このレビューはネタバレを含みます▼
表題作はちょっとダークなお話。出世頭の丸山課長と課長に憧れる部下の柴村、ひょんなことからつきあうことになりますが、丸山は柴村を困らせるようなことばかりしてきて...。丸山の真顔が怖いです。ゾワゾワします。完璧な課長の違う側面。
もう1つは「街角のプロローグ」イタリア人のロベルト・アメンドーラとホームステイしに来た日本人ユースケ・マツダのお話。語学留学です。陰気なイタリア人と陽気な日本人。
モノクローム・ロマンス文庫の短編小説にあるような感じ。大人っぽくて、淡々としていて...。相手の人となりを知るにつれ違ったものが見えてくるような、自分が変わっていくような。読後感は悪くないです。キュンとかはあまりないですけど、ほっとする感じ。「街角のー」はこれからかな?じわっ、なるほど...と余韻の残る読み終わりでした。わりと好きです。星4.5で。
2017年3月 総179ページ 修=見えない構図、一部トーン