読者の自分が居る。本当に2人が尊くて尊くて、一体この感情を何と呼ぼう? この心理的揺さぶりが上手な原作者さんだと思います。ですから、このコミカライズは…画風自体、合っていませんし、画力も華も足らない事が無念です。再三、痛感する事ですが、作画だけで人気が出る薄い内容の作品が多い中で、こうした重厚な物語の魅力が100%引き出されない出版は、不幸だと思います。
  • ごめんあそばせ、殿方様! ~100人のイケメンとのフラグはすべて折らせていただきます~

    セロタ/マキムラK

    ん? んん
    ネタバレ
    2023年6月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 原作未読。マンガは3巻で完結ですか? 攻略対象100人設定は、さすがに限界があるのかな。まだ続いても良いような終わり方。原作では100人登場します? しないなら、何故そんな数字にしたんだとツッコミたいですが、そこだけは気になる。でもこのコミカライズのオマケの最終話では、今後もこんなパターンが続くよ! という気配を感じましたから、ダラダラ続くよりは、あっさり一区切り終了で良かったのかな。潔い綺麗な終わり方です。別に王子とくっついて欲しい要求も沸かない。(←ええ。これっぽっちも)全体的に恋愛フラグへし折り一直線に振り切るヒロインの策士っぷりが新鮮で面白かった。ただ……絵に関しては、上手ですが、……転生前は男性か女性か未だに判らないし(女性なんだろうなとは思いますが)、全登場キャラ顔すべてがどぎついと云いますか……何処のコマでも表情が乏しくギラギラした目にやり過ぎ感を感じてしまって、好みが分かれるかと思います。個人的には少々苦手な絵柄……。もう少しひとりひとり表情豊かで、マイルド風味な絵柄の作画担当さんだったら、もっと楽しめたかなと思います。
  • 王妃様が男だと気づいた私が、全力で隠蔽工作させていただきます! 【連載版】

    桂実/梨沙/まろ

    お口が、おっきいですね
    ネタバレ
    2023年4月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 単話1、2話の段階では、カレンが大口開けっ放しで騒ぐだけの様子がウザかったのですがっ。でも何故グレース妃が少年の身体で婚姻に至ったのか、その理由が知りたくて、続きを読み進めてみたら、話はそんな単純なモノではなく、ヒューゴ王の人間味溢れる魅力やカレン本人も知らない自身の秘密と、どんどんお話の深みが引き出されて面白くなって来ました。村娘カレンは、たった登城5日目とは思えない才能を早々に発揮。愛読書を抱えて、キャッキャしているだけの小娘だったのにっ。グレースとヒューゴの経緯を知ってから、グレースの為に目覚ましく急成長していきます。……いやホントに、あれ? たった5日ですよね? ま、まあ、いいや。まだ伸びしろがある段階だし。逆に粛々とした彼女が物足りなくて、地が出た瞬間にホッとするほど。またグレースとカレンを繋ぐヒューゴ王も高貴な王様とは思えない程、独特の感性の持ち主で、この人が居るからこそ、少年王妃、秘密侍女のバランスが取れているのだなあと思います。大胆で優しく明朗闊達、身分より才を尊ぶ民の味方、そして美青年っ。今後の展開が楽しみです。
  • 恋唄う蝶は四つ花に舞う

    かづか将来

    何もかもが物足りない物語
    ネタバレ
    2023年3月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻前半迄は面白かったのですが……以降は全般的に物足りないお話。そもそも蝶の役割が「観光大使」だと? 作者の解説を読んで、そ、そうなのか。過度な期待を寄せてゴメンナサイ、でした。国の陰謀も世界崩壊の危機も無いし、呆気なく3人が出逢った後は、「転生してまで出逢えた運命」みたいな真剣さもナイナイ。ドラマ性の面で特筆する所が本当に何もない。カナの恋も、前世ではあの人、今世ではあの人、それがダメなら最後は弟って、どうも彼女の恋愛脳のゆるさに応援する気にもなれず……。姉弟でも、せめて義理姉弟且つ、レイがカナに対して姉以上の感情を抱いていたとか、過度なシスコンだったとか、なんでもいいっ。きちんとした根拠があれば納得出来たし、個人的に救いがあったのに。レイもカナも「家族だから!」という強い思いの描写もなく、ペラペラで、とにかくキャラの心情が薄いなー……と落胆しました。ハナと茜も、それに付随して、とても悲しい別れの筈なのに、何となくサラッと読めてしまって、泣けなかった。それら散見した不足部分を最終解説で、「作者はここまでキャラ達の設定を考えていました」的に、ちょこっと補足されても、ね?……話として、きちんと読ませて欲しかった部分です。「消化不良で物足りない」の一言に尽きます。
  • 銀曜日のおとぎばなし

