王道BL

長編、大作です。
それぞれ10話で1シーズンに分かれていますが、私としては（事実上執筆時期を考慮しても）、1stシーズンは7話蜜までで、残り３話は2ndに繋ぐストーリーになります。
何が変わるのかというと、主人公和孝と久遠の関係と心理に変化があるということでしょうか。当然それに伴いストーリーや周囲の人間の役割も変わってきますが。
私は1stの和孝で居続けて欲しかったですね。そこをブレずにストーリーを繋いでいて欲しかった。
現実社会では、人は歳を重ね、学び、人付き合いも上手くなり、角が取れる。
だけど、小説はそうであって欲しくなかったーという願望です。
尖ったままの和孝が見続けたかった。その尖った和孝を受け止める久遠との関係が好きでした。
執筆時期を見ると、作者さんも最初はそう思っていたのではないかなと思わなくはないですが、登場人物だけでなく、作家さん自身も歳を重ねていくのは当然で、それを年月の意味と考えるなら、そこも含めて読み込むのも小説なのかもしれないですね。