明けない夜を照らす、淡い光のような。





2023年1月15日
毎日無料で『極夜』に出会って購入し、『鴆』番外編も読みたくて本編も購入。試し読みだけならきっと購入には至らなかったであろう、この2作に出会わせてくれてほんとうに感謝です。
【鴆:番外編】
『鴆』本編をこれから読む予定なら、こちらは保留した方がよいです。4コマを除く番外編全体が、本編のネタバレになるので。
本編ではずっとピリピリした関係だった二人が、こちらでは甘々です。3~12ページのショートストーリーばかりだけど、これがあるとないとでは『鴆』という作品の印象も変わるかも、というぐらい、読めてよかったです。ツァイホン可愛い。フェイ大好き。フェイの意外な一面も……好き。
【極夜】
『満月の王』前後編だけでも、まるで文学作品のような珠玉作。さらに後日譚・前日譚が追補されて、二人の人物像や「常世」という世界観がひもとかれていきます。
二人の生まれ落ちた境遇。お互いに対する想い。ツクヨミの矜持と、天野の矜持。苦しくて暗い空気。失われてしまう記憶。それでも、心の核に確かに残っている何か。今、目の前にいる人と手を繋ぎあえること。……そんなことを、いろいろと、ぐるぐると、思い巡らせてしまうような、ものすごく余韻の残る作品でした。
「二人で試練を乗り越えてハッピーエンド!」という話ではないし、読者の解釈に委ねられている部分も多いので、消化不良に感じる方が一定数いるのはわかります。
ただ、これをメリバとは言わないでほしい。個人的には、むしろ究極の happily ever after だとさえ思うのです。切なく、割りきれないけれど、どこか光を感じる物語でした。
小鬼たちが可愛くて、ツクヨミを慕っているのにも救われます。天野を足蹴にしちゃうツクヨミ様も好き。
表紙や作中に描かれている花は、橘だそうです。橘は常世の国に自生し、永遠を象徴する樹。そして、花言葉は「追憶」。
【鴆:番外編】
『鴆』本編をこれから読む予定なら、こちらは保留した方がよいです。4コマを除く番外編全体が、本編のネタバレになるので。
本編ではずっとピリピリした関係だった二人が、こちらでは甘々です。3~12ページのショートストーリーばかりだけど、これがあるとないとでは『鴆』という作品の印象も変わるかも、というぐらい、読めてよかったです。ツァイホン可愛い。フェイ大好き。フェイの意外な一面も……好き。
【極夜】
『満月の王』前後編だけでも、まるで文学作品のような珠玉作。さらに後日譚・前日譚が追補されて、二人の人物像や「常世」という世界観がひもとかれていきます。
二人の生まれ落ちた境遇。お互いに対する想い。ツクヨミの矜持と、天野の矜持。苦しくて暗い空気。失われてしまう記憶。それでも、心の核に確かに残っている何か。今、目の前にいる人と手を繋ぎあえること。……そんなことを、いろいろと、ぐるぐると、思い巡らせてしまうような、ものすごく余韻の残る作品でした。
「二人で試練を乗り越えてハッピーエンド!」という話ではないし、読者の解釈に委ねられている部分も多いので、消化不良に感じる方が一定数いるのはわかります。
ただ、これをメリバとは言わないでほしい。個人的には、むしろ究極の happily ever after だとさえ思うのです。切なく、割りきれないけれど、どこか光を感じる物語でした。
小鬼たちが可愛くて、ツクヨミを慕っているのにも救われます。天野を足蹴にしちゃうツクヨミ様も好き。
表紙や作中に描かれている花は、橘だそうです。橘は常世の国に自生し、永遠を象徴する樹。そして、花言葉は「追憶」。

いいねしたユーザ1人
-
すもも@de さん
(女性/-) 総レビュー数:372件