    萩岩睦美

    懐かしき絵本世界
    ネタバレ
    2023年2月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 当時りぼん3月号の表紙のポーがすごく可愛くて、初めて少女漫画雑誌なるものを買い、私の漫画人生は、ここから始まりました。萩岩先生の素敵な付録イラストも大好きで、特に人参模様のレターセットは、長い間大切にしていました。画像検索したら、……ああ懐かしい。うわー。当時あれもこれも持ってた!! 子どもの頃の私っ。何故、未使用で保管していなかったんだっ。今この手のひらの上に乗せたい!! と思ってしまいます。本当に愛らしいイラスト!!! さて、1巻~3巻までが第一部。以下、4~6巻で、第二部が掲載されています。実は、最終巻のラスト……当時はこれで連載終了とは思っていませんでした。終わり方としては、「別れ」と「再会」と、不確かな約束の形で描かれているような気がします。読み方によっては、またいつでも逢える再会の明るい未来にも見え、または、いつかの別れを予感させているようにも見え……数十年後の今、やはり後者と捉えて淋しさを感じて泣いてしまいます。いや……。そうではないですね。「読者として」、スコットとポーの二人を、ずっとずっと見守りたかったから。二人とのお別れが「読者として」淋しかったから。この涙は、そういう事なのかもしれません。素敵な素敵な物語。でも「おわり」の文字が淋しくて淋しくてたまらない。
  • 地味で目立たない私は、今日で終わりにします。

    住吉文子/大森蜜柑/れいた

    コスプレ設定は
    ネタバレ
    2023年2月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ コスプレイヤー設定……少なくともカラコンが存在しない世界で、別人設定になれる程、顔面が変わるとは思えないかなあと思ったりしますが、お話自体は好きです。恋模様は、ラナが「よくも無抵抗の女性に暴力をっ!」と幼馴染のエヴァンスを見限り、「自分に相談もなく勝手にっ……!!」と、あっさりウィルを切り捨てている所、「Σおいっ!」とツッコみたいですが、シンが好きなので、まあ良しっです。(しかし、このヒロインには一度でも過ちを犯したら、永遠に恋心を切られてしまう所が恐ろしい)原作は未読なのですが、自分が最も気になる人物がアーロン。彼、一体何者なのか、妙に思わせぶりな言動を連発するので、これは原作も手を出さないとダメかなーと悩みます。初登場から個性的なレギュラー顔をしているのに、4巻まで活躍がなかったヒューバートの例を見ると、ちゃんと原作者様の意図があって行動しているキャラだと思いたいのですが、悩みますねー。
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  • 後宮も二度目なら

    中村颯希/新井テル子

    作者買い
    ネタバレ
    2023年1月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「ふつつかな~」のプロトタイプのような、ちょっと世界観やキャラに通じるモノがあります。こちらの作品は、ほんのりラブがありますけれども、個人的には、……まあ、どちらの男もヒロインとくっついて欲しくはないかなと思いました。たった一度の過ちが永遠に許せないと思っている訳ではないのですが、彼らの行動や考え方が総じて軽くて、応援する要素が見当たらない。珠珠、からかわれてばかり。「こんな性格だから許せ」みたいな事を免罪符にされましても、ね? お前らにラブを語る資格無しッ!と思いました。大の男が取り合い寸前の最後の時だけ、揃いも揃って好きな女に優しさと未練を見せるのは、何だかねぇ……。物足りなくないです? 物語や珠珠に関しては、揺籃の儀の選抜状況が終盤に近付く頃には、ごり押し展開過ぎて、さすがに周囲の曲解があざとい。ラストの関係者全員が集まって、語り合い出す締め方も……黒幕は早々に判明しているから目新しい告解も無きに等しいし、今更、ここで皆様、のんびり立ち話でもしていらっしゃるのですか? そんな不足感を感じるお話でしたが、個人的にエピローグの宇航さんの所作に不覚にもときめいてしまいました。え、何その愛情が漏れるような優しさは何ですか。深読みしていいの?! モブもモブ。登場数30Pも満たないくらいの脇キャラですが、ときめいてしまいましたっ。(2回)そうだよ。コレだよ。こういうのだよ! 何で肝心のヒーロー達には、コレが無いのでしょうねっ! 口先だけのポンコツどもめ……。
  • 光が死んだ夏

    モクモクれん

    名作になりそうな予感
    2023年1月15日
    この物語の終結は、何処へ向かうのか、全く予想がつかない。真夏の太陽の眩しさ、家屋の日陰、森と生物の息遣いと湿ろうしい暗さ、光の中にいる「ナニカ」が光の記憶、肌と汗、声と視線、「ヒト」として体験する悦びは、全て無垢な魂のよう。それと同時に生存本能に飢えた「モノ」を内包しているかのよう。「ナニカ」は、一体何でしょう。とある田舎の集落の迷信で伝えられた「呪い」とか「怨霊」とか、はたまた「未確認生物」とか、ただ死んだ光本人が抱いていた、よしきに対する感情以上に、よしきに執着するようになった「ナニカ」を現代社会の大人達は畏怖している事実。よしきの行動が破滅へ向かうのか不安を煽り続けます。この二人を最後まで見届けたいと思いますので、最終巻迄、読みたい。3巻が待ち遠しいです。冬に読んでも、春に読んでも、この真夏の世界は、いつでも脳内に蘇る事、間違いないでしょうから。
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  • 真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです 分冊版

