このレビューはネタバレを含みます▼
作者さんの明るいラブコメが好きで、今作も新刊作者さん買いです。納豆王子の高谷×酒バカな宮尾のお話で、表題作のみ全５話＋描き下ろしで合計188ページ。代々続く酒蔵の息子・宮尾が、実家に帰る直前に納豆会社の息子・高谷に接触してしまったことで帰省延期を余儀なくされてしまい…。酒蔵に納豆菌って禁忌なんですね！知らなかったです！というか、ロミジュリ的展開にしようと考えた時に、お酒と納豆にしようとひらめく作者さんのセンスに脱帽です。お酒に弱い宮尾の特訓と称して、交流が始まった二人。確かに宮尾は若干流され気味ではありますが、快楽に弱いだけではないのも分かります。戸惑いながらも高谷に気持ちが傾いていく様子がとても丁寧描かれていました。高谷が宮尾の家族に会った時、宮尾の家族が「後を継ぐだけが選択肢じゃないし…」と言っていて、代々続く家業なのに個人の意思を尊重してサラッとこんなことを言える家族ってすごいなと思いました。高谷のお父さんも、親子喧嘩しているけどきちんと息子に向き合おうとしていて、簡単に解決しなかったのが逆にご都合主義すぎず良かった。最後のまとめ方も上手いし読後感もとても良かったです。あと、高谷が宮尾の実家の酒蔵に来た時の姿がすごいツボでした笑。
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