恋ヶ淵エクトプラズム【電子限定特典付】
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恋ヶ淵エクトプラズム【電子限定特典付】

オオヒラヨウ

切なくてエンドが分かるまで気が抜けない

ネタバレ
2023年1月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大筋の流れ的には王道だと思いますが、ちょっと捻りが効いていました。あとがきで先生が仰っていますが、ハッピー・バッド・やろうと思えばメリバと、どの結末にも持っていける展開だったと思います。結果は読者に寄り添っていたと思うし、先生の気持ちの傾く方へ…という判断だったのでよかったです。でも、途中何回もハラハラさせられたし、ベランダに映る影はどことなく不吉な予感を感じさせる雰囲気もあったので、何度も切ない場面がありました。何もかもを諦めかけている人にとって、日常の何気ない幸せが大きな喜びでかけがえのないものだと、二人の様子から伝わってきます。私のカウントでは、槙野は3回も絶望を味わっているんですよね…(1)名刺を渡した直後から会わなくなる(2)ある日突然部屋から消える(3)再会した時に忘れられている。読んでいて柄にもなく打ちひしがれてしまいました…切なすぎて。アラフォーにはキツイ状況だったように思います。だから尚更、幸せになってほしいです。
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