    松もくば/鬱沢色素/ぷきゅのすけ

    よくある話
    2023年1月2日
    いつも思うのですが、「婚約破棄」だの「国外追放」だの、王子が吠えただけで、何故それが断行される流れなのか謎です。王様は何をしていますのやら。その他、聖女のヒロインは、相手が「イケメン」というだけで、すぐ顔を赤くしてユラユラしている所、ちょろすぎ。更に自分が国外に出た後、滅亡級の厄災が起きると知りながら、親切にしてくれた騎士団長と御者を、あっさり見送るあたり、恩知らずにも程があるのでは。絵柄は少年向けで、美少女もイケメンを描くのも苦手な人なのかなと思います。
  • 悪夢から目覚めた傲慢令嬢はやり直しを模索中(コミック) 分冊版

    上原誠/もり

    原作
    ネタバレ
    2022年12月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ web原作から読んでいる作品。ファラーラ嬢って、勝手に黒髪のイメージだったので、金髪に猫目の外見を意外に思ってしまったのですが、可愛い。Webでは、更に傲慢令嬢の割に、周囲の期待と補正レベルが高過ぎる為に、当人があわあわしていて、殿下もグイグイ押して来る溺愛っぷりのような印象もあったのですが、勘違いだったかな。ファラーラ嬢の一人称で進行していないから、あわあわ部分が割愛されているのかな。こちらはこちらで正義感が強く、芯が通った令嬢の印象で凛々しいです。時々、合間に入る蝶子さんパートはどちらが小説と現実なのか、全くの共鳴しているだけの別人なのか、平行世界の存在自体が不明。なんとなーく蝶子さんの歩む道が、昭和の昼ドラみたいな印象という事もあって、物語的にも蛇足に感じる一面です。コミカライズは何処まで描く予定か、気になります。
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  • 御曹司、ワケありの庶民をお気に召す。

    やまとかな

    「まさかの事態になりました。」
    ネタバレ
    2022年12月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ……いえ、予想通りです。ごちそうさまです。素直な絵柄は割と好きですが、キャラ的に御曹司の魅力が薄いです。ペラッペラッです。スパダリを期待した訳ではないけれど、あまりにも、ただのおバカなお子様暴君で惹かれるものはないし……見合いに女連れて行けば~なんて、もっと頭使えボンボンがっ。平凡庶民の25歳OL連れて行った所で、ヒロイン自身のハードルがメッチャ撥ね上がりますやん。どんな苦行させられんだよ好きでもない親の肩書以外何も魅力ないお前如きのために!ここからお前相手に恋して貰えると思うなよ! です。まあ、簡単に堕ちる仕様な漫画なのでしょうけれど。ヒロインは一回でも何回でも、こんな男フッてしまえばいいです。そうして、せめて半人前になるまで教育してやればいいです。25歳の時間をこんなボンボンに浪費するのは、むなしい気がしますがっ。
  • 僕の可愛い婚約者の為ならば。【単行本版】

    三槻ぱぶろ/ユウキ

    可愛い溺愛
    ネタバレ
    2022年12月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 絵は荒いし、描き下ろし多数とは2PのSS、キャラ紹介ラフ3P、作画者の裏話ラフ数P、内容と話数の割にお値段がお高め……ではありますがっ。可愛いくて、他サイトの更新を追っかけていました。話売りのカラー表紙は(この単行本版では白黒)幼いエリオットとフランシーヌの神画が(時々、作画崩れあり)見られて幸せ。転生ヒロインが原作改変に空回り奔走するパターンに、いい加減飽き飽きしている自分としては、たまには攻略対象キャラ本人が転生関係なく、勝手に自我を持ち、自分の婚約者を溺愛していくパターンもアリかなと思います。(そもそも、この漫画、乙女ゲー設定いらなくね?とも思いますが)1巻冒頭の出オチ転生ヒロイン登場(乙女ゲー開始)以前の幼少期時代のエリオットとフランシーヌの話が、まだまだ続くようです。他社にも似た作品がありますが、こちらのヒロインはフランシーヌのお転婆さと純粋な性格が本当に可愛らしい! エリオットもただの腹黒天才肌かと思いきや、元々は地味に努力を重ねて知識を積み上げた少年。フランシーヌの両親、伯爵夫妻に礼儀を尽くす実直さにも好感度高いです。二人がもっと個性を出して、すくすく育つ所が見られたらいいなと思います。まだ様子見です。
  • 婚約破棄された悪役令嬢はチートタヌキと組んでショタ王子を盛り立てます! コミック版(分冊版)

