このレビューはネタバレを含みます▼
田舎でカフェを営む由井は、ご近所の新米農家•田野畑セツ君と彼の作る野菜がお気に入りです。素直で可愛いセツは今日も自分の育てた野菜が美味しく美しく調理されたお皿を前に涙ぐみ、そんなセツに由井はメロメロなのですが、アレルゲンの猫達に邪魔されてなかなかそういう空気にもっていけません。父親が亡くなり脱サラして農家を継いだセツは、上手く野菜を育てられず相談する人もいなくて悩んでいました。そんな時、セツと同じく親からカフェを継いだ由井がセツの野菜を気に入り買い続けてくれたのでした。ほとんど両想いな二人の最後の一押し的なお話です。章の終わりごとに登場したカフェメニューのイラスト付きレシピが載っていて美味しそうです。カフェで働き由井のサポートをする毒舌キャラの三木が、由井の恋路を邪魔する猫達と共に良いアクセントになっています。作中、八高線の金子駅が登場していて、具体的な土地のイメージに親近感を持ちました。タイトルはセツが由井の為に作っているキッチンガーデンに由来します。