このレビューはネタバレを含みます▼
日暮いつきは大学の先輩の蓮野さとるさんから家事バイトを頼まれます｡優しくてカッコ良い蓮野さんは学生時代に旗揚げした劇団の脚本家で､いつきの憧れです｡さとるさんも研究室の後輩である無口で飄々としたいつきのことが気になっていて思い切って声をかけたのでした｡ワンコのうにのお世話や食事の準備や雑用は楽しく､さとるさんに誘われて一緒に摂る夕食はもっと楽しくて､いつきは直ぐに馴染んでゆきます｡周囲が就活を始め､いつきはなりたいものもやりたいことも無いことをさとるさんに話してみます｡それならなんでもやってみるといいよと､さとるさんは自分の劇団にいつきを連れて行ってくれるのでした｡1頁8コマで淡々と進んで行くリズム感と､派手さの無い日常感とがよく馴染んでいて心地良いです｡もちろんエロは無く､それもこの作品らしさかと思います｡ページ数の少ないのが残念ですが､二人の日々が積み重なって､やがて確かな想いとなる過程をじっくりと楽しめます｡
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