    緒方しろ/女騎士館

    た、たぬき!
    ネタバレ
    2022年11月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 可愛いー。たぬき! 転生物でタヌキと悪役令嬢の組み合わせとは新しいですねっ。しかもタヌキを連れた令嬢と周囲の温度差が逆に軽くギャグになっている所が面白い。タヌキは読者ウケの姿だけで、実際はチート魔法で〜にもならず、どうやらタヌキの中身は、この世界の原作も知らぬ、オタクとは無縁の一般人転生者らしい。この知識能力とレセディ嬢の婚活と、どうやって結びついて展開していくのか予想がつかない! 絵も生き生きとして老若男女の表情も可愛いし、レセディ嬢の父親の説教は気にするのに、あっさり潔い性格も楽しい。恋愛は、ほんのり程度で、マダマ殿下周辺の陰謀事件を解決していって欲しいなと思います。暫く続きを追っていくつもりです。
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  • 死に戻りの幸薄令嬢、今世では最恐ラスボスお義兄様に溺愛されてます

    山いも三太郎/柚子れもん

    オルタンシア! か、可愛い!
    ネタバレ
    2022年11月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 死に戻り令嬢。お兄様の心の内が読めなくて、あわあわ、おろおろしているオルタンシアが可愛い! 中身は16歳でも、たった16歳! まだまだ子ども! 読者の自分もジェラールの心が全く判らないから、なかなかスリリングです。お兄様、次はどんな反応を返してくれるのですか!と。突き刺す冷酷な眼差しが効果増大。続きが楽しみです。回帰前に悪堕ちしたジェラールがオルタンシアに、本当は、どんな感情を抱いていたのかも気になる所。オルタンシアにとっては、ジェラールの存在そのものがトラウマになっている様子が、よく判る。そこを頑張っているんだよねっ偉いねって、応援したくなります!
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  • 元、落ちこぼれ公爵令嬢です。THE COMIC

    一分咲/白鳥うしお

    うーん
    ネタバレ
    2022年11月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 丁寧な絵なのですが、何だか…。華が無いキャラ絵で、下手するとクレアとヴィークが姉弟に見えてしまう。魔力場面では、キャラがポーズをとっているだけで、何が起きているのか絵面が判りづらい。事後の台詞で解説されて、「ああ、そうなんだ…」と飲み込むしかない程度。しかし作画だけではなく、原作にも問題はありそうです。クレアの気品と容姿に魅了された人々、果ては宮中の貴族や王様迄、即落ちだなんて、ヒロイン設定がちょろ過ぎません? 正体不明の他国の少女を何故「気品が〜」の印象だけで、安易に周りが彼女を援助してしまうのか、ご都合過ぎます。でなければ、作画担当は、万倍もクレアの魅力に説得力を持たせないといけないのでは! 夜会のドレスアップも地味、本人も地味。所作も挨拶も凡人レベルにしか見えない。(そして、やはり並ぶヴィークと顔が似ている…。)1〜3巻終盤までは、正直.話しの流れも退屈でした。3巻終盤以降からが動きが出た気がします。この回帰の為に安易な展開でサラッと流されて来たのなら、我慢出来るかなと思えて来ました。でも乙女ゲームや小説の展開では、こうだった!と、ヒロインが独りよがりで暴走するパターンは好きではないので、もう暫く様子見です。
  • 【単話】結界師の一輪華

    おだやか/クレハ/ボダックス

    葉月さん、可哀想
    2022年10月10日
    作者の嗜好が偏っているのか、鬼の花嫁と同じ。中学生脳と云うか、ハイスペ男子の嫁が作者の憧れなのか、またもや、テンプレ展開。両親に虐げられた…? 兄弟比べて無関心且つ買い与える物の格差が常識な親など、世間には幾らでも居ますが? ごろごろオヤツ三昧、一般家庭より裕福な環境のお嬢様暮らし。更に放任を代価に自由と努力不要の能力まで降って湧いた訳ですが? 不幸顔して「〜して貰えなかった」と卑屈に拗ねる華は応援しづらい。過度な重圧と過酷な修練を課せられ、耐え忍びながら成果を出して来た葉月の方が数万倍も尊敬出来る。努力無しには磨かれなかった才能でしょう? 華達の家は所詮、分家なのだから、権力とは無縁の人望を持つ葉月は、本人の資質が素晴らしい証拠。こっちがヒロインになるべき! そして、なんちゃってハイスペ男。力を間近で目撃しないと自分の伴侶対象が分からないのか。迎えの時も、肩書きだけの会話能力や所作が半端で、中身ペラペラなキャラ付けが端々に見え隠れするあたり、作者はもっとハイスペ男子を研究した方が良いのでは?と思いました。
  • 純愛の業火

    荷鴣/Ciel

    所々ピュアさが良い
    ネタバレ
    2022年8月21日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 荷鴣作品歴代1位を冠するおサルなヒーロー……です。若干引いた。ヒロインが意識失った時も寝ている時も記憶が混濁している時も故意に失神させた時も……そうか。……そうか。やめてあげて…もう。作者定番の無知故の天使なお姫様、貞操観念<愛する少女は除く>鉄壁ヒーロー、狂王の支配国。巻数増える毎に、手癖で書いてしまっているのではと思うくらい似た設定パターンが著作で続くのが残念です。赤髪の悪女は、今作は登場しないけれども、いっそヒロインを赤髪に。せめて髪と目のカラーリングを変えて欲しいくらい。作者の好みが徹底しているのでしょうか……。偏っているよ、もうっもうっ。でも、総合的にラストシーンのピュアさが眩しい。そこへ辿り着く迄の肉獣の腐敗した世界に降り注いだ一筋の光。ここだけ浄化されたシーン。何でラストだけなの。くっそ。これじゃあ嫌いになれない。主役二人だけの、またまたご都合的っ! でもイイ! あっさりはあっさりです。期待させて、ぽーんと放りあげられたままのボールのよう。しかし、その向こうに美しい平和を垣間見せる筆力にやられてしまう。まったくもうっ!って感じです。
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  • 復讐を誓った白猫は竜王の膝の上で惰眠をむさぼる

    あき/クレハ/ヤミーゴ

    もうウンザリする
    ネタバレ
    2022年8月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ノベルのイラストより、断然あきさんの絵が好みで、猫のルリは可愛いしで、うっとりしながら読み進めてきましたが。が! 4巻何だコレ! 長らく最新刊を待っていましたけれども! これストレス溜まりません?! あさひも迷惑の根源で、そうだけど! ルリもだ! ルリだって、猫化の秘密を明かせば、周りの優しい人達を苦労に巻き込まなくて済むのに! 「言いづらい」って、それだけの事かよ!! 1人の娘さんが罰せられたよ! 勘違いの夢を見させてしまったのは自分だよ! もうイライラし通しだった!!
  • 聖女のはずが、どうやら乗っ取られました

    吉高花(「オーバーラップノベルスf」刊)/じさま/

    もっとこう…
    2022年8月6日
    加護スキルの神父と治療院に身を寄せた所迄は面白かったし、魔獣も不屈の精神を持つヒロインも大歓迎だったのですが、あっさり将軍が登場してからは…国間の戦争予兆もグダグダのポンコツ恋愛ルートに脱線しまくり。そして、この2人のやり取りの魅力の無さよ、勘弁して。将軍の死の話が遅々と進まないし、ヒロインが「好きかも。でも言えない」とか恋愛音痴脳も、そんな展開、期待していない。演出も妙に古くさくて、貴方もただのヒロインか。もっと骨のある子かと期待し過ぎてごめんなさい、です。ヒメ介入がいいスパイスではありますけれど、ヒロインとヒーローのキャラの薄さに、実に勿体ない敵キャラだなと思います。あと、個人的な意見ですが、このヒーローに惚れるヒロイン達が分からない。ちょろっと顔出ししているテイマーさんの方が気になっています。もっと彼に出番はないの? キャラデザが好み!
  • 暗殺後宮~暗殺女官・花鈴はゆったり生きたい~

    緒里たばさ

    絵の素晴らしさ
    ネタバレ
    2022年7月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大迫力な画面に陶酔してしまいます。花鈴の真っ直ぐで不器用な性格が健気で可愛い。お友達を作って、普通の女の子として生きたいのに、何故か悪事と陰謀事件に、大なり小なり、巻き込まれてしまう不憫な才能。いや、後宮に来た時点で既に、父・王晧と長兄達、王家の手の上で転がされてしまっているのかな。でも、悪徳と名高い王家は腐敗している皇宮を正道に正さんが為、敢えて悪を担う闇一族なのではと匂わせている所が、見どころのひとつかもしれません。非道だが正道。他の兄弟も是非登場して欲しいです。個人的には光姫長公主様が推し。悪女に見えて、芯が通った強い美姫は、もう推すしかないっ。美しい! 実兄達の不審死の真相が暴かれた日には、あるいは何かしら事件を挟んで花鈴陣営に取り込まれ、最終的に異母弟の皇帝と和解してくれるならっ、いいのになあ……と願います。
  • 引きこもり箱入令嬢の結婚

    原口真成/北乃ゆうひ/間明田

    箱の発想が面白い
    ネタバレ
    2022年7月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻までは「箱」という意外性が面白くて、最新刊2巻も即買いしたのですが、2巻は微妙でした。箱能力がチート過ぎる点と、ヒロインの恵まれ過ぎる環境が鼻につくと云いますか……、周囲の理解と協力に対して感謝が乏しい利己的さにイラっと来ました。カチーナさん、そこまで恩義を感じる主人かなと不憫に思う。(実質、助けたのはヒロインパパなのでは?)王子も大概、楽観的な平和脳だし、キャラ顔的に王子風味が薄くて、魅力がイマイチ。主要人物の名前がコーヒー関連なセンスもよく判らない。ヒロインは、大人の裏顔、他所の貴族の娘に突かれたくらいで、人生の悲劇顔になってるんじゃありませんよ。家格も財産も優しい両親の愛情も容姿も十分に持て余すくらい恵まれている子が。その箱、速攻潰して、世の悲劇のヒロイン達に謝って来いと思ってしまうくらい応援しづらい。盗聴も引きます。自分以外の人類にはプライバシーの人権がないとでも? 何でしょう。このモヤっと感。それにしても王子の魔法能力が明かされていなかったり、第一王子派の不穏な動きも気になる点はまだあります。
  • ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~

    尾羊英/中村颯希/ゆき哉

    だって女の子なんだもん
    ネタバレ
    2022年7月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 顔面偏差値だけ高いダメンズ2人、形無し! 玲琳と彗月が進む先の障害(物理)でしかない。(笑)もう邪魔。(笑)このお話はそもそも恋愛モノじゃないですよね。友情モノですよね。そう信じています! 痛快で元気にさせて貰えると同時に、物語の軸がしっかりしているから読み解きが面白い。キャラの個性にものめりこんで応援したくなりますし、玲琳と彗月と莉莉と冬雪。この四人で仲良く雛宮で暮らして欲しい。莉莉の遠慮ないツッコミ説教、玲琳のポジティブ根性論、苛烈に見えて繊細な彗月の脆さ、忠義一徹の冬雪。四人一緒に顔を合わせて揃う日が待ち遠しいです。個人的には清佳様も凛とした正義感が清々しくて好きです。原作全巻を先読み、今後も連載版と共に両方購入して追いかけていこうと思っています。
  • 売られた辺境伯令嬢は隣国の王太子に溺愛される

    小椋あん/COMIC ROOM

    ん。……んー……
    ネタバレ
    2022年7月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 4巻までは、お父様はイケオジだし、兄を取り戻しに敵軍へ乗り込むヒロインの気高さに惚れ込んだ。……のですが、王太子が登場してから、どうも早々に展開が緩い。「王太子妃に迎える」って、長年、国境沿いの戦争相手の敵国の令嬢相手に、王の認可もなく独断が成り立つのですか? 遠征先の正式でもない婚約に「初夜」を始めようとする王太子、頭おかしくない? ヒロインの敵国での身分的立場をしっかり確立してあげてから、手を出しなさいよ。そこどうなってんの? 帝都の軍勢は何処行ったの? 辺境の守護が瓦解したら帝国は傍観しないでしょうに、国間の交渉ないの? 王様と謁見しないの? のんびり王都に連れて来るわ、屋敷与えるわ、妹姫、気楽に遊びに来ちゃうわ、そんな緩い自由行動が許される立場なら、王様と横やり貴族の権威なんて無きも同然では? さくっと父親を廃嫡して国を落とせば良いのでは? そして乙女ゲー学園物に転向? 「エレガンス」って何だソレ。(そのネタ、使わないで欲しい……。)お父様、カッコ良かったです。てっきりレイヴンも、もっとヒロインを守って活躍するのかと思ったのに……。
  • 第三王子は発光ブツにつき、直視注意!

    iyutani/山田桐子/三月リヒト

    1巻目までは
    ネタバレ
    2022年6月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻目は最高に面白かった。妃候補と発光王子。発光王子の素顔は如何に?(まあ表紙でバレバレなのですが)と、盛り上がったし、他の候補者達が実はいいひとーっとばかりに仲良くなっていく過程もスピード感があって、すごい楽しい。でも……ここからです。2巻中盤でオーラがバレてメイド契約した頃から雲行きが怪しい。面白さが大失速していく。原因は王子の素が幼稚であった事(ヒロインとのやり取りに、逐一面白くないギャグコマを挟むのも一因かと)。他の妃候補、王妃がご都合主義な「いいひと」であった事。ヒロインってば、苦労知らずのまま。呆気なく両想い+他の候補者からも支持されて、妃確定になって終わった。……盛り上がらないです……。ヒロイン、素朴でぼんやり悪意がないってだけで、何もしていませんよ。逆に家門の派閥争いによる重責を背負う妃候補者達や従者達に、この幼稚なカップル共は何もしてあげてません。 周りのお膳立てに甘え過ぎでしょう。メイド諜報員役も、もっと頑張って欲しかった。なる意味あった? と、思います。ご都合主義な結末でした。
  • 聖女じゃないと追放されたので、もふもふ従者(聖獣)とおにぎりを握る(コミック)

    東端/夕日

    海苔が欲しいね!
    ネタバレ
    2022年6月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 転生も聖女二人召喚も悪役令嬢も、聖獣もふもふもゴハンも、もう様式美なのですから、他作品の真似とか云わない。あるある設定なんのその。ほのぼのとした絵柄に和みます。キール君のニーナに向けるキラキラした優しい瞳が本当に綺麗。コマ立ては見映えがして、状況が判り易く、ニーナが王都から追い出されるシーン、聖獣との初対面、王子とお隣さん、ぱぱぱっとシリアスとほのぼののメリハリあって読み易かったです。後から原作小説を読んでみて……こちらの漫画では良い感じに、テンポよく纏められている事を、より実感しました。森の行軍、魔物の瞬殺、野宿、チートで簡単そうに見えながらも、画面の端々に小物や動作で説得力を添えて補足している所とか、小説の方がよほどお気楽過ぎな浅い設定だなと思います。だから、こちらは楽しめる。視覚で表現しなければならいからこその作画担当者様の気づかいや真面目さを感じます。塩むす、本当に美味しそうー。
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  • 聖女じゃないと追放されたので、もふもふ従者(聖獣)とおにぎりを握る

    夕日/くろでこ

    素敵なコミカライズから
    ネタバレ
    2022年6月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 続きが気になったので、原作へ。コミックスの3巻時点の内容が、こちらでは2巻中盤という所に驚いてしまいました。作って食べる→作って食べる→作って食べるの場面だけに特化して、肝心の本筋が遅々と進まない。その為、1冊分の内容が大変薄いのですね。それで、このお値段? 高いね! 果たして隣国へ辿り着くのかな。王族問題に決着がつくのかな。それって何巻先の話になるのかなと想像したら、途方にくれました。そこまで付き合う気力が沸かない……。以降、小説版は購入予定なしです。コミカライズの方が、とても上手に纏めていると思います。ほのぼのとした場面を延々とのんびり楽しむのもアリなのでしょうけれど、簡単に揃っちゃう食材、簡単に使えちゃう便利道具と魔法、「おいしー」ばかり連呼している面々。バリエーションがなくて飽きるので、もういいかな。あと、こちらの挿絵のニーナは元社畜じゃなくて、半端に十代の美少女にしか見えない所も、残念。どう見ても、OLに見えないわ。
  • 魔法使い黎明期

    タツヲ/虎走かける/いわさきたかし

    絵がとっても魅力的
    ネタバレ
    2022年6月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 作画がすごい。ローさんの容姿を愛でるだけに価値がある作品。胡坐ポーズに、最初はギョッとしましたが、だんだん慣れてしまって、細い足を惜しみなく露わにしてくれるツルペタロリのローさんを愛でるだけの作品。リーリーと隠匿も可愛い。まあ、それ以外は別に……お話は面白くない。クドー君の漢気に涙が出た序盤ですが、如何せん肝心のセーブルに全く魅力を感じない。無表情・無気力、特に突出した正義感も人格も善行もなければ、キャラデザも特に見惚れるレベルじゃない。女の子(女性)ホイホイの少年漫画ご都合設定キャラというだけで、ローさんに唇を奪って貰ってんじゃありませんよと思う。付属ヒロイン枠のホルトとのやり取りも、キャラが薄くて面白味もない。クドー君が主人公だったらなあ……。クドー君の方が芯がしっかりして魅力あると思う訳です。
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  • 当て馬令嬢は幸せになりたい~公爵閣下の不埒な執愛~

    山内詠/森原八鹿

    まあ
    ネタバレ
    2022年6月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 定番の展開でした。ヒロインがしっかりした子だったから、ヒーローと兄のポンコツ具合を受け止められたんだなという感じです。未来を背負う王国最上位貴族の子息達が揃いも揃って、こんな中高生男子レベルで良いのかと疑問に思いますが。兄よ、その言い訳、本当に子どもっぽい。両親はもっと、自分の子達を律して、育てるべきだったと思います。「本当に愛するからこそ、不器用になる」は、体のいい言い訳ですし、子ども時代のエピソードやヒロインの社交界デビューの具体エピソードも、特に描写がないから、思い入れも感じませんし、全体的にサラッと読めはしたけれども、読後に心に響くものもなかったです。ヒーローがヒロインを獲得する為に、裏であれこれやってくれているのかと期待していたのに、爵位を嵩に着て噂を流しているだけって、何やねんって。超、努力が足りないわ。ヒロインの婚活中に、ヒーローが胸焦がしている熱い描写でもあれば、ホロっと来たかもしれないのに、それもないって何やねん。まったくもう、仕方ない子ですね!
  • 侯爵令嬢のシナリオは王子のみだらな愛に狂わされる

    園内かな/鈴ノ助

    あっけなく……
    ネタバレ
    2022年6月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ アンリ王子がヤンデレ寄りの執着と、ちらっと単語が見えたので、読んでみました。が、ヤンデレ要素なかった。ヒロインも、ちょろい。はいはい、鉄板展開ね。すぐに致しておりますが、きゅんも来ない。こういう時のヒロイン、もっと抵抗していいのよ。顔面にすぐ絆されるなんて、ちょろかわって思ってしまう。他にも致している場面以外は、行殺されているから、姉夫妻も青髭も、設定の足りないツッコミ要素も流されて終わっているし、最終的に愛人ではなく王子妃となれたのも、最後の方にアンリ王子が何か根回ししたっぽい一文が入っているような、いないような気もするから……それでOKなのでしょう。しっかり記述して欲しかったですけれどね。これが短編クオリティなのかな。
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  • 【単話版】断罪された悪役令嬢は、逆行して完璧な悪女を目指す@COMIC

    北国良人/楢山幕府/えびすし

    ほわわっ
    ネタバレ
    2022年6月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ とてもレベルの高いコミカライズ! 原作は他所で少し齧りかけた所ですが、王子と初の1対1茶会の場面、すごいと思ってしまいました。クラウディアが自分の立ち振る舞いに自画自賛でほくそ笑み、コミカルにホッと和んだ瞬間、王子がドスンと1コマで圧を掛けて来るところ、鳥肌が立ちましたっ。何っ。この緩急つけたテンポの上手さ! 画力も演出も原作の場面より俄然、迫力があります。原作の文章は(申し訳ないのですが、)……凡庸ですし、こんなに駆け引きを強く感じる場面ではなかった。大人クラウディアがコマの背後で高笑いしている演出も面白くて、上手いなあって思います。続きが楽しみ。期待大!
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  • 時間をとめて待っていて

    ひかわきょうこ

    ずっと昔から大事にしている本のひとつ
    2022年5月30日
    「荒野の天使ども」の続編で、小さな少女から大人の女性へと成長したミリアムと、今もミリアムを小さな子どもとしか見られない朴念仁ダグラスのラブコメディ。二人のピュアな恋模様と、弱者を守り悪を成敗する西部劇の様式美がピタリと噛み合う冒険活劇第二弾は、本当に連載当時、続きが楽しみで仕方がなかった。途中、長期休載もあり、どれだけ完結する日を心待ちにしていた事でしょう。今現在、一気に完結まで読める読者様は幸せ者です。いや、本当に羨ましい。コミカルで魅力溢れる二人と取り巻く人達の優しさ、こんなエンターテイメントが外国で実写映画化されたら最高だと、今も夢見てしまうくらい最高の作品だと思っています。
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  • 元・傾国の美女とフラグクラッシャー王太子

    吾田なぐさ/瑠美るみ子/深山キリ

    うん? うーん……?
    ネタバレ
    2022年2月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 原作未読。コミックは2巻まで読了。「元・傾国の美女」と、結構な肩書をお持ちだけれども、このヒロイン、今世で何がやりたいのやら……? どこに向かっている物語なのやら……? 2巻発売を楽しみに待っていましたけれども、2巻目も、さっぱり方向性が見えて来なくて挫折しそうです。これ転生設定、要ります? 前世は何処の国の何年前の話で、今世にも伝わっているのかいないのか、世界設定が土台から不明ですし、王子とヒロインのやり取りは「ヒロイン怒る」→「王子謝る」ループばかり。飽きました。義妹が少しはスパイスになるといいのですが、やっぱり設定自体がふわふわしてそうな予感しかしなくて、買わないかもしれません。作画は、すごく好みです。
  • ジゼル・アラン

    笠井スイ

    洋画のような
    2021年11月21日
    癖の強い人物絵なので好みが分かれるかと思いますが、女性作者にしては重厚で力強い筆致の描き込み量。昨今の本格ファンタジー系列で画力の高い人気漫画家陣と同等なのではと思いますが、話と画、共に船戸氏の系統も感じます。1巻の第1話で(後になって「子ども」と表記されましたが)初登場のジゼルは年齢不詳の外見に、しなを作る仕草や目線、尊大な喋り方が妙齢の女性に見えてアンバランスでした。話数が進む程に、彼女がもの知らずの女性未満の少女だと判るのですが、序盤の導入はかなり大損をしている印象です。明らかに「子ども」であり「少女」である年齢だと推測してからは、彼女の立ち回りが自然なものに見えて来ました。まだ恐れも知らない好奇心を両手に抱えた女の子なのだと。貸し部屋の住人から近所へ、街へ、彼女の移動範囲が広がるにつれ、彼女の世界を見る眼の輝きが変わっていきます。外国の映画を観るような気分にもなって来ました。ここまで画力があるなら、もっとジゼルの外見を、表情を、精神と共に進化させて欲しい。そこまで魅せて貰えるなら、圧巻な作品だと叫びたくなります。正直、まだ様子見です。公園の船の話は、作画がすごかった。森の中の一面。鳥肌が立ちました。素晴らしいワンシーンでした。
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